株式投資は勝てない?
株でどうやってもなかなか勝てないと感じている投資家は、世の中にたくさんいます。
初心者の頃や株式投資を始めたばかりの方であれば、最初は勉強だからと割り切ることもできるかもしれませんが、何年やっても儲かるどころか、損失ばかりが多くなってしまう人もいます。
利益を上げるために、テクニカルやファンダメンタルなど色々やり方を変えてみても、うまくいかないことはあります。
しかしながら、どうしても株取引で成績を残したいのであれば、また別な手法を考えなくてはなりません。
今回は、株でなかなか勝てない人に「このやり方を試した事がありますか」ということを確認の意味で記事にしてみたいと思います。
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インデックス投資とは
株式投資で勝てないという話をしている投資家の多くが、どこかの企業の個別株を買っているパターンが多いです。
私自身もその傾向がありますが、日本人は安定した成長をしている企業や、これから急激に伸びると思われる企業を中心に、どこかの会社の銘柄を購入することが多いと言われているようです。
逆に言えば海外は、もちろんどこかの会社を買うということもあるのでしょうが、それ以外の投資方法をしている人も多いということなのでしょう。
では、それ以外の投資方法とは何かと言うと、それはインデックス投資です。
世界では割とメジャーな投資方法のようですが、日本でメジャーになってきたのは割と最近のようです。
インデックス投資とはなにかと言うと、インデックス(指数)に連動して利益を目指す投資手法です。
日本で言うと、例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などに連動するETFや投資信託(インデックスファンド)の商品などがあります。
個別銘柄が難しい理由
そもそもなぜ個別銘柄で利益を上げにくいのかと言うと、株の購入後に全ての銘柄が上昇するわけではないからです。
大きく上昇する銘柄もありますし、少し値上がりする銘柄もあります。
ほとんど値段が変わらない銘柄もありますし、少し値下がりする銘柄もあります。
また、大きく下降する銘柄もあります。
要するに、あなたが購入した銘柄が、うまく値上がりしてくれれば大きく儲かることができますが、もし大きく値下がりした場合には、大損してしまうということになります。
それだけ個別銘柄というのは、銘柄の選び方を間違ってしまうと、利益を上げるのが極めて難しくなってしまうということです。
例えば、AからJの各銘柄の損益率が以下のようだったとします。
A:50、B:30、C:20、D:10、E:5、F:0、G:-10、H-20、I:-30、J:-40
この中から1銘柄購入するとして、もしA銘柄を購入できていれば、損益率プラス50%で大きな利益を得ることができたわけです。
しかしながら、もしJ銘柄であれば、損益率はマイナス40%で大きな損失を被っていたわけです。
もし2銘柄購入する場合、AとB銘柄を購入できていれば、損益率はプラス50%とプラス30%ですので、大きく儲かることができました。
しかしながら、もしIとJ銘柄を購入していれば、損益率はマイナス30%とマイナス40%ですので、大損する結果になってしまったわけです。
実際に購入できる銘柄数は数千銘柄ありますので、その中で個人投資家が各企業の業績を確認したり、テクニカル分析をするというのは、実際のところかなり難しい面もあります。
特に、仕事をしながら株取引をしている人や、家事が忙しい専業主婦の方などであれば、なおさら特定の企業を十分に調べて銘柄選びをし、取引するという時間はないというのが実情だと思います。
また、このブログの中でも何度か話をしていますが、数銘柄購入したからといって、十分な分散投資ができているかと言うと、そういうわけではありません。
銘柄数が少なくなればなるほど集中投資に近づき、非常にハイリスク・ハイリターンになるわけです。
個人投資家は投資資金的に考えて、わずかな銘柄数でしか勝負できないこともよくあるため、負ける場合には結果的に保有銘柄の多くが負けになってしまう投資家がかなり多く、株取引は勝てないと感じてしまうパターンにつながってしまいます。
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インデックス投資のメリット・デメリット
さてインデックス投資は、このようなハイリスク・ハイリターンを目指すのではありません。
先ほどのAからJ銘柄を例にすると、インデックス投資の場合は、この全ての銘柄の指数に連動することになるので、要するに全ての銘柄を購入しているのと同じ状況になります。
わかりやすいようにイメージを説明すると、AからJ銘柄の損益率を全て合計するとプラス15%になります。
10銘柄ありますので、平均するとプラス1.5パーセントです。
例えばAからE銘柄を購入した場合には、損益率がインデックス投資のプラス1.5%を上回ってきますが、それ以外の銘柄を購入した場合にはインデックス投資のプラス1.5%を下回ってきますので、個別に買うよりもインデックス投資をした方が良かったということが言えます。
今回の例は、私が勝手に作った例ですので、10銘柄の平均がプラスになるようにしているわけです。
実際の取引では、平均がプラスにならずにマイナスになるような非常に相場状況が悪いこともありますよね。
しかしながらそのような場合であっても、インデックス投資の場合は全体を買うことになるため、大損するリスクを減らすことができます。
もし右肩下がりの下降トレンドの時に、個別銘柄を買うと大損してしまうリスクが高くなってしまいますよね。
トレンドが悪い時には、非常に値下がりしやすいのをみなさんも経験しているのではないでしょうか。
もちろんインデックス投資といえども、トレンドに逆らってマイナスをプラスに持っていく力はありませんが、トレンドが悪い時でも値上がりする銘柄や価格を維持できる銘柄もありますので、大損する銘柄と比べるとマイナスの幅を小さくしやすいメリットはあります。
これとは反対に、右肩上がりの上昇トレンドの時には、インデックス投資の場合だと利益率が相当高い銘柄と比べると、プラスの幅も小さくなってしまうというデメリットもありますので、利益も損失も平均を目指すような値動きになると思っておけば良いのではないでしょうか。
短期間で資金を大きくしたいというような人であれば向かない投資方法ですが、時間をかけてでもできるだけ損失を抑えながら、少しずつでいいので利益を増やしたいと言う人には向く投資方法なのではないでしょうか。
もちろんインデックス投資をしたからといって、将来的に必ずプラスになるという保証はありません。
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日経平均株価の推移を月足チャートで確認
それでは、インデックス投資の代表格である、日経平均株価の月足の推移(2010年~2019年1月)をご覧いただきたいと思います。
チャートを見てどのように感じるでしょうか。
人によっては、すごく順調に右肩上がりの上昇トレンドを形成していると感じ、個別株よりもインデックス投資のほうがいいんじゃないのと思うかもしれませんね。
ちなみに日経平均株価は日経225銘柄で構成されています。
すなわち、日経平均株価指数に連動するインデックス投資をするということは、225銘柄に投資しているのと同じ意味を持ちます。
東証株価指数(TOPIX)に連動するインデックス投資だと、東証一部銘柄ですのでもっと数が増えますね。
上の図は右肩上がりですが、バブル崩壊後からリーマンショックの頃を見るとまた違う感じ方(やっぱり勝てない)になるかもしれません。
一般的に、経済は成長を目指すように進んでいくとも言われますが、最終的にはあなたがどのような判断をするのかそれ次第ではないでしょうか。
なお、日経平均株価などに連動するETFなどで指数の2倍などの動きをするものもありますが、持ち続けるだけで減価のリスクもありますので、このような商品を購入する場合には、その点は十分注意しておかなければなりません。
もしかするとインデックス投資をすることで、株は勝てないというイメージが少しは変わってくるかもしれません。
最後になりますが、インデックス投資は国内だけのものではなく、海外のものにも目を向けておくと良いのではないでしょうか。
世界各国に分散投資できる商品もありますので、気になる方は確認してみてはいかがでしょうか。
それこそ、株に関してだけで見れば、本当の意味で分散投資が可能になるかもしれません。