決算発表で業績の進捗率を見る
決算発表利用した売り買いのやり方の中には、四半期の進捗率を利用したものもあります。
会社の業績がどのようなものであるのかは、決算発表まで分からないわけですので、決算発表の内容を見て、今後上方修正がありそうな銘柄を選んで取引をする投資家もいます。
つまり、会社発表の業績予想よりも、実際の業績が上回っているものを銘柄選定の一つの方針にするというやり方です。
あまり深く考えずに適当に銘柄を選んでいるよりも、上方修正になるかもしれない銘柄を選ぶわけですので、少しは可能性が上がるのかもしれません。
ただし、このやり方も絶対ではありません。
上方修正になるかならないかは会社次第ですし、保有期間が長くなる可能性もありますので、その間に不測の事態による下落に巻き込まれる可能性もあります。
上方修正がありそうな銘柄を選ぶ
このような取引をする投資家は、どうやって銘柄を選んでいるのかと言うと、第1四半期(1Q)、第2四半期(2Q)、第3四半期(3Q)の銘柄の中から選ぶのが一般的だと思います。
特にその中でも、第2四半期と第3四半期が多いのではないでしょうか。
企業によっては慎重な対応を取るところもありますので、第1四半期(1Q)の経常利益などが良かったとしても、まだ上方修正を出さない企業も結構あります。
第一四半期の業績が良かったのに、上方修正が出なければ、第二四半期やその前での発表があるかなぁ~というような感じで購入するかどうかを考えるわけです。
これはその会社の方針的なものも影響があるため、その会社が過去に上方修正を出していれば、いつ頃発表しやすいのかというのも見ておくと、少しはヒントになるかもしれません。
例えば、第1四半期(1Q)の進捗率が40%ぐらいあったり、第2四半期2Qの進捗率が60%ぐらいあるような銘柄を選べばいいのかというと、必ずしもそういうことではありません。
会社予想自体が第1四半期と第2四半期が高く、そもそも第3四半期と第4四半期での利益がそれほどないという会社であれば、それはあくまでも予定通りの利益をあげているということになります。
上方修正になるためには、サプライズが必要であるため、会社の予想よりも経常利益などの進捗率がさらに高くなければなりません。
もちろんコンセンサスの数値についても頭に入れておく必要はありますが・・・
銘柄のリスト化と買うタイミング
まず重要なことは、上方修正がありそうな銘柄を前もってリスト化しておくことです。
会社予想よりもはるかに高い進捗率であれば、上方修正になる可能性もあるというわけですので、その時になって慌てないためにも、前もってリスト化しておくことは大切です。
リスト化できたとしても悩むのは買うタイミングではないでしょうか。
あまりにも早い段階で購入すると、地合いの影響も受けますので、そのタイミングは重要です。
保有期間が長くなることにより、地合いの影響を受けるとしても構わないということであれば、早い段階で買うという選択もあります。
しかしながら、リスクをできるだけ減らしたいということであれば、決算発表が近づいてから決算前に買うというやり方もあります。
これは、その銘柄がどの程度人気のある銘柄なのかや、一つ前の決算発表での注目度、株価の値動きなどによっても変わってくると思います。
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ただし、上方修正があるのかないのかもわからないわけですし、いつ発表されるかもわからないので、その点は注意しておかなければなりません。
また、最悪の場合は、上方修正が織り込み済みで株価が下がるということもないわけではありませんので、損切りなどのリスク対策も考えておきましょう。
あなたがテクニカル分析よりも、ファンダメンタル分析を重視する投資家であれば、検討してみる価値はあるのではないでしょうか。