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ストップ高銘柄の売買で注意すべき点と株価が短期的に下落する理由

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ストップ高銘柄も簡単に利益は得られない

株のストップ高は大きく利益を狙える可能性があり、投資家にとって非常に魅力的な状況ですよね。

 

一方で、大きく儲かる可能性があるということは、それだけ株価が上昇するということですので、買い時や売り時を間違うと失敗し、大損する可能性もある取引だと言えますよね。

 

ほぼ毎日のようにストップ高の銘柄というのはあるわけですので、うまく利用することができれば良い取引成績を残すことも可能ではあります。

 

しかしながらそう簡単にはいかないのもまた事実です。

 

本日は、ストップ高銘柄の売買で注意すべき点と株価が短期的に下落する理由についてをテーマに話をしたいと思います。

 

 

ストップ高とは

最初にストップ高とは何かというのを説明したいと思います。

 

非常に簡単に説明すると、ストップ高というのは売りたいと思う投資家の売り株数より買いたいと思う投資家の買い株数の方がはるかに多くなり、株価が大きく値上がりし、当日上昇できる限界の高値まで達した状態のことを言います。

 

当日の上昇できる限界の株価はどうやって決まるのかと言うと、前営業日の終値などの株価で決まることになります。

 

それぞれの価格帯ごとに値幅制限という、1日の間に値動きできる株価の範囲が決まっていますので、その範囲の最も高い価格がストップ高、最も安い価格がストップ安になります。

 

なぜ値幅制限があるのかというと、値上がりする方でも値下がりする方でも、価格が大きく動くということは投資家がパニックになっている可能性があるため、冷静になってもらう意味で1日の間に値動きが可能な値幅を定めているなどといった理由があります。

 

さてこの値幅制限ですが、価格帯によって細かくわかれていますので、全ての価格帯をこの記事で書くことはしませんが、いくつか例をあげてみたいと思います。

 

例えば前日の終値が600円であれば、値幅制限はプラスマイナス100円ですので、ストップ高は700円ストップ安は500円ということになります。

 

1200円であれば値幅制限はプラスマイナス300円ですので、ストップ高は1500円ストップ安は900円ということになります。

 

この値幅制限については検索すれば簡単に出てきますので、気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。

 

なお実際の取引としては、各証券会社の板などにその銘柄の当日の上限と下限の値段が出ていると思いますので、わざわざ計算する必要はない場合がほとんどです。

 

 

ストップ高で投資家は2パターンにわかれる

さて最初に、ストップ高で儲かりやすいか、儲かりにくいかの違いについて説明したいと思います。

 

ストップ高になると大きく儲かるのではないかと思ってしまいますよね。

 

もちろんストップ高が儲からないわけではないのですが、投資家は大きくわけると二つにわかれます。

 

それは何かというと、ストップ高になる前にその銘柄を保有していたのか、それともストップ高の当日以降にその株を購入したのかというわけ方です。

 

ストップ高になる前日までにその株を買い、ホールドしていた場合には、ストップ高やそれ以降の値上がりによって、大きく利益を狙える可能性もありますので、ストップ高の恩恵を非常に受けることとなる投資家だと言えます。

 

しかしながら、ストップ高の当日以降に購入した投資家というのは、買い時と売り時を間違ってしまうと儲かるどころか大損し、損切りしなければならない可能性があります。

 

 

ストップ高になる当日や翌日などは、その銘柄が非常に注目されるため一般的にイナゴと呼ばれる投資家も集まってきて、買いが買いを呼びストップ高になった理由に合わないぐらいに上昇してしまうことがあります。

 

また、このような銘柄にはデイトレーダーも多く参加することから、株価が急騰したり急落したりしやすくなりますし、あまりにも値下がりが急激であると狼狽売り(パニック売り)になり、投資家の握力(ホールドする力)も弱くなりやすいです。

 

ストップ高になった銘柄に限らず、狼狽売り(パニック売り)になると、売る必要のない価格で売ってしまうこともありますので、不必要な売りをしないための対策が必要になります。

 

こちらに、その対策について書いていますので、株価のナイアガラ的値下がりで狼狽売りしない簡単な5つのテクニックをご覧ください。

 

こちらの記事もどうぞ

あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。

 

ストップ高に対する私の考え方

私としては、基本的にストップ高銘柄というのは売却目線で考えています。

 

勘違いしないでいただきたいのは、信用取引の売り、つまり空売りということではなく、その銘柄を現物保有していた場合には、売却する方向で考えるということです。

 

空売りは損失が青天井になる可能性がありますので、私としてはおすすめできません。

 

私は、もしストップ高になる前に、その銘柄を保有していた場合には、そのまま持ち続けるのではなく、基本的には複数のテクニカルチャートで確認して利益確定売りを考えます。

 

絶対にということではなく基本的にはですけど・・・

 

なぜかといえば、ストップ高になった理由によっては保有し続ける方が良い場合もあるからです。

 

基本的に売却する理由としては、ストップ高になったとしても、その勢いがずっと続く可能性はそれほど高くないと思っているからです。

 

なぜそう思うのかというと、ストップ高以降どのようなチャートを描いているのか見てみると良いです。

 

このブログで以前書いたことがありますが、上昇の材料によるものの、株価が急上昇した銘柄を購入すると失敗しやすいです。

 

詳しくは株価チャートが急上昇中の銘柄を購入する投資のやり方は失敗しやすいをご覧ください。

 

既に保有している株がストップ高になったということは、急上昇する前に持っていたということですので、逆に考えれば、今の状況は買われすぎと考えることもできますので、ここから短期的には値下がりする可能性がけっこうあるわけです。

 

もちろん短期的にはです。

 

ストップ高から1ヶ月とか2ヶ月経過したらどのような価格になっているのかなど、日数が経過したものも見ると良いのではないでしょうか。

 

数ヶ月先でも株価が高いのか、それともストップ高後の数日程度で値下がりし、元の価格に近い値段まで落ちてしまうのかなど、銘柄によっていろいろな値動きがあると思います。

 

私の経験上でもいえますが、ストップ高になって数日後ぐらいの、あの高値の時に売っておけば良かったと思ったことは過去にもあります。

 

ですので、ある程度値上がりして売るタイミングだと思った場合には売却するようにしています。

 

このある程度というのは、翌日もあれば、数日後、1~2週間後など銘柄やその時の地合いによって違います。

 

 

人によっては、ストップ高になったその日に利益確定売りをしようと考える人もいます。

 

もちろんこれも正解だと思います。

 

なぜなら利確ですので、その時点で損益がプラスに確定するからです。

 

自分の希望が入った感情に流されて、今後も値上がりするのではないかと考えるのではなく、確実な儲けを取ろうという選択なのだと思います。

 

もし、ストップ高になった銘柄を、その日に売却せずに、翌日も持ち越す決定をしたのであれば、売却の選択肢を広げるために見たおいた方がいいものがあります。

 

詳しくはストップ高や株価の急上昇時にとりあえず見てほしいおすすめとは?をご覧ください。

 

 

初押しは買い

売却目線で考えているもう一つの理由としては、相場格言に「初押しは買い」という言葉があるからです。

 

この初押しは買いと言う意味としては、株価が上昇した後に最初に押した(値下がりした)時には買った方がいいということですが、裏を返すと株価が上昇した場合には、値下がりしますよということも言っているのではないでしょうか。

 

だからこそ大体のピークをつけたなと思った時には、売ることを考えています。

 

なお、初押しで購入するとどのような損益になるのかを検証しましたので詳しくはストップ高銘柄も初押しは買いか損益率1%~100%で損益額を検証をご覧ください。

 

しかしながら一時的に下落したとしても、そのまま持ち続けるほうが最終的には株価も上がるんじゃないの、という意見もあると思います。

 

もちろんその可能性も十分ありますが、利益があるうちに売却するというのも、もちろん正解だと思っています。

 

投資家によって意見がわかれるところですが・・・

 

もし押し目が来て、また買いたいと思えば、買えばいいわけですから・・・

 

 

株価が短期的に下落する理由

ストップ高以降に購入した投資家が短期的に儲かりにくいと思う理由としては、購入した投資家は当然売却を考えているからです。

 

出来高が増え、株価が上昇すればするほど、値下がりした場合には含み損を抱えた投資家が増えます。

 

ストップ高当日は買いたい人が多く、買い圧力が強いのですが、購入した後には、ほとんどの投資家が売り圧力になります。

 

その大きな売り圧力をさばきながら、さらに株価を上昇させないと、それ以降に買う人たちに利益は回ってこないわけです。

 

ストップ高以降、多くの投資家が売却を考えずに、ホールドしてくれればいいのですが、短期売買をしている投資家を中心に利益がある段階で売る人たちは多く出てきます。

 

一般的に、その多くの売り圧力に対して、ストップ高から日にちが経つほど買い圧力は弱くなってきますので、結果的に短期間で上昇し、短期間で下降するようになってしまうのではないでしょうか。

 

つまり、これが初押しなのかな~と思います。

 

 

また、ストップ高になる場合には窓が開くこともよくあります。

 

株価が短期的な高値のピークを付け、値下りする時に、再び上昇できる程度の価格で踏みとどまれないと、その窓埋めが意識され逆に急落することもあります。

 

窓が開いた銘柄の値動きについても基礎知識として知っていたほうがいいと思います。

 

詳しくは窓開け窓埋めの定義と株価チャートが値下がりし埋めやすい窓とは?をご覧ください。

 

もちろんストップ高になるということは何かしらの材料があったということですので、売り圧力が多くて短期的には株価が下がったとしても、優れた材料であればその後、株価は上昇していきます。

 

ストップ高銘柄は、ストップ高になった理由(材料)や買い時、売り時、相場状況など総合的に判断しないと儲かるどころか損失を被る可能性もありますので、取引される方は十分注意してください。

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