買い時

株の大幅値下がり時の買うタイミングとトレンド転換の簡単な確認方法

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一番底・二番底・三番底とは

株取引を現物買いや信用買いでしている投資家にとっては、株価がずっと右肩上がりの上昇トレンドで値上がりしてくれると嬉しいですよね。

 

しかしながら利益確定売りや銘柄によっては信用取引で空売りしている投資家もいますので、当然ですが値下がりもあるわけです。

 

株価が大きく上昇するとその反動で今度は逆に株価が大きく下落するというのが一般的なトレンドです。

 

それではどこまで値下がりするのかということですが、このブログで何度か話をしているとおり、値下がりした底値の価格を正確に当てることはできません。

 

しかしながら、二番底や三番底はある程度想定することができます。

 

本日は大きな上昇トレンドから株価が急落した時の買うタイミングについて、二番底や三番底をもちいて説明したいと思います。

 

株式投資で利益を上げるために重要な要素はいくつもあるのですが、その中の一つが買うタイミングです。

 

一般的にいわれるのは、株を安く買って高く売るということですね。

 

このことからもわかるように、いかに株を安く購入することができるかというのが利益を上げるコツであり、テクニックであるともいえます。

 

過去の経験則でわかっていることですが、上がった株は必ずある程度の株価まで値下がりします。

 

では、どこまで値下がりするのかというとこれはわからないため、まず重要なポイントとして急落中の株は買わないということが大切です。

 

このようなタイミングで株を購入してしまうと、大きな値下がりに巻き込まれてしまう可能性が高まりますので、重要なことは株価が下げ止まるのを待つということです。

 

ある程度下落すると、今度は反発して株価が上昇することになるのですが、このポイントを買うタイミングにするというのはおすすめめできません。

 

普通の調整であれば押し目買いで買うという方法でいいのですが、大きく下落した場合には押し目買いとは少し異なる値動きをしたりしますので注意が必要です。

 

なぜかというと大きく下落した場合には、投資家の心理として今回下げ止まった株価が本当に底値だったのだろうかという疑問やもっと値下がりするのではないかという不安感があるからです。

 

このような感情を持つ中での株価上昇ですので、仮に株価が上昇したとしても短期で利益を得たい投資家の売りや値下がり前に買っていた投資家がやっと株価が上昇してきたということで、今のうちに売却しようと考え「やれやれ売り」が多く出ることから、ある程度株価が値上がりした段階で再び下降し始めます。

 

もう一度株価が下がることで、直近につけた安値が本当に底値だったのかどうかを確認に行くということです。

 

 

下のチャートを簡略化した図をご覧ください。

 

 

株価が下落して一番底を付き、その後上昇して 一時的な高値を付け再び下降後に二番底(ダブルボトム)をつけ上昇しています。

 

アルファベットでいう「 W」 のような形です。

 

このように大きな下落を伴う値下がりの場合には二番底を確認に行くことはよくあります。

 

そして理想的にはこの二番底が一番底よりも高い価格で反発し上昇すると、これらの株価が短期的な大底でこれ以上は下がらないという安心感が生まれますので二番底から上昇した株価は大きく値上がりし、右肩上がりの上昇トレンドに転換することがよくあります。

 

相場の格言のなかにも「二番底は黙って買え」というものがあります。

 

ここで購入しておくと大きく利益を伸ばせる可能性が高いので、初心者の方にもおすすめできる買うタイミングの一つといえるのではないでしょうか。

 

しかしながら、二番底が一番底より値下がりしてしまう場合もあります。

 

このような場合には、二番底から株価が上昇したとしても投資家心理として本当にこの二番底が短期の大底だったのかという疑問が出てきますので、しばらく値上がりした後に三番底の確認に行くことになります。

 

下のチャートを簡略化した図をご覧ください。

 

二番底よりももう一つ底が増えた形です。

 

理想的には一番底より二番底が安く、一番底より三番底が高いチャートになり株価がネックラインを超えると、これ以上の値下がりはないという安心感から再び株価が上昇し、右肩上がりの上昇トレンドを形成する可能性が高くなります。

 

しかしながら底の価格は三番底が二番底を下回る場合もありますので、いろいろなパターンがあると思っていたほうがいいのではないでしょうか。

 

私としては底値も大事ですが、ネックラインを超えるのかどうかをよく注目しています。

 

このようなチャートの場合には3番底を確認して購入することが儲かるコツではないでしょうか。

 

 

 

チャートを用いて底を確認

それでは実際のチャートを見ながら確認をしたいと思います。

 

下のチャートは2017年9月から2018年5月の日経平均株価のチャートです。

 

2017年9月から11月上旬にかけては強烈な値上がりを示しています。

 

大きく値上がりした株は値下がりしますので、11月9日を高値に急落しています。

 

2017年11月16日に安値21972円を付け一番底になり、その後値上がりし12月1日に22994円の高値をつけていますが、11月16日につけた21972円が底値だったのかの確認のために株価は再び下落し、12月6日に22119円の二番底をつけます。

 

一番底が21972円で二番底が22119円であり、一番底より二番底の方が株価が高いので、これ以上の値下がりはないと多くの投資家が考えたことで、この12月6日の22119円を底に、株価は再び上昇トレンドに入っていきネックラインを越えていきます。

 

このパターンは基本に忠実なパターンでしたので割とわかりやすいのではないでしょうか。

 

なお単純に2回目の底をつけたからいいということではなく、底をつけた後に戻り高値(ネックライン)である12月1日の22994円を超えるということが大切です。

 

もう一つは2018年2月と3月の日経平均株価のチャートです。

 

チャートを見てわかるとおり、2月に大きく株価が値下がりし、2月14日に一番底である20950円を付け、その後上昇し2月27日に22502円をつけます。

 

その後、再び下落し3月5日に20937円(二番底)を付けます。

 

プロの人から見ると甘いと思われるのかもしれませんが、私としては一番底が20950円で二番底が20937円で2番底の方が下回っているものの、それほど大きな差がないため、この株価を底にして上昇トレンドに転換するかなと思っていました。

 

しかしながら、2月27日につけた22502円(高値)を超えることがなく、3月12日に付けた21971円から値下がりし始めたので、途中からやっぱり三番底を打ちに行くんだなと考えが変わりました。

 

三番底を目指して値下がりし、3月26日に20347円をつけました。

 

この三番底は一番・二番と比べても最も安い価格でありましたが戻り高値を結んだ線であるネックラインを超えたため上昇トレンドに転換したということだと思います。

 

理想的な形とはちょっと違うような気もしますが、まぁトリプルボトムにもいろいろな形があるのでしょうし、需給関係もありますので売られすぎという投資家判断だったので買いが入ったのかもしれません。

 

トレンドが転換するためには個別銘柄であれば、どの程度人気があり注目されているのかなど銘柄ごとの力や地合い(相場状況)が大きく関わってきますので総合的に判断する必要があります

 

個人的には基本に忠実なのは多くの銘柄数が関係する日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)に連動するようなETFなのかなと思ったりもしますが・・・。

 

出来高の少ない個別銘柄などはどういう値動きをするのかわかりませんからね。

 

 

こちらの記事もどうぞ

あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。

 

 

急落時の買うタイミング

それではどのタイミングが買い時になるのかということですが、12月の二番底は一番底よりも株価が高い位置で止まったため、戻り高値を抜けたのが年明けであったものの割と狙いやすかったのかもしれません。

 

少なくとも二番底の翌日あたりに購入しておけば大きく上昇することがなかったとしても、多少の戻しが期待できるため利益が取れると考え勝負した人は多かったのではないでしょうか。

 

実際には日本が年末年始休暇で取引がない間に外国市場が堅調に推移したことから、年明けにかけて大きく株価が上昇しています。

 

3月の二番底では、戻り高値が2月の22502円を超えなかった段階で、三番底の確認があるのではないかということは想定されていたと思います。

 

どのような買い方をするのかは、それぞれの投資家で違いますので何ともいえないのですが、リスクをある程度背負ってもいいという投資方法であれば、三番底を確認した後に、ある程度は戻しがあるだろうと期待して購入するというのも一つの手です。

 

もう一つのポイントは三番底から株価が上昇して、ネックラインを超えた後に株を購入するというやり方です。

 

さらに安全に買うのであれば、2月27日に付けた22502円を越えてからということなのですが、今回のチャートで見るとこの価格を超えた後に購入するとその後の値上がりはあまりありません。

 

この期間の一番底から三番底までを見ると、下降トレンドが継続するのではないかという気持ちになってしまいますので、買うタイミングというのは非常に難しいのですが、投資経験が増えればチャートの見方もだいぶ慣れてくるのではないでしょうか(私も勉強中です)。

 

株式投資ですので、多かれ少なかれリスクを背負わなければなりません。

 

損切りする覚悟で底を打ったと思われる翌日にでも購入していればかなり利益を出せているのではないでしょうか。

 

上昇トレンドが大きく急落した場合には、底値の確認が複数回行われるということを知っておけば取引を非常に有利に行うことができます。

 

そもそも一番底の株価を当てることはできないのですが、二番底については直近の安値である一番底という株価がありますので、目安としてある程度想定することができます。

 

一番底の価格を下回らなかったら買い、下回った場合にはもう一度底を確認する可能性が高いのですが、この場合でも大体これぐらいの株価まで落ちてくるだろうというのがわかっているわけですので対応がしやすいです。

 

 

底値も大事なのですが、戻り高値を超えるかどうかもトレンド転換の注目ポイントですので、これらのことを基礎知識として知っておくことが儲かるコツです。

 

なお、株価の上昇は一時的な戻しであって、下降トレンドを継続する可能性もありますので、このポイントを買うタイミングとする場合には最悪の場合は損切りをするということを考えておいてください。

 

ポイントは底値の価格とネックラインを超えるかどうかということであり、チャートの見方としては難しいことはなく割と簡単だと思います。

 

うまくいけば大儲けできる可能性もあるやり方なので、これからの投資方法の一つとして検討してみるのもよいのではないでしょうか。

 

それでは本日のまとめです。

本日のまとめ

  • 株価が大きく上昇するとその後必ず下落する
  • 一番底の想定は難しいが二番底・三番底はある程度想定できる
  • 急落中の株は買わずに下げ止まるのを待つ
  • 大きく下落した場合、一番底から上昇しても再び二番底の確認のため下落する
  • ネックラインを超えると上昇トレンドに転換する可能性がある
  • 二番底が一番底を下回ると三番底の確認に行く
  • リスクを背負ってもいいのであれば底値と思われるところで損切り覚悟で購入するのも一つの手である
  • 現実的にはネックラインを越えてから購入するのが無難である

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