マイルールで取引成績は変わる
みなさんは株で儲かっているでしょうか。
株で儲かるためにはいくつかのポイントがあります。
その中でもトップクラスの重要さだと私が思っているものに、自分の中での取引ルールというのがあります。
みなさんどのような取引をしているでしょうか。
順張りの人もいれば、逆張りの人もいます。
ボックス相場を狙っている人もいるでしょうし、デイトレードの人もスイングトレードの人も短期保有の人も長期保有の人もいます。
このようにたくさんの取引方法があるのですが、株取引はどのやり方が利益を出せるとか、失敗しやすいとかいうものではありません。
同じ銘柄を順張りで狙って利益を出せる人もいますし、大損する人もいます。
同じ銘柄をデイトレードで狙って利益を出せる人もいれば、失敗する人もいます。
株式投資で儲かるためには、「儲かるための自分だけのルール」を作ることが大切です。
つまり、先ほどの順張りや逆張り、デイトレードといった大きな意味での取引方法ではなく、もう少し細かな意味での取引方法が重要になってくるということです。
本日は、株式投資で利益を得るためにマイルールを作ることの大切さについてをテーマに話をしたいと思います。
株取引で成功している投資家の多くはマイルールを守って投資をしているといわれています。
また、株取引で失敗している投資家の多くはマイルールをそもそも持っていないといわれたりします。
実際このような統計があるのかどうかわかりませんが、感覚的にいうとおおむねそのとおりだと思います。
勝てる投資家というのは、自分で決めたルールに基づいて、それをただ守って投資をしているだけに過ぎないと思ったりします。
逆に損している投資家は、マイルールを作らずに、その時の雰囲気で取引していることが多いのではないでしょうか。
勝てるマイルールを作る
みなさんは、マイルールを作っているでしょうか。
もしあなたが失敗する取引が多く、実現損益がマイナスになっているのであれば、マイルールを作っていないのではありませんか。
このように書くと、単純に「マイルールを作ればいいのか!」と思ってしまう投資家も多いのですが、マイルールを作るだけではだめです。
勝てるマイルールでなければ意味がありません。
例えば、マイルールで買値から5%値上がりしたら利益確定売り、2%値下がりしたら損切りというルールを作ったとします。
これで利益を継続的にあげられるのであれば、マイルールとして問題ありませんが、損失が出るようなマイルールであれば、取引するごとに損失が膨らんでいくことになります。
そうなってしまうと、マイルールは守っているのに全然儲からないということになります。
このように、マイルールというのは非常に大切なのですが、勝てないマイルールを作っても何の意味もないということです。
マイルールは必ず守る
また、マイルールを設定した場合には、それを必ず守るということが大切になります。
せっかく良いマイルールができたとしても、それを実行しないのであれば、マイルールがないのとなんら変わりません。
プラス側のルールでいうと、利益確定売りということになりますが、あなたが購入した銘柄が順調に上昇して、マイルールの価格に到達した時に、きちんと売ることができるかというのが問題です。
どんどん株価が上昇していれば、「まだ上昇するだろう」、「今売るのはもったいない」、「もっと値上がりしてから売ろう」と考えてしまいます。
このような考えがでるのは、人間だからしょうがないと思います。
私もそのように思ってしまいます。
しかしながら、株取引で継続的に利益を上げるためには、この心(欲)に勝たなければなりません。
現実的な問題でいうと、この場合は利益確定売り、つまりプラス側であることから、もし心に負けてそのまま保有し続けたとして、うまくいき利益が増える場合もありますし、最悪の場合でもマイルールより下がるかもしれませんが多少のプラスで売り抜けることは可能だと思います。
しかしながら、このようなことをしていると損失が出る取引の場合は悲惨なことになりかねません。
マイルールの重要性が最も大きいのは損失が出るとき、つまりマイナス側の取引の時です。
あなたが購入した銘柄が値下がりし、マイルールで設定した株価まで下がったとしても、「この価格で売ると損失が確定する」、「もう少し持ち続けることで多少値段も回復するのではないか」というような弱い心が出てしまいます。
この心に負けて損切りしなかったために、さらなる下落に巻き込まれて大損することになる可能性があります。
だからこそ自分が設定したマイルールは利益が出るときであれ、損失が出るときであれ、しっかりと守り実行することが大切だということです。
過去の取引を振り返る
それではどのようなマイルールを作ればいいのかということです。
あなたの取引を最もよくわかっているのはあなた自身ですので、一番いいのはあなたの過去の取引を振り返って、どのような売り買いをした時に利益が出たり、損失が出たりしたのかを確認してみることです。
特に難しいことはありません。
あなたがこれまで利益が出た買い方・売り方を今後も続けるだけですし、損失が出たやり方をしないようにするだけということです。
儲かった時にどのような銘柄を購入しましたか、大型株を買いましたか、それとも中型株ですか、小型株ですか。
順張りで買いましたか、逆張りで買いましたか、ボックス相場でしたか。
買い時と売り時はどのような判断にしましたか。
何パーセントの利益で売却しましたか。
株取引をしていてすべての銘柄で損したという人はまずいないでしょうから、利益が出た銘柄をもう一度見直してみることです。
もしこれといった一貫性がないのであれば、これから作るようにしましょう。
そしてマイルールを決めたら、そのルールに従って自分の心を抑えて取引をするようにしましょう。
株取引は感情に流されてしまっては負ける可能性の方が高くなります。
表現は悪いですが、機械的な取引ができる人ほど取引を有利に行うことができます。
他人の取引方法を参考にするのは難しい
なお、どうしても自分で良いルールを作ることができないという人もいるのではないでしょうか。
そのような人は株取引で利益を上げている投資家の取引方法を参考にするというのでもいいのではないでしょうか。
もちろん、これには否定的な意見の人もいますが、投資は自己責任ですので、あなた自身が考えて、自分でルールを考えるよりも既に儲かっている人のルールで取引をした方が良いと考えるのであれば、それも一つのやり方ではないでしょうか。
投資は自己責任ですからね。
どう考えるかはあなた次第です。
もし他人の取引方法を参考にするのであれば、あなたと同程度の資金量の人を参考にするほうがいいと思います。
大きく儲かっている人だと、資金量も非常に大きいため、その資金量をもとに利益を出している場合もあるため、普通の投資家が参考にしようとしても参考にならない場合もあります。
しかしながら、実際問題としてはなかなか他人の取引方法を参考にするというのは難しい面もあります。
なぜかというと取引方法は、その投資家にとっての利益を得るための根本的な部分であるため、なかなか他人に教えようとはしません。
どのような銘柄を、どのような金額で、どのような株数買うといったことや、買うタイミングや売るタイミングなどは、ある程度のヒントを教えてもらえることはあっても、全てをオープンにするのは、投資家によってはトップシークレットにしている人も多いです。
特に大きく儲かっている人で、影響力がある人などであれば取引方法がわかってしまえば、それと同じようにしようとする人も多いため、その取引方法でこれから利益を出しづらくなる可能性があるからです。
だからこそ、そのようなリスクを冒してまで、儲かる取引方法をオープンにする人はそれほど多くないのではないでしょうか。
例えば、あなたの取引方法がしっかりと利益が取れる非常に優れたルールだった場合に、それを他人に教えるでしょうか。
それが答えではないでしょうか。
ちょっと話はずれるかもしれませんが、日経平均株価の月初は陽線になる可能性がかなり高いというアノマリーがありました。
何ヶ月にもわたって連続で陽線だったのですが、2018年1月から9月でみると勝ち負け五分五分ぐらいになっています。
多くの人に月初高が知れ渡ってきたことで、逆に月初に高値で売ろうという人も増えてくるようになります。
その結果、アノマリーが崩れることになります。
ちょっと話が違ったかもしれませんが、取引方法を教えてしまってそのやり方が使えなくなってしまう可能性があるのであれば、それを避けようとする投資家が多いのも当然の話だと思います。
マイルールの作り方
次にどのようにしてマイルールを作るのかという話です。
例えば、右肩上がりの上昇トレンドの順張りで取引をするとします。
このブログで何度もお話をしていますが、高値づかみをしてしまうと失敗してしまう可能性が高いため、押し目買いを狙い目にするというルールにしたとします。
株価が値下がりし、どこかの価格で下げ止まるでしょうから、「終値が前日の終値よりも 高くなった時」を下げ止まって反発したと考え、購入するポイントにしたとします。
このようにして順張りの押し目買いによる買い方のマイルールを作っていくことになります。
もし、この購入した価格から下落する場合には何%下がったら損切りするというように決めておけば、損切りのマイルールもできることになります。
もしかすると、買うタイミングの「終値が前日の終値よりも高くなった時」であれば、浅い押し目で購入することになって、反転することなくそこからある程度深い押し目がくることもあり得ます。
そうなると損切りのマイルールにかかってしまう可能性もあります。
それを防ぐためには、例えば押し目買いで買う時のマイルールを「株価が高値から1/3以上 値下がり(1/3押し)したうえで、終値が前日の終値よりも高くなった時」を下げ止まって反発したと考え、購入するポイントにするというようにマイルールを変更したりします。
こうすることで、ものすごく浅い押し目で購入してしまうという失敗を防ぐことができます。
もちろんそれよりも押しが深くなり、半値押しや2/3押し、フィボナッチの61.8%押しになるような下降になれば、マイルールに従って損切りするというような感じでルールを作ります。
利益確定売りは、例えば取得価格から5%とか10%上昇というような値上がり率で決めたりする人が多いのではないでしょうか。
もし、この値上がり率に達しなかったとしても、株価が前回高値を上回らずに再び値下がりし始めたら、その時点で利益確定売りするというような方法もルールとしてはいいですね。
もし、前回高値を上回ってきた場合でも、欲張らずにマイルールに従って売却するといったように、あなたがもっともやりやすい方法でマイルールを作るということです。
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売り買いには理由付けをする
マイルールとは何かというと売買する時に理由付けをするということであり、この理由付けが利益を狙うにあたって非常におすすめな方法です。
例えば、あなた自身でマイルールを作った場合に、その後の取引もずっとそのルールで行うことになります。
そのため、株価がこのポイントに来たから買う、取得価格から何%上昇したから売る、何%下落したから損切りする、株価が何%上昇したから買い増しするというように全ての行動に理由を持たせるということです。
そのような取引をして利益が出るようになれば、自分の取引に自信が持てるようになります。
もちろん数字的な面だけではなく、地合い(相場状況)にも注目しておく必要はありますので、その点は気をつけておいたほうがいいです。
数字できっちりと決まった取引をするよりも、その時の自分の勘を信じて取引をしたいという人もいるかもしれません。
株式投資の経験が増えれば増えるほど、勘も当たりやすくなってきます。
勘が当たりやすい人というのは、同じようなルールで繰り返し取引を行っているから勘が当たりやすいのだと思います。
つまり、それはマイルールと比較して損しない可能性が高いから買おうというような勘です。
ずっと順張りで取引をし利益を上げていた人が、いきなり逆張りで勘で取引しようとしても良い結果になる可能性はそれほど高くないのではないでしょうか。
また、株取引の初心者が勘で取引をして成功したとしても、それは運が良かったからではないでしょうか。
勘がさえるようになるためには、まずはその取引方法で勝てるようにならなくてはいけません。
勘は大事な要素であることには間違いありませんが、勘をうまく使えるようになるためにもマイルールを作ることが大切なのではないでしょうか。
みなさんもマイルールを新たに作ったら実際に売り買いする時がくると思います。
仮に、バックテストの取引成績が良かったとしても、それはあくまでも過去の結果ですので、実際に売り買いする未来の結果がどうなるのかはわかりません。
だからこそ新たなマイルールを試すときには、最低単元で買うのがいいのではないでしょうか。
実際に取引して成績が良いことを確認してから、単元数を増やしていく方がリスクが低いです。
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一番いいのは実際に投資してみることなのですが、資金的にマイルールを試すのが難しい人もいると思います。
そのような場合には、本気度合いが落ちてしまうのですが、無料でできる株取引ゲームなどで試してみるのも一つの手です。
なお、ゲームですので実際とは異なる面もあり、取引方法によっても合う合わないがありますが、そのルールが使えるか使えないかの手掛かりぐらいにはなると思います。
株ゲームについて知りたい方は株取引ゲームは投資を始める初心者も経験者もおすすめ!その理由とはをご覧ください。
これまでマイルールを作ってこずに投資成績が良くなかったのであれば、ぜひあなた自身に合うマイルールを検討してみてはいかがでしょうか。
マイルールを作ることが儲かるコツであり、テクニックの一つではないでしょうか。
それでは本日のまとめです。
本日のまとめ
- 株取引はどのやり方が利益を出せるとか失敗しやすいということではない。
- 儲かるための自分だけのマイルールを作ることが大切
- マイルールを作るだけではなく勝てるものでなくてはならない
- マイルールの重要性が大きいのはマイナス側の取引の時
- ルールに従って自分の心を抑えて取引をする
- 売り買いするときに理由付けをする
- 地合い(相場状況)にも注目しておく
- マイルールを試すときには最低単元で買う