買い方が良くないと株を買ったら下がりやすい
初心者の頃であればあるほど感じることなのですが、自分が買うとなぜか株価が値下がりする銘柄が多いという経験をしたことがある人が多いのではないでしょうか。
私も初心者だった頃は、株を買うと数日以内に値下がりするという銘柄がけっこう多いでした。
当たり前のことですが値下がりするということですので、買った時よりも価格が下がっているということです。
では、なぜ値下がりし失敗する取引になるのかというと、買い時が悪いということ、つまり買い方のタイミングが大変失礼ながら少しずれているということではないでしょうか。
株式投資をしている投資家のみなさんが一度は感じたことがあるのではないかと思う、「買ったら値下がり」についてをテーマに本日は書きたいと思います。
私の経験も踏まえての話ですが、初心者の頃は特にどのような買い方をすればいいのかという自分の中でのルールもしっかりと確立されていないため、「何となく良さそうな銘柄」を見つけては購入する人が多いのではないでしょうか。
まさに昔の私がこのパターンです。
しかしながら、この買い方には致命的な欠点があります。
それは何かというと、「なんとなく良さそうな銘柄」を見つけるためには、あなたの「なんとなく良さそうな銘柄の基準」に該当しなければいけません。
この基準は投資家それぞれで違うわけですが、投資運用経験が浅い投資家であればあるほど、単純に株価が値上がりしてきているから「いい銘柄」だろうという判断をしてしまいます。
この判断は全く間違いというわけではありませんが慎重な判断が必要です。
当然ながら株価が値上がりしている銘柄は、その後も上昇する可能性はあるわけですので、右肩下がりで下降トレンドを続けている銘柄を購入するよりも利益が出る可能性があるわけです。
しかしながら、気をつけてもらいたいのは、ある程度値上がりして東証1部・東証2部・東証マザーズ・ジャスダックなど各市場全体のなかで目立つようになってくると、ランキング情報や掲示板情報などでも、その銘柄が値上がりを続けていて今後も有望な銘柄であるということを言われるようになり、多くのイナゴと呼ばれる投資家が集まってくるようになります。
つまり投資経験の浅い投資家たちの「良さそうな銘柄」の基準に該当する株は、このようにわかりやすく値上がりしている銘柄が多いということです。
このような銘柄を購入することはまったく悪くないのですが、問題なのは買うタイミングが良くないから損しやすいということです。
まったく同じ銘柄でも買い時によって利益になることもあれば損失になることもありますよね。
タイミングは極めて重要な儲かるためのポイントです。
人によってはランキング情報や掲示板に活発に書き込みされているような、高騰している銘柄は購入しない人もいるかもしれませんが、買ってから割と早い段階で値下がりするのであれば、やはりある程度値上がりしすぎている銘柄を購入しているのかもしれません。
もちろんこれには、その銘柄の数日から数週間程度の値上がり率も関係がありますし、地合い(相場状況)も影響がありますので一概には言えない部分もあるのですが、あなたの投資経験上で買ったら値下がりしやすいということを繰り返しているのであれば、これまでの買い方を検証して、損失がでた銘柄の買うタイミングの多くが値上がりしているときであれば、それが原因で失敗している可能性もありますので、利益が出やすい買い時を検討しなければなりません。
下のチャートを簡略化した図をご覧ください。
株で儲かるどころか失敗したり大損しやすい投資家の購入するポイントとして多いのが赤丸で示すようなところです。
この後も株価が上がり続けるように思えるんですよね。
私も初心者の頃は、よくこのようなところで購入していたのでその気持ちはよくわかります。
直近の底値である押し目から株価が徐々に上昇していくのですが、このように徐々に上昇している緑丸で示すようなポイントでは、投資家の中でもその銘柄をずっと追いかけている人達ぐらいしか気づかないのですが、赤丸のように大きく上昇した値段になってくると値上がりを嗅ぎつけた投資家達が群がるようにその銘柄を購入しようとします。
つまり、株価が大きく上がったことで目立つようになり初心者投資家が買いたいと思う「価格が上がっている良い銘柄」が出来上がってしまうわけです。
この良い銘柄がずっと値上がりしてくれればいいのですが、需給関係がある株式投資ですので当然そのようなことはありません。
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大きな値上がりをする前から保有している投資家にとっては、株価が上がったことで利益確定売りをするチャンスですし、赤丸のように短期的に値上がり率が大きくなれば。デイトレード・スイングトレードを専門にしているトレーダーも参戦してきますので、短期的な利確も増えてきます。
また銘柄によっては、信用売り(空売り)ができる銘柄もありますので、短期的に値上がりした銘柄であれば、ある程度は値下がりするだろうということで売りから入る投資家もいます。
こうなることで、短期的には価格は値下がりする方向に進みます。
もちろん短期的に値下がりした後に、次の押し目を作って再度上昇していくパターンもありますし、下落の力が強ければそのまま株価が下がり続けるというパターンもありますので、その後の値動きについては銘柄の人気や注目度、上昇した理由、地合い(相場状況)などによって違います。
特に急激でわかりやすいような値上がりをしているタイミングで株を購入してしまうと買ってから数日で値下がりしてしまう可能性が高くなるわけです。
つまり「自分が購入するとすぐに値下がりしてしまう」という現象につながるわけです。
値下がりをチャートで確認
それでは具体的なチャートを見て確認してみたいと思います。
2018年3月から8月の夢の街創造委員会のチャートをご覧ください。
3月中旬から5月中旬まで右肩下がりの下降トレンドで推移していますが、5月中旬から6月上旬にかけて株価が徐々に上昇し始めています。
そして6月上旬以降株価が急上昇するのですが、赤丸で示すような株価になってくると、この銘柄が勢いがあるということで、多くの投資家が知ることになり出来高も増え、さらに株価が上昇することになります。
このような値段になってから買ってしまうと「自分が買うとなぜかすぐに値下がりする」という現象になってしまうわけです。
チャートを見るとわかるとおり数日間大きく上昇した後、 6月末にかけて急落しています。
5月中旬から6月上旬にかけて株価が徐々に上昇している時に購入していた投資家は、この急落でも含み益はあったわけですが、目立つような値上がりをしてから購入した投資家は一時的に含み損(評価損)を抱えた投資家が多かったと思いますし、大きな値下がりに耐えきれずに損切りした人もいたと思います。
なお、この銘柄は 上下に大きな値動きはあるものの 上値と下値を切り上げながら2018年8月15日現在では上昇しています。
次は2018年3月から8月の北の達人コーポレーションのチャートをご覧ください。
4月になってから株価が大きく上昇し、多くの投資家から人気が出て一気に注目が集まる銘柄になりました。
4月中旬まで高騰したものの、二日間ほどの急落で4月から大きく上昇させた株価を全戻しするほどの値下がりを見せました。
こちらの銘柄も多くの投資家が知るようになったのは、この4月の急騰時ですので、このような価格で購入した投資家の中には20%以上の損失を被って損切りした人もいると思います。
経験が豊富な投資家になると、ある程度大きく株価が上昇したら売り時だと考えていますので、売りが売りを呼んで大きく値下がりする結果になったのかもしれません。
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あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。
失敗が多ければ過去の取引を振り返ってみる
この2つの銘柄のように極端に値上がりした株ではなくても、基本的に自分が買ったら値下がりする確率が高い投資家は、けっこう値上がりしてから買う傾向がある人だと思います。
このように失敗しやすい投資の仕方をしていたのか確認する方法としては、あなたの買ったタイミングがチャート上のどの位置であったのかをもう一度振り返ってみることです。
過去の取引の結果を変えることはできませんが、過去の失敗から学び、これから訪れる未来の取引に役立てることはできます。
失敗し損失を被ったとしても、そこで終わりにするのではなく振り返ってみることも大事なのではないでしょうか。
もしこれまでの買い方が、株価がある程度上昇してから購入しているタイミングが多いのであれば、買い時を少し工夫して、順張りであれば押し目を確認し値上がりし始めるタイミングで購入したりするなど、これまでとは少し違った買い方を検討してみるのも良いのではないでしょうか。
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株の鉄則は安く買って高く売るですので、ある程度値上がりしてしまうと、あなたが買った値段はこの鉄則でいうところの買い時ではなく、すでに売り時になっているのかもしれません。
右肩上がりの上昇トレンドであれば、この買い時と売り時を繰り返しながら上昇しますので、買ってすぐに値下がりすることがないようにタイミングを間違えないようにすることが儲かるコツであり失敗しないためのテクニックだと思います。
安い価格で購入すると、買って数日後に値下がりし損切りするというリスクも大きく減ると思いますので、ぜひこれまでの取引を振り返るところから始めるのはいかがでしょうか。
それでは本日のまとめです。
本日のまとめ
- 自分が買うとなぜか値下がりするという経験をする人は多い
- 買い時が悪い買い方であれば購入後に値下がりしやすい
- 値上がりしている株をいい銘柄だと判断しすぐに購入するのではなく慎重に判断する
- 同じ銘柄でも買い時によって利益になることもあれば損失になることもある
- 買ったら値下がりしやすいのであればこれまでの買い方を検証してみる
- 過去の失敗から学び未来の取引に役立てる
- 買い時ではなくすでに売り時の価格になっている可能性もある
- タイミングを間違えないようにすることが儲かるコツ