損切り

損出しの意味と時期は12月がいいのか過去5年の日経平均株価で検証

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年の後半は税金について考える投資家が多い

みなさん今年の株取引の実現損益はどのような具合でしょうか。

 

この記事を書いているのが9月ですので、今年も残り3ヶ月と少しになりました。

 

この時期になると、一年間の株取引の成績も何となく見えてくる頃ではないでしょうか。

 

実現益になった銘柄もあるでしょうし、実現損になった銘柄もあると思います。

 

また、今現在含み益・含み損で最終的にプラスになるのかマイナスになるのか行ったり来たりしているような銘柄もあるのではないでしょうか。

 

毎年この時期になるとそろそろ税金のことが頭に浮かんでくる投資家が多いです。

 

この記事を見ているということは、あなたもそのような考えがあるということではないでしょうか。

 

税金の考え方は年単位で考えますので、1月から12月までの実現損益で税金が計算されることになります。

 

ということで、これぐらいの時期になってくると投資家が損出しについて検討し始めることになります。

 

多くの投資家が、「損出し=12月」と考えています。

 

私もちょっとそのように思っているのですが・・・

 

本日は、損出しの意味と損出しはいつ行うのがいいのかについてをテーマに話をしたいと思います。

 

 

損出しの意味とやり方

まず、損だしの意味についてです。

 

損だしをするための前提条件は実現益があるということです。

 

税金の計算は実現損益で考えますので、含み益や含み損がいくらあるのかというのは関係ありません。

 

損出しとは、含み損がある銘柄を損切りすることで、実現益と差し引きして税金を減らすようにするやり方です。

 

例えば、実現益が100万円あったとします。

 

税金は20.315%(2018年9月25日現在)かかりますが、計算を簡単にするために20%として計算します。

 

すると、実現益100万円のうち 20万円を税金として納めることになります。

 

もし含み損になっている銘柄があり、特定口座であれば年内最終受渡し日までに売却し、損失を確定することで、この20万円の税金の一部または全部を取り戻す(税金対策する)ことができます。

 

なお、年内の最終取引日までに損失を確定すればいいというわけではありませんので注意してください。

 

所定の日までに売却が間に合わなかった場合には、年内の損益通算ができませんので十分気をつけてください。

 

例えば、損切りしたことで40万円の損失が出れば、実際は100万円のプラスと40万円のマイナスですので、差し引き60万円のプラスになります。

 

60万円に対して課税されるため、60万円の20%である12万円を税金として納めるのですが、既に20万円納めていますので、払い過ぎの状態になっています。

 

つまり40万円の損出しを行ったことで、最初に納めた20万円の税金から本来納めるべき12万円の税金の差額である、8万円を取り戻すことができます。

 

この例でいえば、100万円のプラスですので100万円のマイナスまでは差し引きできることになります。

 

100万円のマイナスを損だしすると、実現損益がゼロになりますので、税金もゼロということになります。

 

つまり、20万円納めていた税金が戻ってくるということになります。

 

 

損だしの時期はいつがいい?

次に、損出しをいつ行うのかということです。

 

基本的にはいつ行ってもかまわないのですが、年末に行う投資家が多いようです。

 

まぁ~これは1年間の実現損益がどれぐらいになるのか見通しが立たないと損出しが難しいということもあります。

 

もしかすると、まだ株価が値上がりするのではないかという期待もありますので、損益通算が可能なギリギリまで引っ張る投資家が多いのかもしれません。

 

損切りしようと思っている銘柄をいつ購入したのかにもよりますが、ある程度の期間保有しても買値より価格が上がらないのであれば、買い時を間違えた可能性もあります。

 

含み損の銘柄を長期保有するよりも、一旦リセットするために損失を確定させることも場合によっては必要かもしれません。

 

損切りをするのは、長期間にわたって含み損の銘柄を見続けるよりも、リセットすることで、新たな気持ちで取引を始められるというメリットもあります。

 

個別の銘柄によって、何月に損だしをするのがいいのかは異なりますので、何ともいえない面があります。

 

例えば、決算前に損だしする方がいいのか、決算をまたいだ方がいいのか、結果論でしかわからないからです。

 

決算をまたいだ結果、含み損(評価損)が小さくなる可能性もありますし、もしかすると含み益(評価益)になる可能性もあります。

 

場合によっては、決算発表内容がコンセンサスを下回るなどして、さらに含み損が増える可能性もあります。

 

また、ホールドしていることで、ある日良いIRが出る可能性もありますし、場合によっては悪いIRが出る可能性もあります。

 

つまり、個別の銘柄で見ると、いつがいいというのは言えないのが現実です。

 

しかしながら、日経平均株価の過去のチャートを見ると、ある程度の値上がりや値下がりはあるものの、何となくの時期というのは見えてくるかもしれません。

 

過去5年間の日経平均株価の9月から12月の週足チャートをご覧ください。

 

 

過去5年のチャートを見てどのように感じたでしょうか。

 

損だしをする人が多いにも関わらず、12月は特に悪い株価にはなっていませんね。

 

損だしをする投資家もいれば、それを買う投資家もいるからでしょうか。

 

ファンドなどのドレッシング買い(お化粧買い)による影響でしょうか。

 

ボーナスが出た個人投資家が買うからでしょうか。

 

相場格言にある「掉尾の一振」やアノマリーの関係でしょうか。

 

何だかわかりませんが、過去5年はこのような結果になっています。

 

ただし、これはあくまでも過去5年間のチャートであり、未来も同じように12月に向けて上昇するかどうかはわかりません。

 

全く過去と同じような値動きをとるのであれば、株取引も楽なのですが現実的にはそうはなりません。

 

世界経済の動向や国内外の政治的な要因などによって、過去とは全く違った結果になる可能性も十分あります。

 

特に、2018年は11月にアメリカの中間選挙を控えていますので、ダウや為替の動向によっては日本市場も大きな影響を受けますので、冬に向けて株価がどのような値動きになるかは全くわかりません。

 

損だしをする場合には、地合い(相場状況)や銘柄ごとの個別の値動きを見ながら、最も良いタイミングでするようにしましょう。

 

 

 

損出し後の買戻しのタイミングはいつ?

また、損だししたものの、今後もその銘柄を持ち続けておきたいという投資家もいると思います。

 

例えば、キャピタルゲインよりもインカムゲインである配当金を主な目的として購入したのであれば、損切りしたものの、また買い直したいという人も多いと思います。

 

それでは損出しをした後、一体いつ買い戻すのかというのが問題になります。

 

現物で取引をするのであれば、基本的には損切りした翌日以降であればいつでも構わないと思います。

 

ただし、配当金や株主優待を目的にしている人であれば、必ず権利付き最終日(権利確定日)までに買い戻さなければなりません。

 

権利落ち日以降に購入しても、今回の配当金や株主優待は得られませんので気をつけなければなりません。

 

逆にいうならば、権利付き最終日の前の日に損切りをした場合には、配当金や株主優待を得るために、翌日の権利付き最終日に購入しなければなりませんので、自分に有利な株価で買うことができない可能性も出てきます。

 

そのようなことから、インカムゲインを狙うのであれば、権利確定日まで十分な余裕をもって損出しをすることをおすすめします。

 

また、損切りした当日に購入すると、売り買いの順番は関係なく平均取得単価の計算上、買った後に売ったということになりますので、気をつけなければなりません。

 

平均取得単価の関係で、あなたが損だししようと思っていた金額と異なる額になるかもしれません。

 

具体的には、取得価格1000円の銘柄(1単元:売買単位100株)が値下がりし、940円で損切りしたとします。

 

これで6000円分の損だしができるのですが、当日同じ940円で買い戻したとします。

 

そうすると平均取得単価が1000円と940円の平均である970円になります。

 

平均取得単価970円の株を940円で売却したので、3000円の損失になります。

 

つまり、6000円損だししようと思っていたのに3000円しかできないということになります。

 

損出し後に買い戻す株価の値上がりを考えても、株価が値下がりした時点で再度買い戻すようにしたほうが、利益は得られやすいのではないでしょうか。

 

粘れば少しでも株価が上がるかもしれないということで、ギリギリまで保有しておくと、買い戻すときに時間的なゆとりがなくなり、思ったような株価で購入できない可能性があります。

 

 

こちらの記事もどうぞ

あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。

 

 

配当金にかかる税金の還付

また、配当金等がある方については、配当金等の税金の還付も条件によってはあります。

 

特定口座・源泉徴収あり・株式数比例配分方式を選択している方は、年間の譲渡損益がマイナスになれば配当金等と損益通算し、特定口座に税金が翌年還付されることになります。

 

具体的には株の損失(マイナス)が50万円あり、配当金が10万円だったとします。

 

配当金に税金が20.315%かかりますので、10(万円)×20.315(%)=20315円

 

つまり20315円が税金ということになります。

 

株と配当金を損益通算するとマイナス40万円になりますので、配当金分の税金である20315円が還付されることになります。

 

還付されるのでうれしいのですが、よく考えるとマイナスになったので還付金があるわけですから、本当は喜べないのかもしれませんが・・・

 

まぁ~これまでの含み損を一気に損切りして気分一新がんばろうということで、今年がマイナスになった投資家もいるでしょうから、還付金の考え方も投資家それぞれでしょうね。

 

また、損益通算しても控除しきれない損失があるのであれば、翌年以降3年間にわたって繰越控除することができます。

 

ただし、この節税は確定申告が必要になりますし、いろいろと注意すべき点がありますので、必ずご自身でよく確認したうえで行ってください。

 

損出しをすると、年間の利益が減ってしまって、なんだか損したような気持になってしまうのですが、値上がりする見込みのなくなった銘柄や、塩漬けになっていた銘柄を処分することで現金化し、新たな取引にあてることもできますし、なにより含み損が減ることで精神的にもゆとりを持つことができます。

 

 

私も損出しをしようと思っているのですが、いつしようかな~と現在悩んでいるところです。

 

将来性を考えて買った銘柄もありますので、含み損(評価損)だからといって切るのもちょっと・・・という感じです。

 

とはいえ、ただ単に税金として納めるのも、もったいないな~と思うので、銘柄ごとの値動きや相場全体をみながら時期や銘柄を決めたいと思います。

 

みなさんも節税のために損だしを検討してみてはいかがでしょうか。

 

それでは本日のまとめです。

本日のまとめ

  • 年の後半になると年間の成績も見えてくることから税金のことを考える人が多い
  • 損だし=12月だと思っている人が多い
  • 損出しをするためには実現益があることが必要
  • 税金の計算に含み益や含み損は関係ない
  • 損出しとは含み損のある銘柄を損切りし、実現益と差し引きして税金を減らすこと
  • 損切りした株の買戻しは翌日以降がいい
  • 条件によっては配当金等の税金の還付もある
  • 損益通算しても損失があるのであれば翌年以降3年間にわたって繰越控除ができる(確定申告が必要)

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