長期保有とは
株の長期保有は、仕事で簡単に株価チャートや板を見て取引ができない会社員や主婦など時間がない人達にとっては非常にやりやすい取引です。
この長期保有がどれぐらいの期間を指すのかというと、はっきりした定義がないため厳密にはいえませんが、最低でも年単位の取引と考えておけば良いのではないでしょうか。
短い期間でいうと1、2年、長い期間でいうと5年以上で捉えている人たちもいるようですし、もっと長い期間で運用しようと考えている人達もいます。
私としては、感覚的にいうと10年以上とかではないでしょうか。
長期保有のメリットとしては、デイトレードやスイングトレードなどの短期投資と比べると圧倒的に精神的な負担が少ないというのが大きいです。
短期投資で利益を得ていこうという取引とは違いますので、多少株価が値下がりしたからといって動揺する必要はありませんし、むしろ良い買い増しの機会だと思ってチャンスだとポジティブに捉えることができます。
株には月単位や年単位での大きな波がありますので、その波の底値付近、つまり安い価格帯で購入しておき、長期投資で寝かせて年単位の波がきた時に売却するという手法が儲かる可能性が高いと考えて、このやり方で取引する人も多いです。
例えば、長期保有であれば短期保有と比べると、大きく値下がりした時の買い下がりもしやすいです。
なぜかというと長期保有はその名のとおり、長期で利益を上げることを目標にしていますので、大きく下落した場合にはその銘柄の直近数ヶ月間や数年間の株価より相当割安になっている可能性が高いからです。
例えばリーマンショックのような歴史に残る大幅な下落があったとしても、現在の株価を見ていただければわかるとおり、人類の経済活動の関係上、長期的にみると再び株価が上昇して当時の価格を上回ってくる可能性はかなり高いわけです。
今のところ日本はバブル時の最高値を超えることができていませんが・・・
まぁ~ここまで大きく上昇してしまった場合には、その最高値を超えるのにはなかなか時間がかかるかもしれませんが、日本経済の歴史の重要なポイントに残るまでもないような下落であれば、再度値上がりして元の価格に戻るということはそれほど難しいことではないのでしょう。
ちなみに、恩株を作っておけば、もっと長期保有が楽になると思います。
それこそ価格が下がってもゆったりとした投資ができるのではないでしょうか。
恩株についてご存じない方は株取引で安定した利益を得たければ恩株の長期保有を検討してみては?をご覧ください。
さて、長期保有は積極的に自ら利益を狙いに行くというよりも、上がり下がりの波を利用して、それにうまく乗ることで利益を得る取引なのだと思います。
個人投資家は株取引で負ける人が多いと言われています。
そのようなことから、売り買いを多くするのではなく、長期間に渡って持ち続けることで、その企業の成長によって株価を押し上げてもらうという投資手法と考えることもできるのではないでしょうか。
長期保有に向く銘柄選定の方法
では、どのような銘柄がこの長期保有に合うのかというと、私としてはこれはいくつかのパターンがあると思っています。
1つ目は、配当金や株主優待を狙う銘柄です。
配当金のある銘柄であれば株を売ることはなくても、毎年定期的にお金を得ることができますので、配当金の利回りの良い銘柄であればあるほど長期保有をする投資家にとっては狙い目になります。
年間配当利回り率の平均は1%台ぐらいだと思いますが、利回りの高い銘柄になると3%や4%を超えるものもありますし、さらに5%を超える銘柄もあります。
まあ、私としては3%を超えてくると結構もらってるなという気がしますし、株主優待もお金に換算するとそれなりの利回りになる銘柄もあります。
配当金銘柄であれば価格が下落したとしても買い増しすることで、さらに利回り率をよくすることができます。
例えば、株価1000円で1単元100株単位の場合、購入資金は10万円になります。
この時、配当金が4000円であれば配当金利回り率は4%ということになります。
もしこの銘柄が値下がりし、株価が800円(購入資金は8万円)になり、配当金の4000円が変わらなければ、配当金利回り率は5%ということになります。
長期投資であれば、多少値下がりしても短期投資ほどのきつさは感じにくいでしょうし、安値でコツコツと拾っていくことで利回りもさらに良くなっていくのではないでしょうか。
業績によっては減配や無配になるリスクもありますが、配当金も長期保有銘柄選定の検討材料の一つとして考えてみてはどうでしょうか。
企業の安定性を重視
2つ目は、長期で保有できる企業を選ぶということです。
これは配当金利回りで選定するのではなく、その企業の安定性で選ぶというものです。
一つのやり方としては、何十年も前からその分野で最前線を走っている企業に投資する方法です。
ただし注意点は、この運用方法が長期保有であることから絶対に高い価格帯では買わず、安い価格帯で買うということです。
青色線が価格の推移を表しているチャートを簡略化した下の図をご覧ください。
月足で見て上がり下がりの値動きはあるのですが、赤丸で囲っているような値段では買わずに、緑丸で囲っているような値段で購入するということです。
銘柄によっては長期的に右肩上がりの上昇トレンドに なっている銘柄もありますし、途中からボックス相場になっている銘柄もあります。
どちらにしても購入するのは必ず価格が安い 時ですので、買うタイミングを間違えないようにしなければなりません。
順張りの押し目買いや、逆張りに近い投資方法だと考えておけばいいと思います。
成長株に投資
3つ目は、さらなる成長が期待できるような銘柄にある程度の資金を投入し、大きな値幅の上昇を期待して一気に儲けようというやり方です。
もしその銘柄が予想通りに成長すれば一気に値上がりすることになりますので、その利益は極めて大きなものになります。
つまり大化けしそうな成長株に投資しておくという買い方です。
これが 成功すれば株価が10倍になるテンバガーも可能性はあります。
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長期保有のデメリット
長期保有にも当然ですがデメリットはあります。
最も大きなデメリットは短期間で利益確定をすることがないということでしょう。
つまり、どれだけ含み益(評価益)が大きくなっていったとしても、それはまだ確定した利益ではないのです。
その後、相場がどのように動くかわかりませんので、一つの不安というのはあります。
また投資している間は、お金が拘束されるため資金効率が極めて悪く大きな資金で長期保有をする場合には、当然ですが大きな資金力のある人でなければなかなか出来ないということです。
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小さな資金で長期保有することは大体の人が可能ですが・・・
長期保有銘柄を増やせば増やすほど資金効率の面でいうと非効率的になってしまう可能性がありますのでその点は気をつけておく必要があります。
全体的にメリット・デメリットをみると、この長期保有は資金にある程度の余裕がある人であれば挑戦してみる価値はあると思いますので、ファンダメンタルズをよく調べたうえで、銘柄選定と買い時を間違えないようにしながら、まずは安い銘柄で練習してみるのもいいのではないでしょうか。
それでは本日のまとめです。
本日のまとめ
- 長期保有は最低でも年単位の取引
- 精神的な負担が短期投資よりも少ない
- 値下がりしても良い買い増しの機会だと捉えることもできる
- 株価が下落しても長期的には再び元の株価に戻る可能性はある
- 長期保有は配当金銘柄が狙い目
- 安定的に長期で保有できる銘柄を選定
- 大化けしそうな成長株に投資
- 長期保有なので含み益があっても確定した利益ではない