投資方法

寄付き前の気配値にだまされて失敗ないためのシンプルなテクニック

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気配値を見ていますか?

みなさん株取引をする時は、何時から板の気配値を見ているでしょうか?

 

時間がない人であれば売買する直前になってから見る人もいるでしょうし、専業で取引している人など時間があれば寄付き前から板の気配値を見ていると思います。

 

私が初心者だった頃は、寄付き前の板を見て株価がすごく値上がりしたり、値下がりしているのを見て一喜一憂していた記憶があります。

 

初心者であれば同じような経験がある人も多いと思います。

 

本日は気配値で騙されないために、どうすればいいかについてをテーマに話をしたいと思います。

 

 

気配値は見せ板・見せ玉がある可能性も

気配値とは、売りたい人・買いたい人が注文している値段のことであり、簡単にいうと板に出ている売り買いのそれぞれの数値のことです。

 

板に出る気配値というのは、実際そのまま信用することはできません。

 

なぜなら、そこに出ている数値はあくまでもその瞬間に購入したい・売却したいと思っている価格であるため、値段が変わるごとに投資家の売り買いの希望額も変わっていくためです。

 

 

この気配値は動きやすい銘柄であればある程、瞬間的に変わっていきます。

 

特に出来高が多い銘柄になると、目がチカチカするほど数値が動きますので板を見るのも大変です。

 

 

また、この板には見せ板・見せ玉(違法)がある可能性も否定できないことからも、気配値を完全に信用することができないともいえます。

 

なお、株の蓋や見せ板・見せ玉の見分け方のコツを知っていると、失敗を防ぎやすくなります、詳しくは株板の蓋や見せ板・見せ玉の見分け方と少し利益の出る買い方のコツをご覧ください。

 

また、蓋の目的や買い方側にとって良い蓋と悪い蓋とは何かを知りたい方は株の板にある蓋の目的と買い方にとって良いものと悪いものの違いとはをご覧ください。

 

私が保有している銘柄で、割と寄り付き前の気配値が大きく動く銘柄があるのですが、前日の終値からすると簡単にプラス100円とか動いています。

 

この銘柄の株価が、2000円程度ですので寄り付き前の気配値でいうとプラス5%ぐらいになっています。

 

初心者だった頃であれば、「やった~100円も上がってる」といって喜んでいるんだと思いますが、私もある程度の投資経験がありますので、今では全然喜びません。

 

どうせ寄付いたら前日の終値と大して変わらないんでしょ!という感じで、冷ややかに見ています。

 

ちなみに、寄り前の気配値を見て安くなっているから、買いたいと思って、寄り付きで確実に買う方法として、寄り成り買いで注文を入れる人もいるかもしれませんが、始値は全然安くなっていないなんてこともありますよね。

 

あ・・・、寄り付きで確実に買う方法としては、寄り付き成り行き買い注文(寄り成り)を入れるわけですが、確実に買えるといっても前提条件としては売り注文があることが必要です。

 

売ってくれる人がいないと買えませんからね。

 

まぁ~売り注文が一切ない銘柄にはなかなかお目にかかれませんが・・・

 

ストップ高の時は注文を出しても買えない場合もあるかもしれませんね。

 

もし寄り付き前の気配が見せ板なのであれば、9時に近づくにつれて、徐々に注文取消し(キャンセル)などで価格が変わってきますので、見ていれば売り買いの需給の関係で、相応の金額に落ち着くわけです。

 

寄り付き前の気配が見せ板なのか、価格が変わった場合に、見せ板を取り消したのか、そうではなくただの注文価格の変更なのか、注文取消しなのかは、私としてはわかりません。

 

注文を取り消したからといって、必ず見せ板だったというわけでもありませんから。

 

 

寄り付き前の気配値は当てにならない

先日もプラス100円ぐらい上回っていたので、寄付いたらどれぐらいになるのかなと待っていたらプラス16円で寄付いたので、「まあ~それぐらいでしょう、プラス100円なんてそう簡単にいくわけないよね、とりあえず16円上昇してスタートしたからまあいいや!」というぐらいの感じで気配値を見ています。

 

例えば休みの日など、寄付きから引けまでしっかりと板を見ることができれば問題ないのですが、働いている人たちにとっては寄付くまで気配値を見ておくことが時間的にできないという人も多いと思います。

 

特に株式投資を始めたばかりの初心者であれば、寄り付き前の気配値が前日終値より5%とか上昇していると、今日はこの銘柄はすごく上がるんじゃないかということで、寄付きの成行で発注する人も多いです。

 

しかしながら、気配値のなかでも寄付き前は値段が大きく上下しやすく、午前9時直前にならない限りかなり当てにならない数値であるともいえます。

 

 

数値が激しく上昇下降する場合には、寄付き前に前日終値からプラス3%だった銘柄が、5分後にはマイナス3%になったり非常に大きく動くこともあります。

 

朝時間がない人などであれば、例えば8時50分頃の板情報を見て「値上がりしているから買おう」というような感じで購入してしまいがちです。

 

結果的に寄り付いた価格は前日終値よりマイナスになっていたというようなことはよくあります。

 

まぁ、結果的には安く買えて良かったりする場合もあるので、必ずしも悪いというわけではないのですが、問題なのは成行で自分が思っている価格とは異なる価格で購入することになったり、昨日より株価が上昇したから買おうと思っていた銘柄が寄付き前の気配値だけで、実際には9時になったら全然違う動きになっていたのに、注文していたがために購入することになってしまったというような場合が問題です。

 

 

こちらの記事もどうぞ

あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。

 

 

寄り付き前の気配値に騙されないためには

それでは気配値に騙されないためには、どのように取引するのがいいのかというと、私としては正直なところ基本的には9時より前に注文を出さない、これしかないと思っています。

 

この記事を見ている人から、「なんだよ~そんなの当たり前じゃないか!」と言われそうな気もしますが「当たり前のことが大事なのです!」、最初に話をしたとおり気配値自体があてにならない数値であるため、その中でもあてにならない寄付き前の気配値の時点で注文を出すというのは避けるべきだと思います。

 

特に成行きでの注文はやめたほうがいいです。

 

失敗すると非常に高値掴みをしてしまう可能性もありますので、どうしても9時前に注文をしておかないといけないのであれば指値で注文しておくのが無難です。

 

理想的には朝寄付いた時点で、その価格を見て自分の想定の範囲内であれば指値なり成り行きなりで注文するのがいいです。

 

もしくは、逆指値注文が可能な証券会社であれば、逆指値注文でリスクを抑えるというのもいいですね。

 

これまで使ったことがなければ、取引の幅を広げられるようになると思います。

 

逆指値注文について詳しくは株取引の逆指値注文による売り買いのやり方と注意するポイントとは?をご覧ください。

 

そもそも時間的に考えればわかるのですが、 例えば休みなどで終日取引が可能なのであれば、わざわざ9時前に成り行き注文を出さなくても、注文数量やその他の発注条件などを前もって入力して9時になるのを待ち、最初の価格を確認してから注文したとしても、わずか数秒の差でしかありませんので、あてにならない数値を見て注文をするよりも、最初の価格を確認してから注文をする方がはるかに確実性があります。

 

また、寄り付き前の気配値から始値の価格を知りたいという人もいると思います、計算方法について詳しくは寄り付き前の気配値から株の始値を計算する方法を板寄せ方式で説明をご覧ください。

 

寄り付いた後の板の見方のポイントや株の流れについて知りたい方は板の見方はこの2点で十分!初心者でも簡単に株の流れを読むやり方をご覧ください。

 

ちなみに、毎日の安値から高値の間で始値はどのあたりの位置にあると思いますか。

 

始値は安値に近いと思いますか、それとも高値に近いと思いますか。

 

下の図は2018年から2019年2月8日までの日経平均株価の始値が、安値から高値のどこに位置するのかを表したものです。

 

縦軸の0~100%は始値が安値から高値の何%の位置にあるのかを表しています。

 

0%は始値が安値であったということであり、100%は始値が高値であったということです。

 

50%は始値が安値と高値の真ん中であったということです。

 

青線は各日の始値の位置を表し、この期間の平均値が赤線です。

 

赤線の値は52.4%であり、この期間の平均値でいえば始値で購入すると、安値から高値の中央の価格よりほんの少しだけ高値よりということがいえます。

 

ただし、52.4%ですのでほぼ中央であることから、平均値で考えると始値での購入は高くも安くもない価格と言えるのではないでしょうか。

 

しかしながら、これは日経平均株価の平均値で考えた場合であって、個別銘柄をある日売買すると考えるとまったく違ってきます。

 

その「ある日」の寄り付き前の気配値があなたにとって有利であろうが不利であろうが、寄付くまでは最終的にどうなるかはわからないわけです。

 

あまりにも早い段階で判断してしまうと、良くない結果になってしまうかもしれません。

 

なお、こちらの記事では始値とともに終値についても、有利かどうかについて検証しています、詳しくは株の売買で前場の寄り付き(始値)や後場の大引け(終値)は有利か?をご覧ください。

 

気配値にだまされないための最良の方法は、「当たり前のことを当たり前のようにする」ということであり、それが失敗しないためのテクニックです。

 

つまり繰り返しになりますが、最初の価格を見るまでは待っておくということが最も大事なことだと思います。

 

このようなことから、特に9時前の気配値については、「なんとなくそんな感じなのね」というぐらいのざっくりとした目安程度に見ておくことがいいと思います。

 

なお、どうしても早く購入しないといけないという場合もあるかと思いますが、その場合でも可能な限り9時直前の気配値を見るようにしてから注文し取引する方が無難だと思います。

 

それでは本日のまとめです。

本日のまとめ

  • 気配値とは売りたい人と買いたい人が注文している値段のこと
  • 気配値は投資家の希望額も随時変わるためそのまま信用はできない
  • 見せ板・見せ玉の可能性もある
  • 寄付き前の気配値は大きく上昇下降しやすい
  • 9時より前に注文は出さないほうが無難
  • どうしても9時前に注文しなければならない場合は成行より指値が無難
  • 最初の価格を確認してから注文するほうが確実
  • どうしても9時前に注文しなければならない場合でも可能な限り9時直前の気配値を見る

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