損切りの必要性の有無に正解はない
株取引で損切りをするのは勇気がいることですよね。
損切りをする方が良いのか、損切りをしない方が良いのかは、投資家それぞれで意見がわかれるところです。
これまで大きな資産を築いてきた著名な投資家でも考え方がわかれますので、これ自体に正解というのはないのでしょう。
しかしながら株式投資においては、損切りの必要性の有無を迫られるような株価の値動きになることが当然ありますので、マイルールとして損切りしないのか、損切りラインを決めておくのかというのは、投資成績に直結する重要な問題です。
値下がり率や下落額などで損失を確定させる損切り方法をとっている人もいるでしょうし、企業の業績が悪くなった場合にのみ損切りするという人もいると思います。
またこれとは反対に、自分は長期投資なので将来的に株価は上昇するだろうという考えから、損切りの必要はないというマイルールで運用してる人もいると思います。
自分の中でしっかりとした考えを持っているのであれば、そのルールに基づいて取引していけば問題ないです。
しかしながら、株取引を始めたばかりの初心者の方や、これから株取引を始めることを考えている人にとっては、損切りとはどのようなものであるのかや、損切りの意味、必要性について現在勉強中である人もいらっしゃると思います。
本日は、初心者の方や損切りはしない方が良いのではないかと思っているものの、実はやっぱり損切りした方が良いのではないかという気持ちもあって色々と悩みながら勉強しているという方に向けて、損切りを身近な事柄に置き換えて考えてみたいと思います。
損切りとは学校などの試験に似ている
まずはじめに私の損切りの考え方についてです。
これまでブログの中でも述べているとおり、必ず損切りするというわけでもなく、一切損切りしないというわけでもない立場です。
つまり損切りの必要性の有無に関して、どちらかの意見に賛成する立場ではないということです。
損切りするかどうかに関しては、保有期間や相場状況、企業の業績、決算状況など総合的に判断して、どうするかを決めています。
そのようなことから、それなりのマイナスになっていても損切りしないこともあります。
さて、そのような私の立場から損切りの意味についてを株式投資から少し離れて身近な事柄で例えてみたいと思います。
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一つ目としては、損切りは学生時代などの試験に非常に似ています。
学生時代にテストを受ける時に、全ての教科で100点を取ることを目指していたでしょうか。
仮に目指していたとしても、実際にすべてのテストで100点を取ることができたでしょうか。
超優秀な方だったらできたのかもしれませんが・・・
株取引で損切りをしないということは、全ての銘柄で利益を上げるということであり、一つのマイナスも許されないということです。
利益の大小があることから、大儲けできる銘柄からそうでない銘柄まであるにしても、全銘柄の取引を成功させ、損益をプラスにしなければならないということですので、テストでいうならば一つのマイナスも許されない「すべて100点」ということです。
株式投資でいうと、損切りしないために含み損になっている銘柄をさらに買い増して難平(ナンピン)する場合がありますね。
ナンピン自体を否定するわけではありませんが、ナンピンには非常にリスクが伴います。
もちろんそれに応じたリターンの可能性もありますが・・・
十分な資金があれば、ナンピンし続けることも可能ですが、個人投資家であれば現実的にはなかなか難しいです。
株式投資の資金(元手)にあたるのが、テストでいうところの「時間」です。
テストで考えてみると、ほぼ全ての人たちがある程度の時間考えてみてわからない問題があれば、とりあえずその問題を飛ばして、次の問題に移るか、その問題自体を諦めてしまうと思います。
もし制限時間が一切ないテストであれば、問題によっては時間をかけて答えを出すこともできますよね。
しかしながら、制限時間のないテストというのは基本的にありえないですよね。
限られた時間の中で問題を解いていかなければならないため、難しい一つの問題に相当な時間をかけてしまっては、それ以降の解けるはずの問題に手をつけることすらできない可能性もあります。
つまりテストでいえば、わからない問題に時間をかけるのではなく、その問題は諦めてでも、次の問題に進むということです。
株式投資もこれに似ていますね。
限られた資金で売買するわけですので、状況的に厳しい価格帯になってしまった場合には、テストで「わからない問題をあきらめる」ように、損切りして次の銘柄に移る方が、結果的に良い投資成績をうむ場合もあるのではないでしょうか。
お金に関する問題だから、「学校のテストとは比べられないよ」という意見もあると思います。
もちろん、そう思う人がいるのも当然だと思います。
ただ、テストといっても、学校のテストだけではなく、高校入試や大学入試の試験、就職試験など、短期的な10万円や20万円の損失よりも、もっと人生を左右する試験をみなさん受けてきたと思います。
そのような試験でも、わからない問題や相当時間がかかると思う問題は飛ばしたりあきらめたりして、満点ではなく合格点を目指すようにしていた人がほとんどではないでしょうか。
だからこそ、私としては損切りしなければならないような状況になった場合には、短期的にはマイナスになっても、長期間で考えてトータルでプラス(試験でいう合格点)になるように損切りを実行します。
なお繰り返しになりますが、私は全ての銘柄で損切りをするわけではなく、保有期間や相場状況など総合的に判断しますので、含み損(マイナス)になっていても損切りしないこともあります。
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損切りとはスポーツに似ている
一つ目は勉強で例えましたので、二つ目はスポーツで例えてみたいと思います。
私はスポーツが好きなので、色々なスポーツを見ています。
これもまた、株式投資の損切りに近いことはよくあるな~というように感じます。
最近だと日本勢の活躍もあってテニスが非常に人気ですね。
テニス選手も万全の体調で試合に臨むことができない場合も当然あります。
例えば、トーナメントの準々決勝以降のような優勝が狙える位置に来ていたとしても、古傷の怪我など体調が万全でなければ、世界のトッププレイヤーであっても試合途中で棄権することがありますよね。
無理してその試合を行えば、怪我の回復が遅れてしまい、結果的にその後の成績が悪くなる可能性があると考えているからなのではないでしょうか。
目先の成績よりも長期的な成績を重要視しているのでしょうね。
プロ野球で考えてみても、全ての試合で勝つというのは不可能ですので、イニングが終盤になり点差を考えると、今日の勝利は難しいとなった場合には、それに応じた選手起用に切り替えることがありますよね。
プロ野球を見ている人であればよくわかると思いますが、勝利の方程式という言葉があります。
日本シリーズやクライマックスシリーズ、シーズン中の優勝争いの最終盤などは除きますが、負けが濃厚になった試合に勝利の方程式と言われるようなピッチャーをつぎ込んで行くことは基本的にありませんよね。
そのようなことをしていくと疲労もたまり、後々の試合に影響が出るため、負けが濃厚になった場合には、それに応じた選手起用も必要と考えているのではないでしょうか。
つまり、負ける場合でも今後に影響が出ないように上手に負けることが、長期的に良い成績を残すためには大切という意味なのではないかと個人的には思っています。
さて、株式投資の損切りについても、私としては同じなのではないかと思っています。
非常に厳しい株価になってきた時に、無理してそこで勝負するよりも、その銘柄については諦めて損失を確定させ、上手に負けることで、後々の取引に資金を残しておくことが大切なのではないでしょうか。
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本日は、株取引の損切りについてを試験とスポーツで例えてみました。
もう一点付け加えますと、試験で一つの問題に長時間かけてしまった場合には、意地でもその問題の答えを出さないと、これまでかけてきた時間がすべて無駄になってしまうと考えるため、その問題をあきらめることができず、さらに時間をかけてでも問題を解こうとすることがあります。
同じように、株でいうと一つの銘柄への投資額が増えすぎて、その銘柄が含み損になってしまうと、損切り額が大きくなってしまうことから、その銘柄をあきらめることができず、トレンドが悪いにも関わらず、さらに資金や期間を費やしてしまうことがあります。
損切りするのであれば、その決断はダメージが小さいうちに、早めにすることも大切なのかもしれませんね。
まぁ~今日の記事は多少無理やり例えた面もありますが・・・
損切りの必要性については、最初に言った通り投資家それぞれで考え方が違います。
あなた自身でその必要性についてもう一度よく考えてみてはいかがでしょうか。