元手が10万円から30万円の少額の場合の投資
株式投資をこれから始める人で元手が10万円から30万円ぐらいの少額しか準備が出来ない人も多いと思います。
これまでコツコツ貯めてきた投資資金を使っての株取引ですので失敗したくないですよね。
本日は元手が10万円から30万円ぐらいの少額でどのような取引方法が利益を得やすいのかについてをテーマに書きたいと思います。
いきなり厳しい意見を言うようですが、株式投資は誰もが利益をあげられるような簡単な世界ではありません。
ですので、私も日々勉強中です。
よかったら、株で負ける売り買いが多かった初心者の頃の私の取引から学んだことをご覧ください。
大きな資金力を力に取引をする機関投資家や大口投資家、ヘッジファンド、何十年にもわたって研究している個人投資家などと同じ舞台で勝負することになりますので、個人投資家の中でも初心者が簡単に勝つことはできず、失敗することも多く難しい世界だと考えていた方がいいです。
元手が多いかどうかが株式投資の成績に影響するかどうかについては、投資家によって意見がわかれるのですが、私としては投資資金が多い方が良い成績になる可能性は高いと思います。
なぜそう思うのかと言うと、そもそも株式投資の世界で力を持っているのは先ほども言いましたが、機関投資家や大口投資家などです。
なぜこれらの投資家が力があるのかと言うとそれだけ資金を持っているからです。
このような投資家は莫大な資金をもとに株取引をしますので取引を優位に行うことができますし、相場状況を考慮し必要に応じて大きく買い増すことも可能だからです。
もちろん個人投資家はこのような資金はないのですが、それでも10万円より100万円、100万円より1000万円、1000万円より1億円を元手に取引するほうが儲かる可能性は高くなると思います。
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今回の記事は、投資資金が少額で10万円から30万円程度しかない場合を想定していますが、この10万円程度の投資という意味はいくつかの意味を持っています。
1.そもそも投資に使えるお金が10万円しかなくこれを元手に短期間で大きく増やしていきたい
2.元手は10万円しかないものの最悪の場合はゼロ円になっても構わない
3.もっと元手はあるが、とりあえず初心者なので10万円だけで投資の勉強をしたい
4.もっと元手はあるが、1銘柄の上限を10万円までにして複数銘柄での取引をしたい
というように同じ10万円程度の運用といっても意味は全然違ってきます。
この中で「投資に使えるお金が10万円しかなくこれを元手に短期間に大きく増やしていきたい」という1番の考えであれば、極めて難しいため私はあまり株式投資をおすすめしません。
一生懸命貯めてやっと作った10万円を投資に使うわけですので失敗はしたくありませんよね。
しかしながらどのような投資であってもリスクが伴いますので元本の保証はありません。
つまり、損切りになってしまうかもしれないということです。
なお、損切りについては損切りを減らす3つの基礎知識を知れば株取引で少し成績を良くできるをご覧ください。
株のリスクとリターンを考えた時に、元手が10万円しかないのであれば、はっきり言うと得られるメリットが少なすぎます。
むしろデメリットの方が多いのかもしれません。
株の平均利回り(年利)で考えてみたいと思います。
例えば株で1年間運用した時に利益が10%であれば悪い成績ではなくむしろ良い成績です。
ちなみに、株取引初心者の方の目標利益率については、こちらに書いていますので詳しくは株取引を始める初心者が投資で目標にすべき利益率は何%をご覧ください。
もしあなたが株取引の初心者でないのであれば、目標利益率は株式投資の年間平均利益率と目標にすべき利益率はどれくらいかをご覧ください。
さて、10万円を元手に10%の利益があれば1年後に11万円になっているということですよね。
利益率が20%であればかなり良い成績ですが、この場合でも10万円が1年後に12万円になっているにすぎません。
20%の利益率というのは周りからもかなり良い成績だったねと言われるようなレベルですので、その状況ですら2万円の利益にしかなりません。
実際にこれを売却すると税金と、証券会社によって違いますが売買手数料かかってきますので、手元に残る利益は1万6千円未満なのは間違いありません。
これぐらいの利益でも良いと考えられる投資家でない限り、少額での投資は向かないかもしれません。
もし1番のような考えを持っているのであれば、まずはもう少し資金を貯めることを考えてある程度お金が貯まった段階で再度チャレンジしてみるのがいいのではないでしょうか。
10万円から30万円の投資で1年後に100万円や200万円になるということは絶対にありえないとまではいえませんが、極めて難しいのが現実ですので、大きく儲けたいと考えるのであれば、株の入門本やネットなどで勉強をしながら、まずは元手を貯めることに集中したほうがいいと思います。
ということで本日は、2番から4番に該当するような場合の投資方法について考えてみたいと思います。
まず10万円から30万円程度での投資ですので、1年後に20%の利益を得たとしても正直なところ大きく儲かることはできません。
20%というのはかなり良い成績ですので、実際には1年後の利益が2~3パーセントの場合もありますし、マイナス5%になる場合もありますので、少額の元手でできるだけ失敗せずに利益を上げるためには株価が大きく値下がりし、安い価格帯になったときを狙い目にするのが最も良い投資方法であり、儲かるコツだと思います。
むしろ投資金額が少額であるため、大きく値下がりしたところで購入すること以外は利益を出すのがかなり難しいかもしれません。
なぜかというと、多くの銘柄を購入することができないため、保有した銘柄が含み損(評価損)になってしまえば、それ以上どうすることもできない状態になってしまうことが考えられるからです。
特に10万円で投資している場合にはその可能性は高まります。
1銘柄しか購入できなければ、それがマイナスになってしまった場合には、ただプラスになるのを待つだけ、または最悪の場合損切りするしか手がなくなってしまいます。
ある程度の元手があるのであれば、賛否両論はあるものの株価が下がればナンピンするということも可能なのですが、元手が少なければこれも難しい状態になります。
ナンピンは上手に使えば大きな利益を出すことができます。
とはいえ、ナンピン買いは失敗しやすい可能性があるともいえます。
ナンピン買いについて、詳しくは株式投資でナンピン買いが失敗しやすい理由を2つの視点で考えてみたをご覧ください。
しかしながら10万円から30万円程度の投資金額であれば、なかなかナンピンも難しいと思います。
もちろん上昇トレンドで順張りをして利益を狙うという方法もあるのですが、何らかの要因で下落に巻き込まれると、上昇トレンドであったためすでに株価が上がりすぎていることから、急落する可能性がありますので、私だったら順張りよりも逆張りを選びます。
上昇トレンドが急落したら簡単に10%価格が下がることもありますからね。
もし上昇トレンドで購入する場合には、移動平均線との乖離が重要になります。
詳しくは上昇トレンドの順張りは初心者におすすめだが移動平均線の乖離に注意をご覧ください。
特に、高値掴みしてしまった時には、損切りしたほうがいい場合も多いです。
詳しくは株の高値づかみは損切りし買い直した方がいい理由をチャートで説明をご覧ください。
なお、どのような場合であっても損切りをする・しないを含めて自分の損切りルールを持つようにしてください。
日経平均株価が大きく値下がりしたときに買う
このようなことから少額の投資金額で利益を出すのであれば、やはり大きく下がったところが狙い目です。
下のチャートをご覧ください。
2018年の日経平均株価のチャートですが、赤丸で示すところは株価が大きく下がっています。
まず狙い目としては赤丸で示すような短期的にはこれ以上値下がりすることがないと思われるようなポイントで購入することが儲かるコツです。
過去のチャートを見ると、何となくで買い時の目安がわかったりすることがあります。
詳しくは日経平均暴落時に儲かりやすい買い時は過去のチャートでよくわかるをご覧ください。
このような価格帯で買うことで、大幅値下がりのリスクを抑えることができますので、そのまま持ち続けておくだけで売られすぎた日経平均株価がある程度戻しますので利益を上げることができるのではないでしょうか。
しかしながらチャートを見てもわかるとおり、このような上昇はトレンド転換をするようなものではないため、大きく儲けようとせずにある程度の利益が取れた段階で早めに売ることをおすすめします。
チャートで示す赤丸のように株価が大きく下がったところで買いたいが、どこが株価の底なのかわからないという方も多いと思いますので、それらを株の大幅値下がり時の買うタイミングとトレンド転換の簡単な確認方法にまとめていますのでご覧ください。
また、年に数回しかないようなタイミングは待っていられないという人もいるかもしれません。
そのような人は、各月の2週目を注目してみてはいかがでしょうか。
場合によっては、いつもより割安で株を買える可能性があります。
詳しくは毎月第2週はSQ週なので安値で株を買える可能性のある買い時の一つをご覧ください。
元手・少額投資・投資資金 関連記事
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あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。
元手が少額の場合の個別銘柄の買い方
安いところで購入するというのは個別銘柄でも同じです。
好決算であるにもかかわらずコンセンサスに未達であったために必要以上に大きく売られるような場合に購入するのも狙い目です。
なお、コンセンサスがわからない方はコンセンサスとは?決算発表の業績が良いのに株価が値下がりする理由をご覧ください。
また他にも株主優待銘柄であれば、数ヶ月単位の保有を考えて株主優待の権利落ちによって大きく株価が値下がりした時に買い、そのまま持ち続けて次の株主優待の権利が近づく頃に再び価格が上昇しますので、その時に売却するというのもおすすめです。
これはある程度過去のチャートを見ておくと同じようなパターンで値動きがあることが多いですので、簡単とは言わないまでもそれほど難しい投資方法ではありません。
ただし、この投資方法だと株主優待の回数(年に1~2回)を考えると保有している期間が長くなるためあまり効率的ではありません。
また数ヶ月間の保有になるため、その間に良くない IR が出たり外的要因などによって株価が急落するリスクもありますので、その点は認識した上で投資する必要があります。
このような取引をするのであれば、配当金や株主優待が株価に与える影響について知っておくのがいいですね。
詳しくは株主優待や配当金が株価に与える影響を基礎知識として知っておこうをご覧ください。
10万円から30万円程度の少額で投資するのであれば、理想的には保有期間を短期にして1~2%程度でも利益が出た段階で売る方が良いのではないでしょうか。
効率的に資金を回転させて、小さな利益を多く取るという投資方法が向くのかもしれません。
デイトレードやスイングトレードが得意な投資家であれば中長期保有をするよりも利益を上げやすい可能性はあります。
ただし、デイトレード・スイングトレードで儲かるためにはテクニカル分析をきちんとすることができる基礎知識や能力が必要になってきます。
デイトレードでもスイングトレードでも値下がりしたところで購入するのがポイントであり、儲かるテクニックの一つです。
スイングトレードなどをするにしても、利益が出ればできるだけその利益を確保しておきたいですよね、確実なやり方とまではいえませんが、知っていて損はない知識につて、こちらに書いていますので、詳しくはスイングトレードで利益を確保しさらに株価の値上がりを狙うやり方をご覧ください。
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それぞれの投資家によって、どのような投資方法をとるのかは異なりますので、あなたが最も得意なやり方をとるのが一番ですが、どのようなやり方をするにしても最も重要なのは株価が大きく下がった安いところで購入するということです。
これができていれば大きな損失を被ることもかなり減りますし、大儲けはできないまでもある程度の利益を得て、失敗しない取引はできるのではないでしょうか。
売りも買いもうまくいくかはタイミング次第ですので、ぜひ買うタイミングと売るタイミングを間違えることがないように気をつけて取引してください。
コツは安く買って、ある程度の利益で売る!
それでは本日のまとめです。
本日のまとめ
- 株は初心者が簡単に勝つことはできない難しい世界
- 元手が多いほうが良い成績になる可能性は高い
- 元手が少額で短期に大きく増やしたいというのは極めて難しい
- 株価が大きく値下がりし安い価格帯になったときを狙い目にする
- 大きく儲けようとせずにある程度の利益が出た段階で早めに売る
- 好決算であるにも関わらずコンセンサスに未達で大きく売られた銘柄を買う
- デイトレードやスイングトレードはテクニカル分析の基礎知識や能力が必要
- 売りも買いもタイミングが重要