金曜日は株価が下落しやすい?
金曜日は株価が下落しやすいということを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
「株を買うなら何曜日がいいのか?」「株を売るなら何曜日がいいのか?」、「下がりやすい曜日は何曜日か」など株と曜日の関係性について考えている人もけっこういらっしゃると思います。
私も昔はそのようなことを考えていたこともありましたが、実際には曜日で決まるほど株取引は簡単ではないですよね。
価格の変動は、その銘柄ごとの要因や市場全体のリスクオン・リスクオフの影響が大きいわけですので、「今日が何曜日か」というのは、そこまで大きな要因にはならないのではないかと私は思っています。
とはいえ、株の金曜日の持ち越しはマイルールとして避ける投資家もいるわけですので、まったく関係ないともいえないのではないでしょうか。
ということで、一応考えてみることにしたわけですが、個別銘柄で考えると数が多すぎますので、今回は日経平均株価で検証してみることにしました。
日経平均株価は、当然ですが多くの銘柄に大なり小なりの影響を与えますので、なんとなくの傾向は分かるのではないでしょうか。
この記事のタイトルにも書いている通りですが、結論から言えば、金曜日に日経平均株価が下落しやすいということは、私が検証した期間では言えませんでした。
ただし、今回の検証は一日の価格変動を調べたということです。
つまり、その日の値動きだけで見た時にどうだったのかということです。
検証した期間は、2014年から2019年9月19日までの5年数ヶ月間です。
そもそも、なぜ金曜日は株価が下落しやすいと言われるのでしょうか。
これについては、はっきりしたことはわかりませんが、リスクを減らすために土日には持ち越さないというルールを定めている投資家がいることから、金曜日には株価が売られやすいという可能性もあるのかもしれません。
もし金曜日が下がりやすいのであれば、逆の考えで、ギャップアップを狙って「株を金曜日に買って月曜日に売る」ことを考える投資家もいるでしょうね。
今回の検証は当日のみの話ですので、持ち越した場合にどうなるのかはわかりませんが・・・
金曜日の値動きは?
それでは、実際2014年から2019年9月19日までで、日経平均株価の金曜日はどのような値動きを示していたのかについてお話ししたいと思います。
この5年数ヶ月間で、金曜日の営業日数は286営業日でした。
株価が下落しやすいということであれば、始値よりも終値の方が安い、つまり陰線になるということですね。
ちなみに、銘柄にはおもしろいくせを持つものもあります。
どういうことかというと、陰線の翌日と陽線の翌日で異なる値動きを示す銘柄があります。
そのあたりのくせをわかっていると、取引に有利になる場合もあるのではないでしょうか。
詳しくは銘柄の癖で陽線と陰線と十字線のどの翌日に株を買うかで利益が違うをご覧ください。
また、株は下がった時に買うのと、上がっている時に買うのとどちらがいいのかについては株は下がった時に買う方がいいのか上がっている時に買う方がいいのかをご覧ください。
さて、例えば、ある日の日経平均株価の始値が20000円で、終値が19900円であったとします。
そうすると、この日の下落幅はマイナス100円だったということになります。
このようにして5年数ヶ月間を全て集計すると、金曜日はトータルで66.12になりました。
つまり、特定の日にちで見ると大きくプラスになったり、大きくマイナスになったりすることは当然あるわけですが、この期間を総合的に考えると、限りなくプラスマイナスゼロに近い結果だったと言えます。
この5年数ヶ月間での集計で言えば、金曜日は始値と終値にはほとんど差がなかったということです。
繰り返しになりますが、特定の日で見ると当然ですが、始値と終値に大きな差が出ることはありますが、今回の記事での検証は、あくまでもこの期間のトータルでの話です。
金曜日がプラスマイナスゼロに近い理由
それではなぜこのような結果になったのでしょうか、厳密に言えばそれは誰にもわからないことです。
しかしながら、一般的に可能性として言われていることはあります。
その一つとしては、金曜日にマイルールまたは会社のルール上で売らなければならない投資家がいることから、一定の値下がりはあるものの、土日の持ち越しをリスクと思わない投資家もいることから、株価が安くなったことで買い、結果的に長期間で見れば、売る側と買う側のバランスが取れている可能性があるとも言えます。
ちなみに、この期間中で考えると、トータルで言えば金曜日は66.12だったわけですが、各年ごとで見てもプラスの方が多いです。
2019年はあと数ヶ月間あることから、暫定の数字になりますが、マイナスになったのは2016年と2018年だけです。
つまり、暫定である2019年も含めて、2014年、2015年、2017年、2019年の金曜日は、各年のトータルで言えばプラスになっています。
そう考えると、金曜日は値下がりしやすいといわれているのがちょっと疑問ですね。
下落しやすいのは何曜日?
それでは、金曜日が下落しやすいというわけでもないのであれば、何曜日が下がりやすいのでしょうか。
この5年数ヶ月間の結果を見ると、実は一番値下がりしやすかったのは木曜日でした。
木曜日は、この5年数ヶ月間の285営業日のトータルで言えば、-4588.11という結果であり、月曜日から金曜日までの各営業日の中で、ずば抜けてマイナス幅が大きかったです。
また各年で見ても、暫定である2019年も含めて、プラスになったのは2015年の一度だけで、それ以外の2014年、2016年、2017年、2018年、2019年の木曜日は、各年のトータルで言えばマイナスになっています。
それではなぜ木曜日が値下がりしやすいのでしょうか。
こちらも正確な理由は分かりません。
とりあえず、それらしい理由の一つを言うとすれば、一般的に金曜日が値下がりしやすいと言われていることから、その前に売却しようと考える人が増えて、結果的に金曜日の前営業日になる木曜日に株価が下がりやすいという可能性があるのかもしれません。
まぁ~あくまでも勝手な予想ですが・・・
一般的に金曜日が値下がりしやすいと言われているわけですが、この5年数ヶ月間の検証では 、日経平均株価でいえば木曜日の方が値下がりしやすいでした。
特定の曜日だけの取引は避けたほうがいい
しかしながら、これを知ったからといって投資成績が良くなるかといえば、そんなことはないと思います。
自分で調べておきながら、それほど役に立つ情報ではないので申し訳ないのですが・・・
株価の曜日別の傾向を基礎知識として知っておくのは悪くはないと思いますが、私としてはむしろSQの傾向について勉強している方が良いのではないかと思います。
毎月第2週の金曜日に向けての流れを知っておくといいことがあるかもしれません。
詳しくは毎月第2週はSQ週なので安値で株を買える可能性のある買い時の一つをご覧ください。
さて、曜日の傾向については、この5年数か月間のトータルで言えば、このような結果だったというだけに過ぎず、もっと長期間で検証すれば違った結果になる可能性もあるということと、木曜日であっても株価が大きく上昇することもありますし、他の曜日であっても日経平均株価が急騰することもあります。
また、日経平均株価での検証ですので、寄与度の影響もありますからね・・・
勝てない・難しい・失敗・値下がり・損する 関連記事
あくまでも最近の日経平均株価の基礎知識の参考程度に考えておけば良いのではないでしょうか。
そのようなことから、特定の曜日だけで取引するのは避けた方が良いのではないでしょうか。
一般的に言われていることが、今現在でも本当に正しいかどうかは、調べてみなければわかりません。
みなさんも気になることがあったら検証してみてはいかがでしょうか。