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テーマ株をおすすめしない損切りや塩漬けが多くなると思う理由とは?

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テーマ株はハイリスク・ハイリターン

株式投資は、投資家それぞれで運用方針は違いますが、購入した株が短期間で利益をあげ大きく儲かることができれば資金効率も良く理想的ですよね。

 

短期間で利益を上げやすい投資方法としては、デイトレードやスイングトレードなどが有名ですが、これら以外にも今現在多くの投資家から注目されている人気のある銘柄を買うという方法があります。

 

つまり、テーマ株を買うということです。

 

このテーマ株を購入するという取引の仕方は私としては、ハイリスク・ハイリターンな投資方法の部類に入ると思います。

 

先に結論を話すと、私としてはテーマ株の購入は特に初心者など投資経験の浅い方にはおすすめできません。

 

確かにテーマ株は、うまく株価が上昇すれば極めて短期間に数倍にもなるような大きな利益をもたらすことは十分に可能です。

 

しかしながら、その逆を考えると短期間で急騰したわけですので、今度は反対に短期間で大暴落する可能性もある非常にハイリスク・ハイリターンな投資方法といえます。

 

この記事をご覧になっているということは、これからテーマ株を買いたいと思っている人たちや、そのメリット・デメリットを調べようと思っている人たちが多いのだと思います。

 

テーマ株というのは非常に人気があるのは事実です。

 

人気があるから株価が値上がりしているというよりも、どちらかといえば株価が上がっているから人気があるのだと思います。

 

しかも、その上がり方が短期間で急激なのですから、尚更人気が出るのでしょう。

 

 

テーマの人気は短期間

なぜ私がテーマ株の購入をおすすめしないのかというと、最大の理由は注目され人気が出ている期間があまりにも短いからです。

 

テーマ株をネットで検索すると、人気テーマランキングを見ることができます。

 

例えば、本日は2018年8月19日ですが、今から約半年前のある日の人気テーマランキングの1位は「パワー半導体」でしたが、現在の順位でいうとトップ10には入れず30位ぐらいの順位です。

 

なお、半導体や半導体製造装置はもう少し上の順位です。

 

また、半年前はトップ10のなかに電気自動車関連が入っていました。

 

覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、半年以上前はかなり電気自動車関連の銘柄に勢いがありました。

 

では現在の順位で電気自動車は何位になっているのかというと、こちらもほぼ30位といったところです。

 

また割と最近でいうと、 IoT 関連株が人気がありましたよね。

 

では現在の順位が何位なのかというと、大体30位から40位の間ぐらいです。

 

また他にも仮想通貨関連銘柄やブロックチェーン関連銘柄なども上位にいましたが、現在の順位は仮想通貨関連もブロックチェーン関連も20位前後の順位になっています。

 

つまり、テーマ株の極めて過熱した旬は数ヶ月間にもわたって続くようなものは少ないということであり、そのような人気は短期間で終わる可能性が高いということです。

 

まぁ~常に経済活動は行われているわけですので、新しいテーマが次から次に生まれるのは当然といえば当然ですので、そもそも特定のテーマが数ヶ月間にもわたって1位を取り続けるなどということはないのでしょう。

 

しかしながら、テーマによってはものすごい勢いのある時期は数ヶ月間でとりあえず終わったとしても、その後安定した緩やかな上昇を長期間にわたって続けていく銘柄があるのも事実です。

 

特に国策に関連する銘柄はテーマ株を狙う方は注目しておいたほうがいいと思います。

 

テーマ株は、トレンドにうまく乗ることができれば大きな値幅を取ることも十分あり得るので魅力的ですよね。

 

しかしながら、値動きが激しいのでテーマ株を狙い目にすることができる投資家というのは、基本的にザラ場の板やチャートをしっかりと確認することができる人が望ましいのではないでしょうか。

 

サラリーマンや家事が忙しい主婦など、日中は仕事や家事で株価情報を確認することができないのであればあまりおすすめできません。

 

私としては、人気があるから株価が上がっているというよりも、株価が上がっているから人気があると思っていますので、テーマ株というのは買うタイミングを間違えてしまうと高値づかみになってしまう可能性があると考えています。

 

また、売るタイミングを間違えてしまうと大損して損切りするか、塩漬け状態になってしまうことにもなりかねません。

 

それだけテーマ株の買い方と売り方は大事です。

 

買い時が高値づかみにならないために、多くの投資家から注目を集め人気が出る初動の時点で購入すればいいのではないかと思うのですが、人気の出る銘柄を初動の段階で買うというのは言葉で言うのは簡単ですが、実際には相当難しいです。

 

もしそんなことが簡単にできるのであれば、誰でも大金持ちになっていますからね。

 

そもそも、何のテーマの人気が出てくるかわからないわけですし、株価が上がるから人気が出るのであって、株価がどんどん下がっているのに人気になることはないのですから、多くの投資家から注目された時点で、すでにそれなりの価格に値上がりしていると考えていた方が現実には合っているのだと思います。

 

だからこそ人気の出そうなテーマを初動で買っておくというのは難しいのです。

 

一つ可能性があるとすれば注目されているテーマの出遅れ株を購入するということです。

 

基本的にテーマ株であれ、何であれ値上がりする時には、その分野の最も中心的な銘柄がまず最初に値上がりすることが多いですので、二番手三番手やそれ以降の銘柄で、まだ大きく上昇しておらず初動の段階の銘柄を探して買うという方法もあります。

 

ただこれにも欠点はあって、テーマに関連する株の探し方としてはネットを使えば簡単に出てくるのですが、一つのテーマに関連する銘柄が数十程度になったり、関連銘柄が多いテーマであれば100以上の銘柄数になることがありますので、そのテーマが人気があったとしても100以上ある全ての銘柄が値上がりすることは考えにくく、まだ値上がりしていないから初動の段階で買えたと思って保有していても、いつまでたっても値上がりしないということもありえます。

 

株は安い価格で買って高い価格で売るのが鉄則ですので、注目されるような人気テーマであれば多くのイナゴと呼ばれる投資家が集まってきますので、その時点ですでに売り時になっている可能性もあります。

 

自分が買った時が既に売り時だったということがないように気をつけることは大損しないためのコツであり、テクニックです。

 

 

 

株価の推移をチャートで具体的に確認

それではテーマ関連株のチャートをご覧頂きたいと思います。

 

下のチャートは、2017年8月から2018年8月までの三社電機製作所の株価の推移です。

 

先ほど半年前である2018年2月のある日の人気テーマランキングの1位が「パワー半導体」だという話をしました。

 

この三社電機製作所は、パワー半導体関連銘柄の中でも関連度が高く、2017年8月後半から急激に株価が上昇し始めました。

 

8月後半に株価は600円程度だったのですが、2018年2月2に高値1949円を付けます。

 

約5ヶ月程度で3倍以上株価が上昇したことになります。

 

2月の日経平均株価の大幅急落により、三社電機製作所は株価を下げますが、数日間の下落で再び株価が上昇します。

 

この頃、人気テーマランキングでパワー半導体は1位になってます。

 

しかしながら、3月以降の値段は右肩下がりの下降トレンドで下げていき、7月5日に安値1005円を付けます。

 

約5ヶ月間で高値1949円から安値1005円まで概ね50%の値下がりをしたことになります。

 

その後、株価はやや値を戻し2018年8月17日現在で1215円で推移しています。

 

そして、現在のパワー半導体の人気ランキングは30位程度です。

 

もちろん株価が下がるのは、その銘柄に対する人気や注目度、外的要因が大きいのですが、出来高が4月以降ぐらいから少なくなってきていますので、テーマに対する人気が減ってきたのも株価が下落した要因の一つではあると思います

 

テーマランキングもいきなり1になるのではなく、1位になるにしても徐々に順位を上げていくのが普通ですので、三社電機製作所が右肩上がりで上昇している時にはテーマランキングも徐々に順位を上げていたのではないでしょうか。

 

人の移り気は激しいですし、利益や損失がかかる問題であるため、そのテーマの旬がピークを迎えたと思えばできるだけ早い段階で利益確定売りをしますので、ピークを過ぎた場合には売りが連鎖し、売り時を逃した人は塩漬けになるか損切りしなければならなくなる可能性が高くなります。

 

この三社電機製作所のチャートは、良い面と悪い面の両方が現れたチャートですので、非常にわかりやすいのではないでしょうか。

 

まぁ~考え方一つなのですが、この銘柄の場合安値が1000円を割りませんでしたので、1000円未満で購入できていた投資家はこの大きな値下がりでも現時点においては含み益(評価益)になっているわけです。

 

これがテーマ株は初動で買えという意味なのではないでしょうか。

 

今回の大幅上昇は600円程度から1949円まで値上がりしたのですが、最初の600円から1000円までの間であれば含み損(評価損)にはならず、1000円を超えてから購入した場合に持ち続け売り時を間違えれば含み損(評価損)になった可能性がありますし、現に含み損になった人も多かったと思います。

 

テーマの移り変わりというのは早いですので、トレンドが弱気になったと思ったら早めに売ることが大切です。

 

繰り返しになりますが、テーマ株の旬は短いと覚えておくといいと思います。

 

テーマはある程度の間隔をおいて繰り返し来ることがありますので、もし塩漬けになってしまったら次の機会を待つというのも一つの手ですし、時間の無駄だと考えて損切りするのも一つの手です。

 

自分自身でしっかり判断しましょう。

 

また、自分はテーマ株は買っていないと思っている人の中にも、実は購入している銘柄の値上がりしている理由がテーマの人気による可能性もゼロではありません。

 

保有している銘柄が値上がりしている理由が、その銘柄の決算などによる業績なのか、良い IR によるものなのか、それともその業種に関連するテーマによるものなのかを知っておくことは買い方や売り方を判断する上で重要だと思います。

 

 

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テーマ株を買うのであれば検証すべき

短期間で大きく値上がりが狙えるメリットも大きなテーマ株ですので、多少デメリットがあるぐらいでは買いたいという人もいるかもしれません。

 

まず安全を考えるのであれば、ザラ場が見られる状況であることが大切ですし、テーマ株を買うのであってもいきなり買うのではなく、テーマの人気がどれぐらいで移り変わっていくのかの目安を基礎知識として知ってから購入しても遅くはないと思います。

 

 

あと数ヶ月で全てのテーマ株がなくなるというわけではありません。

 

今後もテーマ株はランキングの順位を変えながら続きますので、まずは検証してみるのがいいのではないでしょうか。

 

例えば、現在トップ10に入っているテーマが数週間や1~2ヶ月後にどんな順位になっているのか確認するとともに、そのテーマで関連度が高い銘柄がどのような株価の推移をたどるのかというのも合わせてみると、この取引方法があなたに合うのかどうかが判断できるのではないでしょうか。

 

それでは本日のまとめです。

本日のまとめ

  • テーマ株は短期間で利益をあげることが可能
  • テーマ株はハイリスク・ハイリターンである
  • テーマ株を買う人は出遅れ株を狙うのもいい
  • テーマ株の人気は短期間である
  • 新しいテーマは次から次に生まれてくる
  • テーマ株を買う人は国策のテーマを注目していたほうがいい
  • 売り時を逃すと損切りか塩漬けになる可能性がある
  • 今後テーマ株投資をしたい人はテーマの移り変わりの期間の目安やその間の株価の推移を勉強しておくことが大切

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