高配当銘柄や株主優待銘柄を先回りして購入
株式投資で利益を上げるための一つのやり方として、高配当銘柄や株主優待銘柄を先回りして購入するという取引方法を選択している人もいると思います。
この記事を書いている本日は、2019年7月1日ですが、先日、6月の権利付き最終日があったことから、配当金を狙い目にしている投資家や株主優待を狙い目にしている投資家はしっかりと権利を取ったのではないでしょうか。
また、配当金や株主優待を主として狙っている投資家が一定割合でいることから、権利付き最終日に向けて株価が上昇するだろうという考えがあり、権利付き最終日の数週間から数ヶ月前に株を買い、権利を得る前に売却することでキャピタルゲインを狙っている投資家もいます。
さて、このやり方で2019年6月の権利銘柄の売却結果はいかがだったでしょうか。
配当金や株主優待銘柄を権利付き最終日の前に先回りして購入し、株価がある程度上昇した段階で、権利を得ることなく利益確定売りする取引方法で、これまで私も利益を得たことがあります。
またここ数年で言えば、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)が順調に上昇したため、この取引方法で比較的利益を取りやすかったのではないでしょうか。
多かれ少なかれ日経平均株価の影響を受ける
私も先回りして購入することで、そこそこ儲かったりすることもあるため、このやり方自体を否定するわけではありませんが、今後もこのやり方が利益を取りやすいのかと言うとそれは分かりません。
なぜかと言うと、今回の2019年6月の権利分で先回りして購入した人の中には、けっこう損失が出た人も多かったのではないかと思うからです。
その理由は、日経平均株価の値動きが買い方側の投資家にとって良いといえるものではなかったからです。
この先回り投資方法は、人によってどれぐらい前から買うのがが違ってきます。
数日の人もいるでしょうし、1ヶ月前の人も、2ヶ月前の人も、3ヶ月前の人もいると思います。
結果論で言えば、今回最も利益を得られた可能性があるのは、1ヶ月ぐらい前に買った人だと思います。
2ヶ月前の人はけっこう厳しかったかもしれないですし、3ヶ月前の人は微妙な感じだったと思います。
数日前の人は、それこそ何日前に買ったかで結構ばらつきがあったと思います。
これはあくまでも、日経平均株価の値動きでの話ですので、個別銘柄はこの期間中でも「いつ買ったか」でプラスになったりマイナスになったりと色々あるとは思いますが・・・
しかしながら影響の度合いはあれ、多くの個別銘柄が日経平均株価の影響を受ける事を考えると、人気や注目度の高い高配当銘柄や株主優待銘柄であったとしても、下落の影響を受けたところが結構あったのではないかと思います。
また、日経平均株価が上昇しても、寄与度の高い銘柄が中心となって上昇していたりして、実際には個別銘柄の値動きはそれほど良くないということもありえます。
株取引で配当金銘柄や株主優待銘柄の先回り投資方法が有効か検討してみては?
高配当利回りの銘柄や株主優待銘柄を見ても、今回の2019年6月で言えば、あまり利益を得られなかった銘柄や損失を被った人が多かったのではないかと思います。
もちろん高配当利回りランキングに入ってくる銘柄の中には、株価が右肩下がりの下降トレンド傾向であるものも多いため、なおさら先回りで購入したとしても儲けることができなかった可能性があります。
しかしながら、権利付き最終日前に売却する手法ではなく、バイアンドホールドで長期保有し続ける投資家であれば、どんどん値下がりし安い価格で買えることになり、配当利回りも高くなることから喜んでいる投資家も結構いるのかもしれません。
今後も私としては、配当金や株主優待を得るより、売却益を取った方が良いと考える銘柄については、権利付最終日の「ある程度前」に先回りして購入する方法を取ることもあるとは思いますが、あくまでも日経平均株価の値動きを優先で考えたいと思います。
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すごく配当利回りのいい銘柄や優待内容がいい銘柄だからといって、日経平均株価が下降トレンドになっているときに株価を上げるのは、そう簡単にできることではないと思います。
もちろん個別にみると値上がりする銘柄もありますが、全体的にみると日経平均株価が下降トレンドに突入すれば、買い方側にとって厳しい値動きになってしまうのではないかと思います。
失敗をできるだけ減らすためにも、日経平均株価がどのような変動を示すか予想しながら取引をするのがいいのではないでしょうか。
逆に、日経平均株価が値下がりし続けているときでも、その銘柄の配当金や株主優待を得たいため、株価が権利付き最終日に向けて値上がりしている銘柄があれば、かなり価値のある銘柄だといえるのかもしれません。
ネット情報で高配当銘柄のランキングや株主優待の一覧なども見ることができますので、過去にさかのぼって、権利月の「ある程度前」から日経平均株価が値下がりしている時に、先回り投資方法がどの程度有効であるのか気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。