株の寄り天の意味とは?
株取引をしていると、その日のチャートが寄り天になってしまうことがありますよね。
買い方側の投資家にとってありがたくない値動きです。
保有株がその日寄り天だと、ちょっと残念という気持ちになりますね。
そもそも寄り天の意味としては、寄り付きの価格が、その日の高値になるということであり、よくあるパターンとしては、そのまま右肩下がりのトレンドで、1日を終えることが多くなってしまいます。
ローソク足としては陰線ですね。
寄り天で買うのを防ぐためには
このようなチャートは、どのような銘柄であっても起こり得ることです。
自分が保有している銘柄では、寄り天になることがないようにしようというのは無理な話ですが、寄り天で自分が買わないようにする対策は、多少可能な面もあります。
まずは、寄り天になりやすい銘柄を知るということです。
どのような銘柄かと言うと、ストップ高や窓を開けて株価が上昇したような銘柄の場合です。
ストップ高銘柄の売り買いは、実はけっこう難しいと感じることがあります。
ストップ高銘柄の売買で注意すべき点についてはストップ高銘柄の売買で注意すべき点と株価が短期的に下落する理由をご覧ください。
窓については、株取引を始めたばかりの初心者の方であればご存じない人もいるかもしれませんね。
株式投資をしていると当たり前のように出てきますので、基礎知識として知っていたほうがいいと思います。
特に難しい話ではありませんので、詳しく知りたい方は窓開け窓埋めの定義と株価チャートが値下がりし埋めやすい窓とは?をご覧ください。
このような値動きが何日も続き、移動平均線との乖離率が大きくなってくると、含み益の投資家の利益確定売りの売却や、銘柄によってはあまりにも価格が上昇したため、空売りを仕掛けてくる場合もあります。
つまり、連日にわたって株価が上昇していると、どこかで始値が高値になってしまう寄り天も出やすくなってしまう可能性があります。
だからこそ、あまりにも上がりすぎた銘柄を購入する場合には、より慎重な対応が必要になるということです。
また、寄り天で買うことがないようにするためにも、始値で買うのはできるだけ避けるというやり方もあります。
特に寄り付き前の板で、かなり値段が上がっている場合には、注意する必要があります。
もちろん、なぜ価格が上昇しているのかという理由にもよりますが・・・
寄り天の場合には、始値が高値になるということだけではなく、ダラダラと右肩下がりになることが多いです。
可能であれば、できるだけ早い時間帯では購入しない方が良いのではないでしょうか。
寄り天の対策やリスク管理の意味からも、人によっては前場ではなく、後場で買うほうが良いという人もいますね。
株取引で始値や終値での売買は有利なのかについては株の売買で前場の寄り付き(始値)や後場の大引け(終値)は有利か?をご覧ください。
取引時間中に起こるかもしれない突発的な事態を避けるためにも、大引けなど、できるだけ後ろで株を買うようにする人もいます。
ちなみに、私のことを言えば始値で買うことはほとんどありません。
もし、買うとしても成り行きではなく指値での注文をします。
高値づかみになってしまうのを避ける意味が大きいのですが、その方が安心感もありますからね。
過去5年の日経平均株価で寄り天の回数や値動きを確認
2014年から2019年4月までの5年程度の日経平均株価で寄り天を調べてみると、この期間に53回ありました。
1ヶ月に1回というレベルではありませんが、やっぱりそれなりの回数はありますね。
先ほども言いましたが、ローソク足が寄り天になった場合の価格の変動としては、右肩下がりでダラダラと下降することが多いです。
この期間の結果を見ても、その傾向は見られます。
基本的に全期間を平均すると、終値というのは、安値から高値の50%程度の価格になる傾向があります。
しかしながら寄り天の場合は、この53回の期間で言えば、終値は安値から高値の30%程度の価格になりました。
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ここからわかることは、平均的な値動きと比べて、寄り天になった場合には、終値がいつもよりも低くなりやすいということです。
要するに、右肩下がりで株価が推移しやすいと言えるのかもしれませんね。
どんな銘柄も寄り天になることはあるわけですので、可能な対策としては、寄り天になりそうな値動きの時には始値で買わない、可能であればできるだけその日のザラ場を長く見た上で買うようにするということではないでしょうか。