株で失敗しにくい取引をするために大切なことは
株式投資で負ける金額をできるだけ減らし、儲けをできるだけ増やすためには何かコツがあるのでしょうか。
これは株取引をしている投資家が、ぜひ知りたいポイントの一つだと思いますし、もしかすると株で失敗しにくい取引をするための一つのポイントかもしれません。
私もそのような勝ち方が分かれば、大きく儲けられるのですが、株取引に必勝法というものはないのでしょうから、株式投資を長い目で見て成功するために、日々勉強しているところです。
さて、私としては株取引で、できるだけ失敗を減らし、儲かるためのコツの一つとしては、やはり買うタイミングというのがあるのだと思います。
しかしながら、買うタイミングというのは、なかなか難しい面があります。
あなたが買った株価が安値圏であれば、その後儲かる可能性はある程度高まりますが、もし高値圏であった場合には、損失を被り損切りしなければならない可能性もあります。
個人投資家が株で失敗しやすい理由の一つ
私としては個人投資家が株取引で失敗しやすい理由の一つとして、資金量(元手)が少ないことから、個別銘柄やETF、 REIT(リート) などを買う時に、一発勝負になってしまうことが多いからなのではないかと思います。
例えば、投資資金が100万円の時に、20万円の個別銘柄を買うとします。
先ほども言いましたが、購入したタイミングが安値であれば、利益が得られる可能性が高まりますし、高値であれば失敗する取引になってしまう可能性が出てくるわけです。
ここが株取引の一つのポイントなんだと思います。
つまり、資金量から考えると多くの個人投資家は、一つの銘柄を何単元も購入することができない場合が多いということです。
この20万円の銘柄をしばらくしてから、もう1単元購入すると考えると、投資資金が40万円前後になってきますので、投資資金に対してその銘柄だけに40%程度を使ってしまうということになります。
その銘柄が値上がりしてくれれば、損益をプラスに持っていくこともできるわけですが、もし値下がりした場合には、集中投資していることからマイナス幅が大きくなってしまうことになりかねません。
そう考えると、投資資金が100万円程度であれば、20万円ぐらいの株の場合は、1単元しか購入できないという人が多いのかなと思ってしまいます。
私だったらどうかと言うと、含み益になった場合には買う可能性もありますが、含み損になってしまった場合だと、やはり1単元しか買わないだろうなと思います。
つまりこの辺りに株取引のコツやポイントがあるんじゃないのかなと感じます。
1回で買わず時間分散してみては?
資金量が豊富な投資家などは、株価が下がればさらに買い増して、平均取得単価を下げたりしますね。
株の値動きはずっと上がり続けたり、ずっと下がり続けたりするものではなく、上昇や下降を繰り返しながら変動していくのが一般的です。
そう考えると、株価が下がった時に、ある程度の値下がり割合ごとに買い下がって、平均取得単価を下げていく(ナンピン)というやり方は、一理あるわけです。
もちろん損切りを考慮したうえでの話ですが・・・
しかしながら先ほどの例のように、100万円しか元手がない人が、20万円の株が下がったからといって、ある程度の値下がり割合ごとに買い下がって(ナンピン)し、平均取得単価を下げられるかと言うと、現実的には資金が尽きてしまいできない可能性が高いわけです。
そこから考えると、株取引で少しでも儲かるためには、一回で買わないような取引方法を目指すという選択肢もあるのではないかと思います。
自分が買おうと考えたそのタイミングが、本当に良い買い時であったのかは結果論でしか分からないわけですので、そう考えるとできるだけ複数回に分散して購入した方がリスクを減らすことにつながるのではないでしょうか。
しかしながら、一単元20万円の株を複数回に分けて買うためには、どうすればいいのだろうかということになりますね。
単元未満株で取引するという手法もありますが、私としてはその銘柄にこだわる必要があるのかないのかがポイントだと思います。
どうしてもその銘柄でなければならないということであれば、単元未満株や通常通り1単元での購入をするしかないのかもしれません。
しかしながら、投資は儲かることを前提にしていて「銘柄にはこだわらない」という人であれば、取引対象の狙い目を変えてみるのも一つの選択肢ではないでしょうか。
どのように変えるのかと言うと、1回の購入にかかる金額が少ない銘柄を選ぶということです。
つまり、価格が安いものを選ぶことで、その商品の値段が上昇するにしても下降するにしても、「時間分散で複数回に分けて買うことを目的にする」というやり方です。
投資資金が安い銘柄(商品)を買う
これは単価が安いほうが良いということではなく、購入資金が安い方が良いということです。
具体的に言うと、株価100円の銘柄と株価1000円の銘柄があったとして、一般的に言うと株価100円の銘柄の方が安く買えそうですが、実際には必ずしもそうではありません。
株価100円の銘柄が1単元100株単位であり、株価1000円の銘柄が1単元1株単位であったとすると、株価100円の購入金額は1万円になり、株価1000円の購入金額は1000円になるからです。
このような銘柄はどうやって見つけるのかと言うと、皆さん株取引をしているでしょうから、どこかの証券会社を利用しているのではないでしょうか。
全ての証券会社にあるのかどうかは分かりませんが、証券会社のスクリーニング機能などを使うと検索できます。
例えば1単元2000円の株やETFを購入したとします。
先ほどの例でいうと、1単元20万円でしたが、1単元2000円前後で値動きがある商品だと、同じ20万円で100回程度購入することができるわけです(手数料は考慮しません)。
1単元2000円であれば下落したとしても、ある程度買い下がっていくことができるのではないでしょうか。
2000円の銘柄が100円下がっても1900円です。
500円下がっても1500円です。
それぐらいの値下がりであれば、ストレスが溜まるほどの下落とは思わない人が多いでしょうからね。
仮に500円下がった時点で10単元保有していたとしても、段階的に購入しているでしょうから、含み損は5000円未満なわけであり、買える資金はまだまだあるということになります。
10%の急落があったとしてもわずか200円の下落ですので、安心感はあるのではないでしょうか。
下がったから、さらに買おうと思うかもしれませんね。
株はある程度下がったら、ある程度上がることを繰り返すのが一般的ですので、20万円を一回で買うより、2000円前後であれば100回買えると思うと、心にゆとりも出るのではないでしょうか。
そして、利益が出た場合には、ある程度のところで利食いをするというような感じです。
もちろん買い増して行ったとしても、値上がりしないというリスクもありますので、最悪の場合には損切りを検討しなければならないことは意識しておかなければなりません。
大きな利益を狙いたいのか、リスクを抑えたいのか
なおデメリットというわけではありませんが、例えば一番最初に1単元2000円で買ったとして、値上がりした場合でも数円とか数十円程度の値動きですので、ボラティリティが大きい銘柄に慣れている人にとっては、非常に退屈だと思います。
このやり方は購入回数を増やせるため、下落した場合には「このやり方でよかった」と思いやすいのですが、保有株数を時間をかけて増やしていくやり方のため、いきなり含み益になった場合などは、利益が大きくなるのにそれなりの期間がかかってしまうので、メリット・デメリットというよりも向き不向きがあると思います。
どちらかというと、大きな利益を狙いたいという人よりも、これまで失敗が多く損してきたから、小さな利益でもいいので、できるだけリスクを抑えながら、コツコツ取引したいという人に向いているのだと思います。
まぁ~慣れてくれば1回に買う単元数を多くしたり、これまでより頻繁に買うことで、利益が出やすいように調整することはできる取引方法なのではないでしょうか。
買うタイミングをしっかりと管理していくことで、値下がりしたとしても、安く買えるからラッキーと思えるようになるかもしれません。
むしろもう少し株価が下落しないかなと思ったりすることもあるかもしれません。
もちろん株価が上がったとしても、あまりにも利益が少ないということであれば、1単元1万円ぐらいの商品を検討してみるというのも良いのではないでしょうか。
そうなると20万円ぶんを買うためには、1単元1万円ですので20回程度買うことができるということになります。
もし値下がりした場合には、購入単価が安くなりますので、さらに買える回数が増えるということになり、そこから値上がりした場合には、利益も大きくなる可能性があります。
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なお、購入後順調に値上がりしていった場合には、同一単元で買い増ししていくことで、価格と平均取得単価の差がどんどん大きくなります。
また、今回の記事で話したような購入資金の安い銘柄ではなく、一般的な購入金額での買い増しになりますが、買い増しについて参考にはなると思いますので、よかったら株の買い増しはタイミング次第!データで見る失敗しにくいやり方とはをご覧下さい。
あとは投資家の好み次第だと思います。
自分の経験を信じ、大きな利益を狙って、20万円を安いと思うタイミングで、1回で買うのがいいのか、それとも買い時は結果論でしかわからないため、リスクを減らす目的で、細かく分散して買うのが良いのか、あなたはどちらがお好みでしょうか。
興味がある人は、安くで買える株やETFなどには、どのようなものがあるのかを、まず調べてみてはいかがでしょうか。