株価が比較的順調に上がっているチャートの共通点
株価が比較的順調に上がっているチャートの共通点は何だろう?
今回の記事の重要なポイントは、「株価が上がるチャート」ではなく、「比較的順調に株価が上がっているチャート」です。
つまり、未来のことは当然わからないので、今のところ比較的順調に上がっているチャートの形状ということです。
今、上昇していれば、今後もその可能性があるかもしれませんし、トレンドが変わって下がる可能性もあるかもしれませんが、チャートの基礎知識として、知っておいた方がいいのではないでしょうか。
・・・とはいえ、今日の話は初心者向けの話ですので、経験がある人が見れば、「そんなの知ってるよ!」と思うような内容ですので、あまり期待しないでご覧いただきたいと思います。
移動平均線の順番
みなさんは移動平均線を見て売買することがあるでしょうか?
多くの人は当然見ていると思います。
しかしながら、私は初心者の頃、ローソク足に気を取られることが多く、あまり移動平均線を重要視していませんでした。
ローソク足を見ちゃうんです。
でも、移動平均線ってすごく大事なんですよね。
さて、前置きが長くなりましたが、比較的順調に上がっているチャートの共通点が何かというと、移動平均線の順番です。
日足でいえば、一番上が5日移動平均線、真ん中が25日移動平均線、一番下が75日移動平均線になっていることが多いということです。
つまり、上から短期線、中期線、長期線ということです。
もちろんこれは絶対ではありません。
この順番じゃないと上がらないということではありません。
上から5日、25日、75日
さて、上から5日、25日、75日の移動平均線の順番にどういう意味があるのでしょうか。
私は専門家ではないので、正しい解釈なのかどうかはわかりませんが、自分の中ではこのように理解しています。
そもそも移動平均線というのは、単純移動平均線で算出していることが多いと思います。
計算は簡単ですね。
5日移動平均線であれば、5日間の終値を足して、5で割るだけです。
25日線と75日線の考え方も同じですね。
つまり、ある日の移動平均線は、その日を含めた過去分(5日、25日、75日など)の平均値ということです。
じゃー、上から5日、25日、75日の順番になっているということは、75日の平均値が一番低く、5日の平均値が一番高いということがわかりますよね。
つまり、最近買った人たち(5日平均)よりも、昔買った人たち(75日平均)の方が安く買っているということです。
75日を昔というのもどうかとは思いますが・・・
ローソク足の位置も重要
もう一つチャートを見るにあたってのコツがあります。
それは、現在の株価です。
もう少し、全体的に言えばローソク足です。
現在の株価(ローソク足)が5日線よりも上にあれば、さらにいいわけです。
現在値が、5日、25日、75日の平均値(移動平均線)よりも上にあるということは、含み益の投資家が多い可能性があるということですよね。
出来高も見よう
これには出来高も関わってきます。
極端に日々の出来高に違いがなければ、75日間の出来高の方が25日間の出来高よりも多いですし、25日間の出来高の方が5日間の出来高よりも多いわけです。
つまり、現在値が多少落ちたとしても、それよりも安く買っている投資家が多いことから、含み益に余裕があるため、狼狽売りやパニック売りなどが比較的出にくくなる可能性があるのではないでしょうか。
例えば、1日の出来高が1万株だとします。
75日間で累計75万株、5日間で累計5万株ですね。
75日移動平均線が2500円で、5日移動平均線が3000円(現在値2950円)だとします。
そうすると、この5日間の平均値は3000円で現在値が2950円ですので、5日間で見ると含み損を抱えている投資家の方が多いのですが、含み損の株数は5万株よりは当然少ないわけです。
しかしながら、含み益の株数は75日間で考えれば、含み損の株数より相当多いことになりますので、昔買っている人たちが、その銘柄にとって安定的に作用しやすくなる可能性があるのではないかと考えることもできますよね。
みなさんの投資行動で考えたらどうでしょうか。
しっかりとした含み益があれば、昨日よりも多少現在値が低くなったとしても、「すぐ売らないと!」というような投資行動にはなりにくいのではないでしょうか。
「そんな日もあるでしょう~」ぐらいの感じで、保有し続ける人が多いのかもしれません。
そうなると、多少の値下がりでは崩れにくい株という印象を持たれるようになり、他の投資家から買われやすくなる可能性もあるわけです。
・・・ということで、私の中で順調に上昇していると思うチャートは、移動平均線が上から5日、25日、75日になっていて、5日の上にローソク足がきているチャートということです。
調整は当然ある
ちなみに、順調に上昇していっても調整は当然あるわけです。
日柄調整であればまだいいのですが、値幅調整もありますよね。
特に、ローソク足が5日移動平均線の下になることや、5日移動平均線が25日移動平均線の下になることは割とよくあります。
ポイントはチャートの順番が崩れた後に、どれくらいの期間で正しい順番に戻れるのかということです。
これは大事なところですね。
戻りが悪ければトレンド転換になる可能性もあります。
だからこそ、各移動平均線とローソク足、出来高を見て、どの程度の株数がどれぐらいの含み益であるのかを知っておく必要があるのではないでしょうか。
チャート(移動平均線とローソク足、出来高)を見てみよう
こうやって文章を見るよりも、一番簡単なのはチャートを見てみることです。
「この株は、ずっと上がっているな~」と思う銘柄のチャートを見てみてはいかがでしょうか。
移動平均線とローソク足、出来高(累計)がどのようになっているでしょうか。
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最後になりますが、銘柄によっては5日、25日、75日の移動平均線が相当開いているものもあります。
もし調整があった場合には、そのような銘柄であれば、かなり値下がりする可能性もあるので、十分に気を付ける必要があります。