株取引でテクニカル分析は役に立つ?役に立たない?
株取引をしている人の多くが、テクニカル分析をして売り買いする銘柄を決めているか、ファンダメンタル分析をして売り買いする銘柄を決めていると思います。
どちらが優れているというようなことはないのでしょうから、自分の投資方針や投資資金、保有期間、現在の相場状況など総合的に考えてどちらにするか判断しているのではないでしょうか。
この二つの中で、今回はテクニカル分析について少しお話ししたいと思います。
個人投資家でテクニカル分析を使って取引している人はかなりいるのではないかと思います。
そのような手法の本やネット情報などもよく見かけますので、取り組みやすいのかもしれませんね。
しかしながら、テクニカル分析は意味がないと言う意見を持っている人ももちろんいます。
テクニカル分析は役に立つと言う意見もあれば、その反対の意見もあるわけですが、私としてはどちらの意見も一理あるのだと思います。
テクニカル分析には「だまし」もある
例えば、あるテクニカル分析で買いシグナルが出たとしても、その買いシグナルが出た全ての銘柄を買った場合、トータルで利益が出るのかどうかは疑問が残ります。
その買いシグナルが出た銘柄の中で、ある程度の銘柄は実際に値上がりしていくことになるのでしょうが、それは全てではなく、一部の銘柄だと考えておくほうが現実に合っているのではないでしょうか。
逆に言えば、買いシグナルが出た中の、ある程度の銘柄は「だまし」である可能性もあるということです。
テクニカル分析を使って売買している人の中には、テクニカル分析はだましが多いことを意識し、複数の分析手法で売り買いを判断している人もいます。
一つの分析手法より、複数の分析手法で判断した方がリスクを抑えやすくなるということなのではないでしょうか。
テクニカル分析はタイミングも重要
テクニカル分析は何を使って分析するのかというのももちろん大切なことですが、私としてはテクニカル分析はタイミングも非常に重要だと考えています。
買うタイミング・売るタイミングが良ければ、テクニカル分析は使える手法だと思うでしょうし、タイミングが悪ければテクニカル分析は使えない手法だと思ってしまうかもしれません。
例えば、一目均衡表の雲を上抜けた場合で考えるのであれば、「今現在が雲を上抜けた直後で株価が上昇中なのか」、「 もっと前から上抜けていて、株価が大きく上昇した後、値下がりし再び雲に近づいてきているか」では全然意味が違います。
株価が雲を上抜けているのかどうかと言われれば、この二つはどちらも現時点で、株価が雲よりも上にあるわけですので、上抜けているわけです。
しかしながら、どちらの株価が上昇しやすそうかという視点で考えるとこの二つには違いがありますね。
買いシグナルが出てからしばらく経過した場合には、買いたいと思う投資家の多くが購入し終わっている可能性もあります。
テクニカル分析で大切なことの一つは、他の人よりも早く見つけることだと思います。
株価上昇の初動で購入することができれば、利益を高めやすくなるのではないでしょうか。
そのためには、自分でしっかり分析するのか、それとも他からの情報を早く手に入れる必要があるのではないでしょうか。
ただし、先ほども言いましたが、テクニカル分析にはだましが多いことから、買いシグナルが出たからといって、必ずしも株価が値上がりするわけではありません。
購入後の下落にも備えて、損切りラインの検討はしておいた方が良いのではないでしょうか。
買ったつもり・売ったつもりで集計を取っては
テクニカル分析が自分にとって本当に役に立つのかどうかは、なかなか分かりづらいという人もいるのではないでしょうか。
一言でいうならば、使ってみなければわかりません。
しかしながら、限られた元手でですので、買いシグナルが出たからといって、なんでもかんでも買えるというわけではありません。
つまり、テクニカル分析が使えるかどうか判断するためには、それなりの回数が必要だということです。
それでは投資資金が少なければどうすればいいのかと言うと、実際の売り買いの緊張感は当然ないわけですが、「買ったつもり・売ったつもり」で、お金を使うことなく、自分のパソコンなどででもテクニカル分析の集計を取ってみてはいかがでしょうか。
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例えば、MACDがゴールデンクロスしたり、RSIに買いシグナルが出たとしたら、この金額で買ったとして、その後価格が上昇するのか、下降するのか見てみようというような感じです。
ちなみに、テクニカル分析で買いシグナルが出たからといって、それら全てを買ったということにしてしまうと、値上がりするものもあれば、値下がりするものもありますので、わかりにくくなると思います。
自分の能力を上げるためにも、基本的にはその中で株価が上昇しそうだと思う数銘柄程度の変動を見てみると良いのではないでしょうか。
各テクニカル分析ごとに集計を取ると、自分にとって相性のいいテクニカル分析が見つかるかもしれませんし、場合によっては全て相性が悪く、ファンダメンタル分析をしようという考えに変わるかもしれません。