株取引のピラミッディングとは?
みなさんは、うまく成功すれば、大きな利益が得られる可能性のあるピラミッディングという手法をご存知でしょうか。
この投資手法をうまく利用し、大儲けした投資家もいます。
初心者の方や、株取引を始めたばかりの方については、やりやすい投資方法ではないと思いますが、基礎知識として知っておいて損はないと思います。
ちなみに私は、一般的にピラミッディングとして思い浮かべる「ピラミッド型」の投資方法はしません。
その理由についても後ほど説明したいと思います。
まずピラミッディングとは、どのような投資手法なのかということです。
このやり方は、1回目に大きな株数で購入し、2回目に中くらいの株数で購入、3回目に小さい株数で購入するというようなやり方です。
まぁ~何回に分けて買ってもいいわけですが、一般的には3回ぐらいが多いようです。
具体的に言うと、例えば上昇トレンドの銘柄を買う時に、1回目に株価1000円で5単元購入したとします。
そのまま株価が上昇し、1500円になったところで、3単元購入します。
さらに株価が上昇し、2000円になったところで2単元購入します。
このように株を買い増していくことで、大きな利益を得ようというやり方です。
今回の例でいうと、平均取得単価で言えば、1350円で10単元購入したことになります。
現在の株価が2000円ですので、株価で言うと650円の儲けがあることが分かるのではないでしょうか。
購入する株数は人によって違いますが、基本的なやり方としては、買う回数が増えるごとに、買う株数を減らしていくということです。
買う回数が増えるということは、株価が上がっているということですので、買う株数を減らすのではなく、反対に買う株数を増やしてしまうと、平均取得単価を一気に上げてしまう可能性があるので、買い方には気を付ける必要があります。
イメージとしては、その名の通り「ピラミッド」を思い浮かべれば良いのではないでしょうか。
私が一般的なピラミッディングをしない理由
さて、先程言いましたが、私はこのタイプのピラミッディングをしません。
なぜかと言うと、この投資方法は成功した時の儲けは大きいものの、成功率が低いからです。
なぜ成功率が低いのかと言うと、私が思うには、一番最初に最も大きな株数を購入するからというのが関係しているのではないかと思います。
買った後すぐに含み益になれば、成功する可能性も上昇してきますが、買った瞬間には、最も含み損になりやすいと考えることができるのではないでしょうか。
みなさんも経験があると思いますが、株を買った後にすぐ上昇しない場合も多いですよね。
買った後には、ある程度の期間含み損になることはよくある話です。
買い時を間違えてしまうと、複数単元の株を保有して、いきなり大きな含み損になってしまいます。
先ほどの例で言うと、1回目に株価1000円で5単元購入しました。
先ほどの例は、うまく上昇トレンドに乗ったという例でしたが、もし購入後すぐ値下がりしてしまったらどうなるでしょうか。
例えば、マイナス10%で損切りをする投資家だとします。
そうなると100株単位だった場合、合計5万円の損切りになります。
ピラミッディングは、成功した場合には大きな利益を得られる可能性があります。
しかしながら、成功率が低いということは、この投資方法を選択した場合に、相当損切りが増えるか、塩漬けが増えてしまう可能性もあるということです。
もちろん損切りを徹底することで、損切り回数は多くとも、ピラミッディングに成功した時の利益と損失を計算した結果、相当プラスが多くなるだろうということであれば、やってみる価値があるわけです。
もしマイナスの方が多くなるだろうということであれば、当然やらない方がいいわけです。
また、成功率が低い他の理由としては、買い増しのタイミングが早すぎて、平均取得単価と現在の株価が近くなりすぎてしまい、少し大きめの下落がくると一気に含み損になってしまうからではないでしょうか。
同一単元で買い増しするやり方は?
ピラミッディングを選ぶということは、含み益を活かして、うまく買い増しをしたいという意味合いがあるからなのではないでしょうか。
そうであるならば、最初に大きな株数を買わないというやり方でも構わないのではないかと思うことがあります。
先ほどの例で言うならば、1回目に株価1000円で1単元購入します。
2回目に株価1500円で1単元購入します。
この時点で、平均取得単価は1250円で2単元です。
現在の株価は1500円ですので、1500円が1250円まで値下がりするには、250円の余裕があるわけです。
次に、3回目に株価2000円で1単元購入します。
この時点で、平均取得単価は1500円で3単元です。
現在の株価が2000円ですので、平均取得単価の1500円と比べると500円の余裕があるわけです。
このことからもわかるように、無理して一番最初に大きな単元数で買わなくても、上昇トレンドが継続していくのであれば、同一単元数で購入して行っても含み益をうまく利用することはできるわけです。
買い増しについては株の買い増しはタイミング次第!データで見る失敗しにくいやり方とはもご覧ください。
同一単元数で購入した場合でも、2単元の時が250円の余裕、3単元の時が500円の余裕があるように、買い増ししていけばいくほど余裕幅が広がっていくというのが分かるのではないでしょうか。
私としては、こちらの買い増し方法の方が好きです。
なぜかと言うと、最初購入した時に、すぐに含み損になったとしても、大きな株数で購入するよりリスクを減らすことができるからです。
同じくマイナス10%で損切りしたと仮定すると、最初に1単元しか購入していないので、100株単位だった場合、損失は1万円です。
失敗する取引になった時の事を考えて、リスクを減らしておくのは大切なことです。
投資資金の拘束期間が長くなるかもしれない
ここから先は、あなたがどのような投資方針で、どの程度のリスクを背負えるか次第です。
最初に大きな株数を購入するピラミッディングの方が、成功した場合には当然大きな利益を得られます。
しかしながら、損した時の損切り額も大きなものになるかもしれません。
一方で、よく使われるピラミッディングに比べると、成功したとしても利益は少なくなるかもしれませんが、 失敗した時の損切り額も少なくできる、同一単元数で買い増しするやり方のどちらが好みでしょうか。
損切り 関連記事
もしかすると、どちらも好みではないという人もいるかもしれませんね。
なぜかと言うと、どちらを選んだとしても、投資資金の拘束期間が長くなる可能性があるため、他の銘柄を買うことができる、それなりの元手が必要になってくるからです。
メリット・デメリットを踏まえて興味がある人は検討してみてはいかがでしょうか。