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株価チャートが急上昇中の銘柄を購入する投資のやり方は失敗しやすい

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高値掴みは失敗のもと

今回は、私が初心者の時代に何度も損失を被った「こんな取引をしていたら勝つのは難しいよ!」という投資方法をご紹介したいと思います。

株取引をこれから始める人や始めたばかりの人にとって株価チャートが上昇している銘柄は、今後もずっと上昇していきそうな気がするものです。

 

だからこそやってしまいがちな失敗しやすい投資方法というのがあります。

それは、これまでの上昇値幅よりもはるかに大きな値幅で株価が急激に上昇している銘柄を購入してしまうというもの、つまり「高値掴み」をしてしまうということです。

 

特にボリンジャーバンドで25日移動平均線から+2σ~+3σ、+3σ付近で購入するのはかなり危険です。

株取引をする人たちは何か利益を上げられそうな銘柄がないかと、常にチャートとにらめっこしたり各種速報を含めた情報を収集していますので、急に値上がりした銘柄や値上がり率の高い銘柄には敏感に反応します。

 

どのような状態での株価推移なのかを具体的にチャートを簡略化した図で説明したいと思います。

青線は株価の推移でありAからB地点までは緩やかな上昇なのですが、B地点を超えたあたりから急激に株価が上昇しています。

 

つまりB地点で何らかの良い IR( 投資家向けの広報)が出たのか、それとも何らかの思惑であげているのか、機関投資家やヘッジファンド、大口投資家などが大きな利益を上げるために意図的に上昇させているのかなどの、何らかの理由で急激に株価が上がることはよくあることです。

 

私も昔はこんなに株価が上がるんだからこの銘柄はもっと上昇すると考えて購入してしまったことが何度もあります。

 

 

つまり、図でいう緑色の点線で囲まれた「?」の部分の動きがどのような推移を辿るのかがポイントになるのですが、大体の銘柄で含み損になり結果的には、図でいうと「赤丸で囲った価格帯」のような急上昇している時に購入するとかなりの確率で損をするという結果でした。

 

なぜかというと先ほどもいいましたが、このように急上昇している銘柄は多くの投資家が買いたいと思い、株価が実際の材料以上に急激な高騰をするからです。

 

 

 

急上昇中の銘柄は要注意

このように検索などから情報を嗅ぎつけるなどして群がってくる投資家達を一般的に「イナゴ」という用語で呼ぶのですが、このイナゴが赤丸で囲った部分のように株価チャートを急上昇させることをイナゴタワーと呼びます。

 

私もけっこうなイナゴだったのかもしれません。

実は、このイナゴと呼ばれる人たちは良い面もあれば良くない面もあるわけです。

 

良い面としては、図のAからBまでのように急上昇する前に株を保有している人たちにとっては大きな利益を生み出してくれることになりますし、利益確定しない場合でも大きな含み益となるからです。

 

ですので、既に株式を保有している人たちにとってはこのイナゴと呼ばれる人たちはありがたい存在でもあります。

しかしながら赤丸で囲った時点で購入した人達、つまり急上昇中に買った人達にとっては非常に良くない面があります。

 

なぜならイナゴと呼ばれる人たちは、儲かると思う銘柄を見つけては「次から次に取引する対象を乗り換える」ため一つの銘柄を保有しておく力、一般的には「握力」と呼ばれるのですが、この握力が非常に弱いのが特徴です。

 

含み益がある間はいいのですが、含み損になると損切りも早いですので余計に株価が下がることになります。

 

またイナゴと呼ばれる人たちの中には中期保有者や長期保有者よりもデイトレーダーがかなりの数いますので、ある程度の含み益が出た段階で売却し利益を確定する場合も多々あります。

 

そのような理由から急上昇した後の株価がどのような推移をたどるかというのは、この急上昇中に買った人たちがどのような行動をとるかというのにかかってきます。

 

大きく分けると3つのパターンになります。

 

1つは下の図のように赤丸で囲ったポイントで急上昇しピークのC地点を超えて、利益確定売りや損切りに押されて売り方有利になり株価が急落してしまうというパターンです。

この場合、どれくらいまで株価が下落するのかというと、その時の状況によって全然違います。

 

株価が急上昇し始めるB地点よりは高い価格帯で止まることもありますが、場合によってはB地点に逆戻りする場合もありますし、最悪の場合は売り方の圧力が強すぎてB地点よりさらに下落するということもあります。

 

もう1つのパターンは、その銘柄の保有者にとって極めてラッキーなパターンですが、急上昇した後に一時的なもみ合い相場になったり一時的な調整による下落をはさみながらさらに株価が上昇していくというものです。

 

下の図では一時的なもみ合い相場後にさらに上昇したパターンを示しています。

こうなると、当初から持っていた保有者は相当な利益率を上げることが出来ますし、赤丸で囲った急上昇中に買った人たちも利益を上げることができます。

 

基本的には、この赤丸で囲った部分が何を理由として上げているのか、明確な上昇材料の裏付けがあって上がっているのか、だれが主体となって購入しているのかが大きなポイントです。

 

もし、イナゴタワーであればチャート急上昇後の先は期待が持てないでしょう。

もう1つは、一時的な下落による調整をはさんで再度買い方が有利になり上昇するパターンです。

このようなチャートになる場合は、しっかりとした材料がある場合が多いので、その時には監視銘柄などに入れておくのもいいかもしれません。

どのチャートになるのかは、上昇している理由、上昇させている主体はだれかに関わってきます。

 

 

「C」の段階で、「D」がどこにくるのかがわかればいいのですがそんなの誰にもわからないですよね。

 

それでは実際問題として急激に下落するパターンとさらに上昇するパターンはどちらが多いのかというと、全ての銘柄を研究したわけでもありませんので正直なところ正確にはわかりません。

 

もし研究したとしても毎回同じようになるものでもありません。

しかしながら、私の経験上としては急激に上昇したパターンは、とりあえず一旦は下落することの方が多いです。

 

 

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大損を避けるために縁がなかったと思うことも必要

株は、もし保有者が売らなければ基本的に下落することはないのですが、急上昇する銘柄には先ほどから話しているように多くの握力の弱いイナゴと呼ばれる人たちがやってきます。

 

つまり元々下がりやすい可能性があるということですので、やはり下がる可能性の方が高いのではないかと思っています。

それでも、もちろん一定期間の調整を経た後に銘柄によってはさらなる上昇をすることがあるのも事実です。

 

そしたら急上昇の時にでも買っていた方がいいんじゃないかと思うかもしれませんが、最悪の場合は高値掴みしてしまって儲かるどころか大損することになりかねませんので、私としては明確な理由のある上昇以外の「急上昇中の銘柄」を購入することは失敗するリスクが高いためおすすめできません。

 

 

結果的に急上昇後に 更なる上昇をしたとしても、大きなリスクを避ける投資をしたのだと思って、今回は縁がなかったと思うほうがいいと思います。

 

もし、どうしてもその銘柄を購入するのであれば予想や運任せで買うのではなく、チャート急上昇後に下落し、再度上昇し始めるのを確認してからの購入でも遅くはないですし、そのほうが保有する握力の弱い人たちの売りが一巡した後である可能性もあることから、急上昇中に買う時よりもいい結果になる場合もあります。

 

東証一部、二部、マザーズなどで3000社以上の企業が上場しているわけですので、今回が最初で最後のチャンスというわけではありません。

 

それよりも冷静に考えて、リスクのある投資方法は取らないことの方が、損失を少なく利益がとれるチャンスを多くすることができるので、赤丸で囲ったような急上昇の銘柄には手を出さないことを特に初心者であればあるほどおすすめします。

 

私もこれまで何度もミスをしてきましたので是非みなさんは株式投資を始める時からこのことを知ったうえで失敗しないように取引してください。

本日のまとめ

  • 株取引では高値掴みをしないこと
  • 株価が急上昇するとイナゴがきて、イナゴタワーをつくることがある
  • チャート急上昇中の銘柄は上昇理由と誰が主体となり購入しているかがポイント
  • 急上昇中の銘柄は注意すること(理由のない急上昇銘柄は購入しないほうが無難)
  • 縁がなかったと割り切ることも大切

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