ボックス相場(レンジ相場)とは
今日も株取引の手法をテーマにしたいと思います。
過去2回で順張りと逆張りの投資方法をお話ししてきましたので、今回はボックス相場(レンジ相場、持ち合い相場)について考えてみたいと思います。
ボックス相場は方向感がない相場であると一般的にいわれており、株価が上昇下降のどちらに動くのか投資家が悩んでいる状態といえるのかもしれません。
今回もまずは見方の説明をしますのでチャートを簡略化した下の図をご覧ください。
青色線が株価の推移を表しているとします。
この相場は見た目でわかるとおり、値上がりと値下がりを繰り返すことを特徴にしていますのでテクニカル的なトレードといえるのではないでしょうか。
図を見るとわかるとおり売り方としては赤色破線で示した価格帯でピークを迎えますのでここが売り時となり、買い方としては緑色破線で示した価格帯が底になりますので、そのポイントが買い時となります。
ただし、必ずしも毎回同じ金額で反転するわけではありませんのである程度の前後があることを基礎知識として知っておく必要があります。
つまりボックス相場は値動きが「ある一定の値幅で上昇したり下降したりを繰り返す相場」ということです。
図でいう赤色の破線で示した価格帯が上値抵抗線、緑色の破線で示した価格帯が下値支持線と呼ばれます。
普通はこの価格帯で跳ね返されることになるのですが、ブレイクして上値抵抗線を上放れる、下値支持線を下放れることでトレンド相場になることもあります。
この上値抵抗線と下値支持線をブレイクすると、そのトレンドに大きく動き出すこともありますので、この2つのラインは非常に重要なラインですので十分に注意しておく必要があります。
ボックス相場(レンジ相場)のメリット
ボックス相場のメリットは売り買いのタイミングが計算しやすいことが最大のメリットだと思います。
方向感はないものの投資家の意思が大いに働いているため、この価格まで値下がりしてきたらその後値上がりし、逆にこの価格まで値上がりしたらその後は値下がりすることが過去の実績から分かっていますので、今回もこれぐらいの価格が「買うタイミング」でこれぐらいの価格が「売るタイミング」という計算を立てやすいです。
なぜこのような相場になるのかというと、結局のところ多くの投資家が今回も前回と同じような動きになるだろうという思惑で売り買いのタイミングが同じようになるため似たような値動きになるわけです。
いつもの下値支持線の安い価格になったから買おう!というような感じです。
また、ある程度の短期保有で取引を行うことが多く中長期保有で株を持たないことも多いため資金効率が良いこともボックス相場のメリットの一つです。
一般的には日足を見てボックス相場かどうかを確認することが多いのですが、日足だけではなく週足や月足でボックス相場になっている場合もありますので日足だけを確認するのではなく週足や月足も注目してみると思ってもいないような銘柄でボックス相場になっているものがあるかもしれません。
うまくいけばボックスの上値からさらに上昇することもありますので、上値付近の株価では売却するのかそれともそのまま持ち続ける(放置する)のかを判断しなければなりません。
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ボックス相場(レンジ相場)のデメリット
デメリットについては利益が取りやすいボックス相場は何年間も続くものではないということです。
つまりこの値段で株価が上がるだろうと思って初心者であればあるほど予想で買う人も多く、もしその予想が外れて価格が下落した場合にはどこまで下がるのかの目安がわからないため含み損(評価損)を抱えることになります。
また逆に、だいたいピークの価格になっただろうと思ってこの値段から下落するだろうと予想し信用売り(空売り)を仕掛けていた場合にそのボックス相場が解消されてさらに株価が上昇したとなると含み損(評価損)を抱えることになります。
つまりボックス相場のデメリットはファンダメンタルズやIRなどの材料によってはこの相場がいつまで続くのかがわからないということが大きいと思います。ただし、このブレイクは悪い面だけではなくいい面もありますのでそれほどのデメリットとはいえないのかもしれませんが・・・・
とはいえ、ボックス相場(レンジ相場)好きの人にとってはやっぱりデメリットなのだと思います。
またこの相場は一時的なものである場合も多く、利益をとりやすいようなボックス相場(レンジ相場)は銘柄全体の大多数を占めているというほど多い相場ではないため、これに慣れすぎていると順張り投資や逆張り投資での購入を難しいと感じてしまう人もいるためその点には注意が必要です。
初心者にとってもボックス相場自体は簡単ではないものの割と理解しやすい売買方法ですので人気ががあります。
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多くの株数を保有していない限り大儲けは難しいかもしれませんが、このやり方を練習しておけばそれなりの利益を上げることはそれほど難しいわけではなく、また値動きがわかりやすいこともありおすすめできる狙い目の取引の一つです。
このような銘柄を見つけて自分に合う投資方法かどうかまず確認してみるのがいいのではないでしょうか。
もし下値をさらに下抜けた場合の損切りと上値をさらに上抜けた場合の空売りの買い戻しなどの対応が早くできるのであれば保有株数にもよりますが大損するほど失敗するというリスクはそれほどないのかもしれません。
これからこの運用方法に挑戦しようとするのであれば勝ち方のテクニックを磨くためにボックス相場に適したテクニカルを検索して勉強しておくことが儲かるコツです。
本日のまとめ
- ボックス相場はある一定の値幅で上昇下降を繰り返す
- 上値抵抗線と下値支持線をブレイクするかが重要
- ボックス相場は売り買いのタイミングが計算しやすい
- 短期保有も多いため資金効率がいい
- 週足や月足でボックス相場になっていることもある
- 利益が取りやすいボックス相場は何年間も続くものではない
- 価格が下落したときの値下がる目安がわかりにくい
- 保有株数にもよるがそれなりの利益を上げやすい