高校入試

数学が得意な人と苦手な人の特徴や考え方の違いとは

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数学は5教科の中でも得意な人と苦手な人の差が激しい教科の一つです。

 

数学を得意としている人の特徴や考え方・思考と数学を苦手にしている人のそれとは、どのような違いがあるのでしょうか。

 

私が思うに数学が得意な人は、数学が好きである人が多いと思います。

 

数学が理解できて点数が取れるからこそ数学が好きになるのではないでしょうか。

 

一方で、数学が苦手な人は、あまり点数が取れない人が多いと思いますので、数学という教科に対しておもしろみを感じにくいのかもしれませんね。

 

そうなると、数学が好きだという感情を持ちにくく、逆に嫌いだとなってしまう人もいるのではないでしょうか。

 

数学が不得意だと思う人は、まずその意識を変えることから始めてみると少し変化が出るかもしれません。

 

嫌いだと思いながら、その教科や科目の点数を上げることはなかなか難しいでしょう。

 

それではいきなり「数学を好きになりましょう」と言っても、なかなか難しいので、まずは好きでもなければ嫌いでもないというぐらいの意識から始めてみてはいかがでしょうか。

 

さて、ここまでは精神論的な話でしたが、数学を得意とする人と苦手とする人の考え方の違いをもう少し深堀してみたいと思います。

 

中学生であれ高校生であれ、数学を苦手にしている人達がよく言うこととして、「どの公式に当てはめればいいのかわからない」とか、「苦手を克服するために公式を覚えればいいのですね」というようなことを見聞きすることがあります。

 

数学=公式みたいなイメージを持つ人も多いのかもしれませんね。

 

しかしながら、数学が好きな私の経験上で言うと、絶対に公式に当てはめて解くのかといわれるとそうでもないです。

 

大学入試センター試験(現在でいう大学入学共通テスト)の数学でも「解の公式」を使わずに、可能性がある答えを絞って暗算で解いた問題もあります。

 

ただし、一般的には公式に当てはめた方が確実なので、私のように公式を使わずに暗算というのはおすすめできる方法ではありませんが・・・

 

それでは、ここからは数学の問題を見た時に私の頭の中でどのようなことを考えながら解いているのかについて説明したいと思います。

 

数学が得意な人たちの端くれにいる一人の考えだと思って気楽に見ていただきたいと思います。

 

※ 以下の文章でルートが「 √ 」この文字でしか表示できないようなのでご了承ください。

 

例えば、直接的な問題や計算過程の中で√1024を解かなければならないときに、数学が得意かどうかでその考え方に違いがあると思います。

 

数学に強い人たちは、1~2秒で「32」と答えるでしょう。

 

私もこれぐらいの秒数で回答します。

 

そうなると、数学ができる人たちは√1024=32だと「答えを覚えている」と思われるかもしれませんね。

 

この「答えを覚えている」とう考え方は、パッと答えられるのだからそのように見える一面もあるもののちょっと違うと個人的には思っています。

 

私としては、答えを覚えようと思って覚えているわけではなく、頭・脳が何度も経験していることを答えているにすぎない、むしろ体が勝手に動いているイメージの方が近いかもしれません。

 

覚える=暗記だと考えてしまう人がいると思いますが、私の場合、数学についてはそうではなく経験したことを答えているということです。

 

数学の問題をいくつも解いていくと「1024」という数とは何度も巡り合うと思います。

 

この数は割とよく見る数字です。

 

1024が2の10乗だということも問題の中で何度も見るわけです。

 

そうなると、√1024=32というのもすぐに出るようになります。

 

なぜなら32は2の5乗ですから。

 

では、数学を苦手にしている人はどう考えるのかというと、式に当てはめるという感じではないでしょうか。

 

つまり、1024を素因数分解して、「32」だと回答するみたいな感じです。

 

このやり方はもちろん正しいのですが、パッと答えが出る人たちと比べると相応の時間がかかります。

 

つまりそれだけ試験時間を消費するわけです。

 

パッと出るか出ないかの、この両者の違いは何かというと、どれだけ多くの演習問題を解いてきたかの差ではないでしょうか。

 

多くの問題を解いてきた人はこれぐらいのレベルはすぐに答えが出ます。

 

一方で数学を嫌いな人は、そもそも勉強量・演習量が少ないので1024という数を見ても答えがすぐに思い浮かばないのかもしれません。

 

ただし、一つ注意してもらいたいのは、記述式の問題の場合はきちんと素因数分解をして計算過程を残さないといけない場合もありますので、気を付けてください。

 

マークシートで回答のみ出せばいいのか、記述式で計算過程が必要なのかよく理解して回答することが必要です。

 

また、一番確実なのは当然ですが式に当てはめることですので、そのことは忘れないようにしましょう。

 

それでは、例えば計算過程で√1444というのが出たらどう考えるのかについてです。

 

ちなみにこの問題は問題文の中で答えが整数になることがわかっているとします。

 

数学力のある頭のいい人であればこのレベルでもパッと1~2秒で答えを出せると思います。

 

しかしながら、私だと√1444はパッと1~2秒で答えを出すことはできません。

 

ただし、1444という数は見たことがあるような気がするという意識はあります。

 

この数が計算過程で出れば、感覚的にここまでは合ってるんじゃないかな~と手ごたえがあると思います。

 

それでは√1444を見た時に私の頭の中ではどのように考えるのかというと頭の中で次のようにつぶやいて答えを出します。

 

「さざんがく の ししじゅうろく の ろく なな はち の さんじゅうはち」

 

このように考えて答えを出すので6~7秒はかかると思います。

 

頭の中のイメージをひらがなで書いたのでわかりにくいかもしれませんが、数字を使うと以下のようになります。

 

「 3×3=9 の 4×4=16 の 6 7 8 の 38 」

 

つまり答えは38ということです。

 

私が頭の中で何を考えているのかというと、√1444が整数になることがわかっているのであれば、1444は何かの整数の2乗になるわけです。

 

最初に、3×3=9と4×4=16というのを計算していますが、これは30×30=900と40×40=1600を簡略化して計算しているわけです。

 

0を省いているということです。

 

つまり、答えになりそうな数字に「当たりを付ける」作業をしているのです。

 

これぐらいの数字だろうな~と見当を付けるわけです。

 

ここまででわかることは√1444は30の2乗(900)より大きくて、40の2乗(1600)より小さいということです。

 

√の中が1444なのだからこのようになるわけです。

 

それでは次の「 6 7 8 」が何を意味するのかということですが、これは1444の下一桁である4になる数字を探しているということです。

 

もし、下一桁が6である数字が答えである場合、今回で言うと最初に30~40の間に答えがあると見当を付けたわけですので36の2乗ということになりますが、これだと計算結果の下一桁は6×6で6になってしまいます。

 

7の場合(37の2乗)は下一桁が7×7で9、8の場合(38の2乗)は下一桁が8×8で4ということになり、下一桁が4になる38の2乗が1444になるだろうと考えるわけです。

 

つまり、最後の38が答えということです。

 

私としてはこのように頭の中で考えて38と答えを出すのです。

 

ちなみになぜ6から始めるのかというと1444が30の2乗である900よりも40の2乗である1600に近いので、答えは30台の後半だろうという考えからです。

 

これも瞬間的に見当を付けるわけです。

 

もう一つ言えば、「 6 7 8 」といっている間に下一桁の計算も同時にします。

 

6といっている間に「これはない」という結果が頭に浮かんでくるイメージです。

 

ただしこれは「√」の答えが整数になることがわかっている場合の私のやり方です。

 

答えが整数になることがわかっている問題もあるのですが、整数になるかわからない問題も当然あります。

 

素因数分解をする場合で考えても数学が得意な人はそのスピードが速いです。

 

数学が苦手な人だと、数が大きくなった場合に何で割れるだろうかと考えてしまって時間が必要以上にとられることもあるかもしれません。

 

数が偶数であれば、2で割れるというのはわかりやすいですが、例えばパッと見た数を何で割ることができるか判断できると時間短縮できますよね。

 

数学全般について言えることですが、ある数が何の倍数なのかわかると何かと便利です。

 

さて、私としては数学に強い人たちは数学の問題に対して「当たりを付ける能力が高い」のではないかと思います。

 

正解になりそうなものをピンポイントで狙っていく感じです。

 

図形問題であったとしても、この三角形とこの三角形が相似っぽいな~みたいな感じで、ポイントを絞って解いている感じです。

 

  • この記事を書いた人

マナブ

偏差値40台前半(※)の工業高校から、センター試験ありの推薦により、現役で国立大学(総合大学の理系学部学科)に合格 工業高校での成績は、高校3年間常に学年1位 塾・予備校・家庭教師・通信教育など一切利用せずに、独学でセンター試験(現在でいう大学入学共通テスト)5教科5科目受験【平均得点7割弱】 得意科目は数学【センター試験の得点は8割弱】 普通科高校の進学校出身者(偏差値70以上や60台後半の高校※)など十数人が在籍する国立大学の理系学科のコースを成績1位(首席)で卒業 就職は、就職氷河期の中でも最も厳しいといわれた数年間の「超氷河期」の年に大学4年生である22歳を迎えたが、第一希望の某自治体(地方公務員)の上級職に採用され入庁 現在は公務員を退職し、高校・大学時代に独自の勉強方法(現在はさらに改良)を確立した経験を活かしながら、教育関連の分野に力を入れている ※ ・・・ 当時の偏差値が確認できなかったため、現在の高校の偏差値を記載しています なお、当該高校の県内での序列やレベルが当時と変わらないため、偏差値が当時と現在で大きく違うことはないと考えています

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