投資方法

板の見方はこの2点で十分!初心者でも簡単に株の流れを読むやり方

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板情報の説明

株取引をするにあたってを正しく見ることができるのは当然必要な能力ですし、板情報を上手に見ることができなければ利益を上げることも難しいです。

 

板読みは買うタイミングと売るタイミングどちらにも関わってきますので初心者の方であればあるほど板の見方の勉強や練習をしていただきたいと思います。

 

ちなみに、朝の寄り付き前の板から始値を計算したい人もいるようです。

 

始値の計算のやり方について、詳しくは寄り付き前の気配値から株の始値を計算する方法を板寄せ方式で説明をご覧ください。

 

それでは本題です。

 

まずは下の表をご覧ください証券会社によって多少の違いはあるのかもしれませんが、基本的にはどこの証券会社でも似たような形状の板です。

 

 

まず、値段という項目についてですが、これはあなたが売買したいと思っている銘柄の株価のことを表しています。

 

表の板でいうと1007円から992円まで表示されています。

 

この表示される数について通常は売り買い8本程度が多いのですが、フル板を使える証券会社であればもっと多く表示することができます。

 

値段が1円刻みになっていますが、この刻みの事をティックといいます。

 

1ティックが1円のものもあれば、1ティックが5円のものもあるなど銘柄の値段によって変わってきます。

 

つまり、この銘柄であれば1円刻みですので、1 ティックが1円ということになります。

 

簡単にいえば基本的には1円ずつ上昇したり下降したりするということです。

 

 

買い数量と売り数量については、その値段で買いたい株数と売りたい株数を表しています。

 

多くの銘柄が売買株数を100株単位としていますが、この単位のことを単元といいます。

 

1単元での購入と複数単元での購入のメリット・デメリットについて知りたい方は株取引を1単元と複数単元で売買するときのメリット・デメリットとはをご覧ください。

 

つまりこの板でいえば1単元が100株ということです。

 

買い件数と売り件数は、その値段で売り買いしたい投資家が何人いるのかを示しています。

 

買い累計と売り累計は、例えば1000円のところを見ていただくと、売り累計は1000円の売り数量である300と同じで300です。

 

1001円の売り累計は1000円と1001円の売り数量の合計が表示されますので、1000円の売り数量300と1001円の売り数量800の合計である1100になります。

 

以降同じですが1002円の売り累計であれば1002円・1001円・1000円の売り数量の合計つまり500+800+300で1600になります。

 

買い数量も同じ考え方です。

 

引け数量は、この板が前場での板であれば前場の最後の売り買いで注文される数量になり、後場での板であれば後場の最後の売り買いで注文される数量になります。

 

この板の場合、OVERは売りであれば1008円以上(1008円、1009円、1010円・・・)の売り数量、売り件数、売り累計、引け数量をまとめたものです。

 

同じくUNDERは991円以下(991円、990円、989円・・・)の買い数量、買い件数、買い累計、引け数量をまとめたものです。

 

 

板の見方

この板でいうと、現在売りたい人の最安値は1000円で3人合計で300株を売りたいと考えています。

 

また、買いたい人の最高値は999円で3人合計で500株を買いたいと考えています。

 

つまり、この銘柄は1000円と999円を中心に売買が行われているということがわかります。

 

 

この板で1000円で300株購入すると1000円がすべて買われることになり、売りたい人の最安値が1001円になります。

 

その後、また1000円で100株を売りたい人が出てくれば、売りたい人の最安値が1000円で100株になります。

 

逆に999円で600株売ると、板を見るとわかるように999円の買い件数は500なので、500株は約定(売買が成立)するのですが、残り100株は成立しないので、売りの最安値が1000円だったのが999円で100株に変わります。

 

 

 

指値と成行について

株を売買する方法としては、指値と成行という方法があります。

 

なお、人によっては逆指値注文をする場合もあるのではないでしょうか。

 

私としては、取引の幅を広げたり、リスクが抑えやすくなるため逆指値注文をよく利用しています。

※追伸 投資経験を積むと方針も変わりますよね。

今現在は、売り(損切り)の逆指値注文は設定していません。

その理由については株で逆指値売り注文を以前は設定したが現在は設定しない理由をご覧ください。

 

逆指値注文について詳しくは株取引の逆指値注文による売り買いのやり方と注意するポイントとは?をご覧ください。

 

指値は金額を指定して、その金額でのみ売買することができます。

 

具体的には買い方で説明すると998円でこの銘柄を100株購入したいと思えば指値の998円で100株発注します。

 

そうすると、この板の998円の買い数量が700になり、買い件数が5、買い累計が1200に変わります。

 

 

成行での購入は株価がいくらでもいいので、すぐに欲しいという時に使います。

 

この板の場合に成行買いをすると売りたい人の最安値である1000円で購入することができます。

 

どのような時に成行買いをするのかというと人それぞれなのですが、例えば大引けの3時前で指値の価格で時間的に購入ができない場合に成行にしたり、ボラティリティ(価格変動)が大きな銘柄で急激に株価が下落した時に指値で待っていてはあっという間に元の株価に戻ってしまいそうな時には、成行で購入したりします。

 

ただし、指値買いではなく成行買いですので流動性が低く出来高が少ない銘柄などでは割とあり得るのですが、もし瞬間的に株価が一気に上昇した場合でも購入してしまうことになりますので、場合によっては自分が意図したものではないような価格で購入してしまう可能性もありますので、その点は十分気を付けておく必要があります。

 

 

私は、基本的には逆指値注文を含めた指値で売り買いしますので成行での売り買いはめったにしません。

 

売り方の場合も同じで、1000円で100株売りたいと思えば、指値の1000円で100株発注します。

 

この板の場合に成行売りをすると買いたい人の最高値である999円で売却することができます。

 

例えば、この板で800株を成行売りすると999円で500株と998円で300株を売ることになります。

 

そうなると最高値で買いたい人は998円で400株ということになり、値段が999円から1円下がることになります。

 

こちらの記事もどうぞ

あなたの株取引にとって役に立つかもしれない投資方法や取引の知識を書いていますので、気になる方はこちらの投資方法からご覧ください。

 

 

板読みのポイント

板を見て、この後に値上がりするのか値下がりするのかがわかるようになれればいいのですが、値動きがどうなるのか完璧に読める人はいません。

 

とはいえ、できるだけ方向性が判断できるようになっておいたほうが良いですので注目しておいたほうがいいポイントがあります。

 

まずは現在中心になっている価格近辺の売り買いの数量です。

 

この板でいえば1004円から995円ぐらいの範囲を見ておけば対応できるでしょう。

 

特に重要なのは中心値段の前後数ティックだと覚えておいてください。

 

この板でいえば1002円から1000円の数量と999円から997円の数量は変わりませんし、もう少し広めに見ても極端には違いがないので、どちらに動くのか今のところはっきりしないといえます。

 

また、他の価格帯と比べて非常に大きな数量の売り買いの注文があることがあります。

 

例えば、他の価格帯が数百株程度なのに、ある価格に数千株とか1万株以上の注文があるような場合です。

 

このような場合、蓋をしている可能性があります。

 

蓋について知っていると、株取引に有利に働くことがあります。

 

詳しくは株の板にある蓋の目的と買い方にとって良いものと悪いものの違いとはをご覧ください。

 

もう一つ重要なポイントは買いの累計と売りの累計を比較することです。

 

売り累計が44500で、買い累計が46500でやや買いが多いといったところですが、全体の累計ですので安い価格帯で購入したい人が多い場合もありますし、約定の意志のない注文である見せ板・見せ玉の可能性もありますので、絶対的に信頼できる数字ではないのですが、役に立つ数字であることには間違いないです。

 

なお、見せ板・見せ玉は違法であり、OVERやUNDER以外にも現在値の近くの値段、この板でいうと1002円とか996円とかに大量の注文をだすこともあります。

 

見せ板・見せ玉であれば約定の意志がないため、価格が近づいてきたらキャンセルするためすぐにわかります。

 

見せ板・見せ玉に騙されないことは、損しないためにも重要です。

 

これについて詳しく知りたい方は株板の蓋や見せ板・見せ玉の見分け方と少し利益の出る買い方のコツをご覧ください。

 

赤枠で囲っているところあたりの数量がそれほど変わらないのに青枠で囲っているOVERやUNDERの累計数量だけが一気に増える場合もありますが、これは売りが優勢あるいは買いが優勢だと思わせようとしているだけの可能性がありますので十分注意してください。

 

これらの数量を上手に利用する方法としては、あなたが注目している狙い目の銘柄があれば、ある程度前から売り累計と買い累計の数量がどれぐらいの比率なのかや、現在値前後の数量が普通はどれぐらいあるのかなどを事前に把握しておくことです。

 

 

いざ買おうと思ってそれぞれの数量を見ても通常の状態ぐらいなのか、ちょっと特殊な数量になっている状態なのかがわからないからです。

 

私はこれに苦い経験があって、購入しようと思った銘柄の売り累計:買い累計が1:1ぐらいだったので値動きがどっちに行くかわからないなと思っていたのですが、実はこの状態でもかなり買いが多い日であって、普通は売り累計:買い累計が2:1ぐらいで圧倒的に売りが多い銘柄だったのです。

 

このような銘柄だと1:1の割合でもいつもよりも買いが多いので株価は上昇します。

 

あ~もったいなかったと思った経験がありますので、みなさんもどれぐらいが普通のレベルなのかを事前に確認しておくことをおすすめします。

 

なお、これは数値そのものも大事ではあるのですが、累計数量に関しては売りと買いの比率も重要であることを覚えておいてください。

 

売り買いの数量が普通は5万ぐらいだったのに日によっては3万や7万とかになっていることもありますので比率には気をつけておいてください。

 

数値が大きい場合には、見せ板・見せ玉ではないかとまずは疑ってみて、くれぐれも安易に売り買いすることがないようにしましょう。

 

 

重要なポイントは現在値近辺の売り買いの数量と全体数量である売り買いの累計の2点です。

 

なぜこの2点でいいのかというと、投資家の中には売買したい価格の直前や目標価格そのものになるまで注文しない人が多いからです。

 

ちなみに私もその一人です。

 

板を見ているとよくあるのですが、大口の買いや売りが一気に入る値動きをよく見ますので、他の投資家に悟られないように直前や目標価格そのものでの注文にしているんだろうな~と感じます。

 

あまりにも早く指値での大きな売り注文をだしていると、この銘柄は値上がりしないと他の投資家から思われて購入する人が少なくなり、価格が下落しやすくなるので、結果的に安い価格で売却せざるを得ないことになってしまうからです。

 

また早い段階で指値の大きな買い注文を出していると、売ろうとしていた投資家がそんなに大量に購入したいのだったらもっと高くで売ることができるのではないかなどと思い、売りの価格をつり上げて結果的に高い価格で購入せざるを得ないことになってしまうからです。

 

つまり、板の数値を見ただけで完璧な売買はそもそもできないと考えていますので、先ほど言った現在値近辺の売り買い数量と全体の数量である売り買いの累計数量を確認しておくことで十分だと個人的には思います。

 

ちなみに、板を見ると最安値の売りよりも最高値の買いがかなり多い場合もあります。

 

しかしながら、板の買いが多いからといって絶対に買いが有利とも言えません。

 

板読みは難しい

 

買いの数量が多ければ必ずしも有利かというと、そうではないと感じる投資家もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

私もその一人です。

 

これまで言っていることは、あくまでも現在の価格付近や板のoverやunderのバランスがそれなりに取れているときの話であって、バランスが崩れているとそうならないことも多いです。

 

「株は板の厚いほうに動く」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。

 

私としては必ずしもそうとまでは言えませんが、「そのようになる場合もある」というどっちつかずのスタンスです。

 

例えば、売りの現在値付近の数ティックを見ると数千株でならんでいるのに、買いは数ティック十数万株で並んでいるような板を見ることもあります。

 

こんなに買いたい人がいるのに、なぜ上がらないのだろうと思う方も多いのですが、こんな時に限って株価が下がったりする経験をした人も多いのではないでしょうか。

 

1ティック下の買いは大きいのに、数量的にわずかにしかない1ティック上の株を買いきれないようであれば、下がる可能性を考えていた方がいいでしょうね。

 

バランスを見ておかないと板読みは難しいとなるわけです。

 

板のoverが多いからとか、underが多いからとか単純なものではないということですね。

 

それまでの時間経過でoverが「増えてきたのか・減ってきたのか」、underが「増えてきたのか・減ってきたのか」の流れを見ておく必要がありますので、「パッと」板を開いたときに、underが多いから上がるとか、overが多いから下がるというものでもないと思います。

 

結局、株価が上がるためには今の株価の上値が買われる必要があるので、現在の株価以下じゃないと買わないという人ばかりであれば、注文数が多くても上がらないわけですね。

 

さて、板については、特に朝の寄り付き前の板は十分に警戒していたほうがいいです。

 

寄り付き前の板で騙されることもありますので、対策が必要になります、詳しくは寄付き前の気配値にだまされて失敗しないためのシンプルなテクニックをご覧ください。

 

また、デイトレードをする投資家であれば、9時前に証券会社などが出す寄り前気配ランキングを見る人も多いと思います。

 

寄り前気配ランキング1位の株を買ったら、どんな損益になるのか興味がある人は寄り前気配ランキング1位の株を買ったら儲かるのか?(検証)をご覧ください。

 

なお、最初のほうに言いましたが、板にはフル板というものがあり株取引をするのであればフル板を使ったほうが多くの情報を得やすいです。

 

フル板に関しては株の口座を楽天証券で開設すると便利なツールを無料で使えておすすめに詳しく書いていますのでよかったらご覧ください。

 

それでは本日のまとめです。

本日のまとめ

  • 板を正しく見ることは利益を上げるために重要
  • 板読みは売り買いのタイミングのどちらにも関わってくる
  • 購入したい銘柄は前もって普通の時の累計数量の比率などを把握しておく
  • 株の売買方法は指値と成行がある
  • 成行は意図しない価格で約定する可能性もある
  • 見せ板や見せ玉には注意
  • 現在値近辺の売り買い数量が大切
  • 全体数量である売り買い累計数量が大切

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