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株式投資の分散投資と集中投資のメリット・デメリットと決め方のコツ

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株式投資の分散投資と集中投資

株式投資の分散投資と集中投資のどちらがメリットが大きいのだろうと考えている人も多いのではないでしょうか。

 

私自身、株取引の初心者の頃からどちらがいいのかということを思い、分散投資と集中投資のメリット・デメリットを考えていました。

 

一度方向性を決めてしまうと、基本的にはある程度の期間は、そのやり方で株式投資をすることになりますので、分散投資にするのか集中投資にするのかというのは損益に直結する非常に大きな問題だと思います。

 

本日は、株式投資の分散投資と集中投資のメリット・デメリットを踏まえながら、その意味や決め方のコツについて検討していきたいと思います。

 

 

分散投資のメリット・デメリット

最初に私が思う分散投資と集中投資の結論を言ってしまうと、この2つの投資方法というのは一言で言うならば、あなたが保有している資金量、あなたが今後株取引でどのような成績を残していきたいのかという目標によって大きな影響を受けると考えています。

 

順を追って説明したいと思います。

 

初心者の方など株取引の入門本などで最初は勉強することが多いのではないでしょうか。

 

入門本では、分散投資をおすすめすることの方が多いと思います。

 

それはなぜかと言うと、少数の銘柄に集中投資してしまうと、その企業の業績が悪化した場合などに大きな損失を被る可能性があるため、多くの銘柄に分散して投資することで、大きな失敗を防ぐことができるということです。

 

万が一にも、集中投資していた銘柄の企業が倒産などした場合には大損する可能性があるからです。

 

そのようなことがないように、多くの銘柄に分けて投資することで、業績悪化のリスクを減らせるというのが、分散投資のメリットですね。

 

確かに分散投資はこのようなメリットがあることから、初心者がやりやすい投資方法の一つではあります。

 

そのため100万円ぐらいの元手であれば、10銘柄ぐらいに分散して投資している人も多いのではないでしょうか。

 

しかしながら、私としては正直なところ分散投資には非常に大きな投資資金が必要だと思っています。

 

まぁ~ETFなどをうまく使えば投資資金も抑えやすくはなりますが・・・

 

例えば10銘柄に分散したとしても、全ての株が同じように値上がりする時には値上がりし、値下がりする時には値下がりしてしまっては、分散投資の意味がないと思っています。

 

10銘柄ですので、A~J銘柄とします。

 

例えば A 銘柄が上昇したときに、B~J銘柄も同様に上がってしまってはリスクがあるということです。

 

その反対も起こりえますからね。

 

例えば、この10銘柄が複数の業種であれば、A銘柄の株価が上昇しても、B銘柄の株価は下降するかもしれません。

 

反対に B 銘柄の株価が上昇しても、A銘柄の株価は下降するかもしれません。

 

このようにホールドしている株のうち、上がる銘柄もあれば下がる銘柄もある、大きな値動きのない銘柄もあることで、全体的に一方向に動くことがないようになり大きな損失を防ぎやすくなります。

 

しかしながら、これだけでは十分ではありません。

 

なぜかと言うと、投資している商品が株だけでしかないからです。

 

全体的に株価が値下がりすれば、株しか保有していない場合には、その影響を大きく受けることになります。

 

もちろん株が高騰していくような相場であれば、株だけを多数保有していることで大きな利益を上げることもできますが、それでは分散投資になっていないと言えるのではないでしょうか。

 

そうなると分散投資するためには、株式以外の商品も保有するのが良いということになります。

 

他にはどのようなものがあるのかと言うと、債券や不動産、金などといったものがあります。

 

このような、お金を出して購入するもの以外にも、単純に預金(現金)を持っているということ自体も分散投資の一つです。

 

不動産や金は高くて手が出せないと思うかもしれませんが、REITやETFで投資している人もいます。

 

つまり分散投資とは、相関が低いものも保有していなければ、リスクの分散はできないということです。

 

 

また、この分散は国内だけではなく、海外も含めて検討する必要があります。

 

日本国内だけの商品への投資であれば、商品を分散してもそれはそれでリスクがあると思います。

 

さてこのように考えると、分散投資をするには多くの商品を購入する必要があるため、それが可能な投資資金が必要になるということです。

 

最初に100万円で10銘柄に分散する場合の話をしましたが、これは株にしか投資していないため、十分な分散投資になっておらず、逆に言えば100万円で十分な分散投資をするのはかなり難しいと思います。

 

つまり、十分な分散投資を考えると、そのデメリットは十分な投資資金が必要になるといえるのではないでしょうか。

 

 

集中投資のメリット・デメリット

次に集中投資のメリットとデメリットです。

 

これは非常にわかりやすいので、みなさんもなんとなく想像がつくのではないでしょうか。

 

集中投資ですので、例えば株であれば、数銘柄だけに集中的に投資するということです。

 

メリットとしては、その数銘柄の価格が値上がりすれば、大きな売却益を狙うことができますし、もしその数銘柄の企業が大きく成長し、それに応じて株の値段が高騰していけば、大きな財産を築ける可能性もあるということです。

 

反対にデメリットとしては、わずか数銘柄だけの集中投資ですので、相場状況やその企業の業績などによって大きく株価が値下がりすることもあり、そのような場合には大きな損失になり、資産の大部分を失う可能性もあるということです。

 

つまり、集中投資のメリット・デメリットはハイリスク・ハイリターンであるということです。

 

私の個人的な考えでは、株式投資で分散投資をしている人の中にも、結果的には集中投資になってしまっている人は結構いるのではないかと思っています。

 

そもそも数千銘柄ある株ですので、他の商品を買わずにETFも購入しないのであれば、それなりの銘柄数に分けないと、株だけで見ても分散にならないのではないでしょうか。

 

 

 

分散投資と集中投資の決め方のコツ

さてそれらを踏まえて、株式投資の分散投資と集中投資の決め方のコツにはどのようなものがあるのでしょうか。

 

この分散投資と集中投資には向き不向きがありますので、性格的な問題ももちろんあります。

 

慎重派な人であれば、分散投資を選ぶ人が多いでしょうし、ある程度のリスクは構わないという人であれば、集中投資を選ぶ人が多いのではないでしょうか。

 

しかしながら、これは性格だけの問題ではありません。

 

最初の方でいましたが、目標額によってその考え方は変わってきます。

 

集中投資はハイリスクハイリターンですので、積極的に利益を狙う場合に取るべき投資方法でありますし、分散投資は大きな利益は狙わなくてもいいので、できるだけ資産を減らさないようにしながら利益を狙う場合に取るべき投資方法です。

 

つまり、あなたの投資資金から考えて目標額がリスクを冒してでも積極的に狙っていかなければならないような目標なのか、それとも大きな利益は狙わなくても、できるだけリスクを減らして、小さな利益を狙っていくことで到達できる目標額なのかによって違ってくるということです。

 

この目標額に到達するためには、どの程度の期間で目標を達成するのかということも影響してきます。

 

例えば、100万円の元手で10年以内に1000万円に到達したいと考えると、それは分散投資になるでしょうか、それとも集中投資になるでしょうか。

 

例えば、100万円の元手で10年以内に200万円に到達したいと考えると、それは分散投資になるでしょうか、それとも集中投資になるでしょうか。

 

これは金額が大きくなった場合も同じです。

 

元手が1000万円だったとして、1億円に到達したいと考えている場合、あなたが考えている期間であれば分散投資になるでしょうか、それとも集中投資になるでしょうか。

 

株式投資の分散投資と集中投資はどちらが優れているというようなものではありません。

 

どちらにもメリットとデメリットがあります。

 

最終的にどちらを選択するかというのは、あなたの投資資金とあなたの目標利益額、投資できる期間、あなたの性格などを総合的に考えて決定しなければなりません。

 

 

こちらの記事もどうぞ

あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。

 

 

私の場合、目標金額に近づいたら・・・

もし私だったらどうするかというのをお話すると、目標額に近づけば近づくほどどんどん分散投資にしていきます。

 

例えば1000万円を目標にしていたとして、700万円まで到達していた場合、その700万円を集中投資で、ある銘柄につぎ込んだ場合に年率50%程度の利益が取れれば1年で1000万円に到達します。

 

しかしながら、集中投資はハイリスクハイリターンですので、年率マイナス50%になり損切りしてしまうことで、大きな損失になる可能性もあります。

 

そうなると投資資金が一気に半分になります。

 

年率50%の利益というのは、そう簡単に取れるものではありません。

 

逆に、そこまで目標額に近づいているのであれば、分散投資をして年率50%の利益を狙うのではなく、年率10~15%程度の利益を狙って行く方がいいのではないかと私としては思います。

 

そうすると、3年程度で1000万円ぐらいになります。

 

 

もしかすると分散投資ですので、年率10%未満になるかもしれません。

 

しかしながら、もう少し長い年数をかけても構わないと考えるのであれば、年率10%未満でも全く問題ないのではないでしょうか。

 

仮に5%だとしても、100万円の資金に対しての5%と1000万円の資金に対しての5%、1億円の資金に対しての5%は儲かる金額が全然違います。

 

100万円の場合だと大した利益にならないと考えるかもしれませんが、投資資金が大きくなると分散投資で大きな利益率ではなかったとしても、それなりの利益を得ることができます。

 

そのようなことから、私としては資金が大きくなればなるほど分散投資にしていこうかなと今のところ考えています。

 

投資資金や目標金額、投資期間、性格などは投資家それぞれで全然違いますので、あなたに合った最も良い方法を探してみてはいかがでしょうか。

 

株式投資は余裕資金( 余剰資金)で取引するのが、精神的にも最も良いやり方ですので、くれぐれも無理はしないような投資を心がけましょう。

 

また、どちらを選択するにしても損切りラインなど自分で決めたルールは守るようにしましょう。

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