株だけでも分散投資したい
株式投資で十分な分散投資を行うには、少ない銘柄数では難しいということをこれまでこのブログの中でも話をしてきました。
また不動産や金、 債券など多くの商品で十分な分散投資を行うことを考えるのであれば、それに応じた元手も必要になってくるわけです。
私も含めて個人投資家の多くは、投資資金がいくらでもあるわけではなく、限られた中で投資するわけですので、多くの商品に十分な分散投資はできないまでも、せめて株だけでも分散投資を行いたいという人はいると思います。
分散投資で有名なのは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)に連動するETFなどですが、本日はこの2つとは少し違う分散投資についてをテーマに話をしたいと思います。
業種別ETFとは
みなさんの中でも、株式投資の分散投資をしている人がいると思いますが、個別銘柄で購入するとその費用もかなり高いものになってしまうことがありますよね。
1銘柄の平均で20万円程度で保有していたとしても、10銘柄保有したらそれだけで200万円です。
そこまでの投資費用を出せない人も多いわけですので、個別銘柄だけで分散投資するのはかなり難しくなってくるわけです。
そのようなことから、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指数に連動するETFなどで分散投資する人も多いですね。
日経平均株価の指数に連動するのであれば225銘柄が対象になり、東証株価指数(TOPIX)に連動するのであれば、東証一部銘柄が対象になるということだと思いますが、分散投資をしながらもう少し積極的にリターンを狙っていきたいという人もいると思います。
そのような場合に、あなたにとって有効な投資方法か検討してみる価値があるのが業種別ETFです。
例えば、株には自動車株とか食料品株とか銀行株とか多くの業種がありますよね。
現時点でその数は33業種あります。
この33業種を17の業種にわけてETFにしたものがTOPIX‐17です。
なお東証の33業種とTOPIX-17は以下の通りです。
業種別ETFのメリット
東証株価指数も右肩上がりの上昇トレンドの時もあれば、右肩下がりの下降トレンドの時もあるわけです。
全体としてはこの指数なのですが、業種別に見ていくと平均よりも良いものもあれば、悪いものもあります。
例えばテストで言えば、平均点が50点だったとしても平均点よりも高い80点や90点をとる人もいれば、平均点よりも低い40点や30点をとる人もいるわけですよね。
業種別ETFもこれと同じで、全体的な上昇トレンドの中でも、さらに良い成績を残せている業種もあるわけです。
逆に言えば上昇トレンドの中で、そのトレンドに乗り切れずに良い成績とは言えない業種もあります。
だからこそ、その業種のトレンドが良い時にその勢いに乗って取引することで、利益を狙える可能性があるわけです。
東証株価指数だけを見るのではなく、各業種の値上がり値下がりを見ることも大切だと思います。
多くの業種に分散投資することで、急落のリスクを減らすことにつながるかもしれません。
またこの業種別ETFは、なかなか銘柄選びが難しい人や銘柄の探し方がわからない人、投資資金を抑えて少額投資で分散投資をしたいという人にも向いているのではないでしょうか。
例えば自動車銘柄が今後上がるだろうと思っていても、その中のどの銘柄が上がるのかがわからないとか、自分の中ではこの会社の株が上がるのではないかと思っているものの、費用的に厳しいということもあると思います。
そのような時に業種別ETFを買えば、例えば組入銘柄の何パーセントがトヨタ自動車で、何パーセントが本田技研工業で、何パーセントが日産自動車でというように多くの銘柄を組み入れたETFを保有することができるわけです。
このようなETFが各業種あるわけですので、特定の銘柄に絞ることができなくても、この業種が伸びるだろうということさえ判断できれば、利益を得られる可能性はあるわけです。
初心者の方や株式投資を始めたばかりの方であれば、銘柄の探し方もどうすればいいのかなかなかわからず、銘柄選びに非常に時間がかかる場合もあります。
この投資方法であれば銘柄を選ぶというよりも、もっと大きなレベルでどの分野が上がるのだろうということを考えていけばいいので、勉強時間の短縮につなげることも可能です。
また個別銘柄の1単元が高くて手が出ない場合でも、業種別ETFであれば金額的に購入できるかもしれません。
少額投資を検討している方にとってはありがたいのではないでしょうか。
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業種別ETFのデメリット
しかしながらメリットばかりがあるわけではなく、当然ですがデメリットもあります。
ETFといえば、やはり日経平均株価や東証株価指数の指数に連動したETFの方が有名ですよね。
この業種別ETFも多くの取引があるのであればいいのですが、正直なところ出来高が多いというレベルではありません。
出来高が少ないので乖離が生じる可能性もあることは頭に入れておかなければいけません。
とはいえ、月足チャートを見ると結構きれいに上昇している業種もあります。
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出来高が少ないことのリスクをどの程度許容できるかというのが、この取引ができるかどうかの一つのポイントだと思います。
なお、ETFは上場投資信託ですので、株式投資で個別銘柄を買うのとは費用の面に関して異なる部分もありますし、その他のリスクもありますので、それらの点をご自身で確認して購入するか検討してみてはいかがでしょうか。