大学入試

大学入学共通テストと大学入試センター試験の難易度は違う?同じ?

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共通テストとセンター試験の難易度を考える受験生

 

国公立大学や私立大学を受験しようと考えている、一般入試の普通科高校生の中には大学入学共通テストを受ける人も多いのではないでしょうか。

 

また、推薦入試を受ける工業高校生や商業高校生、農業高校生などの専門高校生の中にも数科目程度の共通テストが課されている人もいるでしょう。

 

共通テストを受験しようとする人たちは、その対策をしているところなのでしょうが、共通テストが始まってからまだ年数が短いため、実際の試験問題を解こうにも過去問が少ないわけです。

 

そのようなことから、大学入学共通テストの前に実施されていた大学入試センター試験の過去問を腕試しとして解く人が多いと思います。

 

そうなると、受験生の中で「ある質問」がよく出てきます。

 

それは何かというと、「共通テストとセンター試験の難易度はどうなのだろう?」というものです。

 

どちらが難しいのか知りたい受験生などは多いようです。

 

私としては、これは2つの意味があるのだと思います。

 

1つは、過去のセンター試験で何割(何%)取れたから、共通テストでいうと何割(何%)になるのだろうと考える、受験生によくある話です。

 

共通テストが数回しか実施されておらず、なかなか過去問対策が難しいので、今の受験生はかわいそうな面もあります。

 

だからこそ、センター試験と共通テストの換算を考える人が出るのも当然でしょう。

 

もう1つの意味は、受験生じゃない人たちが知りたいということです。

 

ネット上では、センター試験の方が難しいとか共通テストの方が難しいといったお互いの意見が飛び交っています。

 

どちらが難しいとか簡単とかは言えない

 

それでは私がどのように考えているのかですが、私の意見は「共通テストとセンター試験のどちらが難しいと判断することはできない」ということです。

 

そもそも比べられるものではないと思っています。

 

センター試験の実施期間は30年ぐらいだったと思いますけど、共通テストは始まったばかりです。

 

あまりにも実施期間が短い共通テストをセンター試験と比べて簡単になったとか難しくなったというのは無理があるでしょう。

 

・・・と言いながら、仮に実施期間が同じになったとしても比べられるものではないと思います。

 

当たり前の話ですが、センター試験と共通テストは同じ年に同時に実施されたことはありません。

 

センター試験がその役割を終え、共通テストが実施されるようになったわけです。

 

受験する年度が違えば、受験者がまったく違いますし、数十年の経過による人口減少もあります。

 

年度によって問題が難しいこともありますし、平年並みのこともあれば、易しいこともありますので、センター試験で難しい年度も、平年並みの年度も、易しい年度もありますし、共通テストで難しい年度も、平年並みの年度も、易しい年度もあるわけです。

 

このように分けられるセンター試験と共通テストの難易度を、試験の名称だけを見て、一言でどちらが難しいとか簡単だと語るのは無理があるのだと私は思います。

 

どうしても比べたいのであれば、平成何年度のセンター試験と令和何年度の共通テストの数1Aはどちらが難しかったとか易しかったとか、英語はどうだったとかであれば、センター試験と共通テストの試験の名称で強引に比べるのよりはまだ意見を言いやすいのではないでしょうか。

 

数学で考えてみる

 

参考までに、数学についてセンター試験と共通テストで個人的にどのような違いを感じたのか話をさせていただきたいと思います。

 

共通テストの問題を見て一番最初に思ったことは「あれ?問題が簡単になった?」ということです。

 

センター試験と比べて問題が難しくなったとは思いませんでした。

 

理由は大きく2つです。

 

1つは、「数学に選択肢ってあった?」ということです。

 

解答群から選びなさいという選択肢があるのですが、私としては数学だけは他の科目と違って勘で当てにくいイメージだったんですけど、これだと勘で当たりますよね。

 

解答群がヒントになることもありますから。

 

「あれ?昔も選択肢ってあったかな?」、あったとしても、「今はすごく増えてない?」って感じです。

 

それから、誘導がわかりやすい感じです。

 

誘導もヒントになりますからね。

 

まったくわからない人にとっては、解答群があったり、誘導がわかりやすい方が点数は稼げるでしょうから、低得点層の底上げにはなりやすいのではないでしょうか。

 

まぁ~誘導は昔もありましたけど・・・

 

・・・と、問題を進んでいったのですが、「あれ?丁寧になっているせいなのか、何なのか、問題の文章量がすごく増えてない?」、「読むだけで時間がかかるなぁ~」、「これってセンター試験と比べると制限時間内に解き終わらない人がめちゃくちゃ多いレベルだよね~」、「自分たちの時代とは問題の傾向がちがうなぁ~」など考えていたら、少なくとも共通テストになって簡単になったとは言えないですね。

 

だからといって、センター試験より難しくなったかと言われると、そうとも言えないんですけど・・・

 

平均点は共通テストの方が低く見えたりすることもあるのですが、まだ共通テストは始まったばかりですし、慣れの問題もありますので、後の受験生の方が対策も立てやすいでしょうから、平均点も上がってくるかもしれませんし、今は何とも言えませんね。

 

平均点だけで語るべきものではないでしょう。

 

前年度より平均点が1点でも下がったら、前年度より問題が難化したと言えるわけでもありませんし、イレギュラーな1年だけをとって以前より難しくなったと語れるものでもありませんので。

 

私としては、センター試験と共通テストの数学の点差が試験問題の難易差によって得点調整が必要なほどの差が生じていて、それが何年も続くようであれば、こっちの方が難しいとか易しいとか言える可能性はあるかなぁ~と思いますが、現状では差はないですね。

 

全体的に見ると共通テストの数学の問題の難易度自体はそうでもないけど、素早い判断力、読解力、計算力が求められているんだろうなぁ~という印象です。

 

  • この記事を書いた人

マナブ

偏差値40台前半(※)の工業高校から、センター試験ありの推薦により、現役で国立大学(総合大学の理系学部学科)に合格 工業高校での成績は、高校3年間常に学年1位 塾・予備校・家庭教師・通信教育など一切利用せずに、独学でセンター試験(現在でいう大学入学共通テスト)5教科5科目受験【平均得点7割弱】 得意科目は数学【センター試験の得点は8割弱】 普通科高校の進学校出身者(偏差値70以上や60台後半の高校※)など十数人が在籍する国立大学の理系学科のコースを成績1位(首席)で卒業 就職は、就職氷河期の中でも最も厳しいといわれた数年間の「超氷河期」の年に大学4年生である22歳を迎えたが、第一希望の某自治体(地方公務員)の上級職に採用され入庁 現在は公務員を退職し、高校・大学時代に独自の勉強方法(現在はさらに改良)を確立した経験を活かしながら、教育関連の分野に力を入れている ※ ・・・ 当時の偏差値が確認できなかったため、現在の高校の偏差値を記載しています なお、当該高校の県内での序列やレベルが当時と変わらないため、偏差値が当時と現在で大きく違うことはないと考えています

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