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個別株を売買する時に日経平均株価の「ある指標」を参考に見ては?

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個別株の売買の参考に日経平均株価の「ある指標」を見る

株の売買をするにあたってみなさんは何を参考にしているでしょうか。

 

銘柄の値動きは、その企業の業績や材料、テクニカル的な動きによって変動するわけですが、それだけということではなく、市場の影響も多かれ少なかれ受けます。

 

つまり、日経平均株価は多くの銘柄に影響を与えると思っていた方が良いわけです。

 

そのようなことから、個別株を売買するにあたって、日経平均株価が今現在どのような状況であるのかを知っておくことは、基礎知識として大切なのではないでしょうか。

 

みなさんは、日経平均株価が大きく上昇する時と大きく下降する時は、どちらの方が値動きが大きいと思っているでしょうか。

 

大体の方がお分かりだと思いますが、下落する時の方が大きいことが多いわけです。

 

そもそも、何を基準に日経平均株価が上がったとか下がったとか考えるのが良いのかと言うと、その一つになるのが移動平均線です。

 

移動平均線を基準に値動きを見ると、非常に面白いことが分かってきます。

 

 

日経平均株価の移動平均乖離率は重要

2019年の日経平均株価も値上がりと値下がりをくり返しているわけですが、値上がりしている時でも移動平均線を基準に考えると、高い時で3%ぐらいしか上昇していません。

 

移動平均乖離率について、ご存じない方もいるかもしれませんので、簡単に説明します。

 

例えば、25日移動平均線(単純移動平均線)が20000円だったとします。

 

このとき、現在値が20600円だったとすると、現在値の20600円は25日移動平均線の20000円より3%高い(20600/20000=1.03)ですよね。

 

つまり、プラス3%の乖離だということです。

 

2019年で言えば2月、4月、7月の上昇時に移動平均乖離率がプラス3%になったのですが、なかなか3%を超えるというのは、ここ最近(2019年9月5日現在)の結果では難しかったようです。

 

下の図をご覧ください。

 

このチャートは、2019年1月から9月5日までの日経平均株価の推移です。

 

 

緑線が25日移動平均線、赤線が移動平均からプラス3%乖離した線、青線が移動平均からマイナス3%乖離した線です。

 

オレンジ丸のA・B・Cを見ていただくと、株価がプラス3%付近まで上昇しているのがわかると思います。

 

ただし、なかなかこのラインを超えませんね。

 

逆に、移動平均乖離率がプラス1.5%やプラス2%ぐらいで売りに押されてしまい、株価が値下がりすることは多かったようです。

 

それでは最近、移動平均線がプラス3%をある程度の期間(数日単位)で超えたのがいつなのかと言うと、2018年9月中旬から10月上旬でした。

 

そう考えると結構さかのぼらないと、日経平均株価が移動平均線から3%を超えないんだなぁーという感じです。

 

ちなみに2018年も、日経平均株価が上昇したとしても大体が移動平均乖離率プラス3%ぐらいで、値下がりし始めました。

 

もちろん3%までしか上がらないということではなく、勢いがある時にはそれ以上に乖離することも当然あります。

 

5%を超えたりすることもあるにはあるわけですが、かなり勢いがないと難しいのでしょうね。

 

少なくとも、いつも3%で上昇が止まるという決めつけはやめた方が良いのではないでしょうか。

 

 

プラス乖離よりもマイナス乖離の方が大きいことが多い

一方で、移動平均乖離率のマイナス側で考えると、下落する時には結構落ちるということが分かると思います。

 

先ほどのチャートをご覧ください。

 

紫丸のD・E・Fを見ていただくと、青線のマイナス3%を大きく下回っているのがわかるのではないでしょうか。

 

例えば1月、5月、6月、8月に株価が大きく下落しましたが、この値下がりは移動平均乖離率マイナス5%ぐらいです。

 

2019年の最初の取引1月4日は、安値がマイナス9%ぐらいに達しました。

 

2018年末には、移動平均乖離率マイナス10%を超えたわけですので、急落する時には乖離率もかなり大きくなるというのが分かると思います。

 

 

売買するにあたって移動平均乖離率に注目する

このようなことを分かっている投資家は、今現在の日経平均株価が、移動平均線からどの程度乖離しているのかというのを注目しています。

 

例えば、プラス3%ぐらいになっていれば、そろそろ短期的な値下がりがあってもおかしくないなと思ったりするわけです。

 

逆にマイナス側に乖離が大きくなっていれば、そろそろ値上がりするかもしれないと考えたりするわけです。

 

最初にも言いましたが、個別銘柄の値動きは多かれ少なかれ日経平均株価の影響を受けますので、個別銘柄を仕込むかどうかといったことや、保有銘柄を売るかどうかといったことの売買の目安の一つにはなるのではないでしょうか。

 

この記事を書いている本日は、2019年9月5日ですが、 前日比400円以上の大幅上昇になりました。

 

本日終値時点で言えば、移動平均乖離率はプラス2%程度です。

 

ここからさらに株価が上昇するのか、それとも値下がりするのか、大きく株価が変動しないように調整しながら、どちらかの方向に動くのか、それは誰にも分かりません(私はもちろんわかりません)が、移動平均乖離率を見ていると、何か参考になることがあるかもしれません。

 

 

興味がある方は、過去のチャートの移動平均乖離率について調べてみてはいかがでしょうか。

 

なお、個別銘柄については、プラス側・マイナス側ともにどの程度乖離するかは、銘柄によって全然違いますので、その点は十分注意してください。

 

自分が保有している銘柄の移動平均乖離率を計算してみるとよくわかるのではないでしょうか。

 

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