投資方法

株式投資でナンピン買いが失敗しやすい理由を2つの視点で考えてみた

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ナンピン買いは失敗しやすい?

ナンピン買いって何で失敗しやすいのでしょうか。

 

もちろんやり方次第で成功する可能性もあるわけですが、一般的に言ってナンピン買いをおすすめする人はあまりいませんよね。

 

私が思うに、ナンピン買いが失敗しやすい理由としては、大きく分けると二つの原因があると思います。

 

まず一つ目は、ナンピン後の平均取得単価を株価が超えないことが多いということです。

 

株価が上昇するだろうと思ってナンピンするのだと思いますが、思ったほど株価が上昇しない場合が多いということです。

 

ナンピン買いをするということは、短期的であれ下降トレンドに突入している可能性があるわけです。

 

例えば、高値1000円の価格で購入した株が、含み損になり800円で短期的な底値(安値)になったとします。

 

この時点で20%の含み損ですので、すでに損切りしてるよという人もいるかもしれませんが・・・

 

もちろん20%の含み損でも保有し続けている投資家もたくさんいます。

 

この時に800円で購入するということは、平均取得単価が900円になるということですので、逆に言うならばその後、株価が900円を超えなければナンピン買いは成功とは言えないわけです。

 

 

戻しは限定的?

下降トレンドと言っても、下がっては上がり、下がっては上がりを繰り返しながら株価が下落していくのが一般的です。

 

しかしながら下がった後の上昇は、銘柄やその時の相場状況によっても違いますが、下降トレンドである以上、ある程度限定的であると考える方が無難です。

 

一般的によくある戻しとしては、半値戻し(1/2戻し)や1/3戻しなどではないでしょうか。

 

もし高値が1000円だったとし、その1000円で購入し、下落後に安値の800円で再び上昇したと考えると、半値戻しであれば900円程度までしか上がらない可能性があります。

 

だからこそ、この銘柄を買い増しするのであれば、平均取得単価は900円以下にしなければプラスマイナスゼロ以上で撤退することが厳しくなるかもしれません。

 

もっと安全側で考えるのであれば、半値戻しではなく、1/3戻しになる可能性もあります 。

 

そうなると、安値800円から上昇しても、866円ぐらいにしかならないわけですので、どうしても損切りはしたくなく、もしあなたが戻したとしても1/3戻し程度にしかならないと考えるのであれば、平均取得単価を866円未満にしなければなりません。

 

その場合だと買い増しの株数は1単元では足りないということです。

 

場合によっては、1/3戻しにすらならずに、さらに値下がりする可能性もあります。

 

そうなると、買い増しして単元数が増えているわけですので、単純に損失が膨らんでいくことになります。

 

このように、思ったほどの株価の反発がないと、ナンピンは失敗しやすくなってしまいます。

 

 

買い増す回数が多くなると回復しづらくなる可能性がある

二つ目は、買い増すごとに、より回復しづらくなる可能性があるということです。

 

最初に1000円で買ったとします。

 

次に、900円で買うと、平均取得単価は950円(200株)で、現在の株価900円との差は50円です。

 

つまり50円価格が上がれば、平均取得単価と同じになります。

 

しかしながらさらに値下がりし、次のナンピン買いを800円でしたとします。

 

800円で買うと、平均取得単価は900円(300株)で、現在の株価800円との差は100円です。

 

しかしながら、さらに値下がりし、次のナンピン買いを700円でしたとします。

 

700円で買うと、平均取得単価は850円(400株)で、現在の株価700円との差は150円です。

 

見ていただきたいのは、平均取得単価と現在の株価との差です。

 

最初は50円ですが、次は100円、その次が150円と増えています。

 

これを見てもらうとわかる通り、買い増していけばいくほど、値下がりする場合には、平均取得単価と現在の株価との差が広がり、含み損が解消しづらくなっていますよね。

 

このように差が広がっていくとナンピンが失敗する可能性が高まってしまいます。

 

これは同一単元で買い増しているのも理由の一つです。

 

 

ナンピンする株数を増やすと・・・

途中までは同じですが、同一単元ではなく、最後の700円で買うのを100株ではなく、1000株にします。

 

そうすると、平均取得単価は約746円(1300株)で、現在の株価700円との差は約46円です。

 

多くの株を買うことで、一気に差が縮まりました。

 

しかしながら、もしここからさらに下落した場合、次のナンピンで差を縮めるためには、もっと多くの株を買わなければならなくなります。

 

そうなると資金的にも厳しいですね。

 

これらを総合的に考えると、含み損になっている銘柄を買い増しするというのは、かなりリスクがあるというのが分かるのではないでしょうか。

 

もし損切りせずに買い増すことで乗り切ろうと考えているのであれば、その銘柄のトレンドと相場状況を十分に注意した上でないと、最悪の展開になりかねません。

 

 

やはり買い増しはタイミングが大事だということですね。

 

重要なことは、一時的な反転でどの程度戻すかということです。

 

半値戻しすると考えられるのか、1/3戻しすると考えられるのか、それよりも少ない戻しなのか、あなたがどの程度戻すと考えるのかによって、プラスマイナスゼロ以上で売却するため、買い増しする単元数が変わってきます。

 

なお、買う株数が増えると、リスクも高まるということは心に留めておかなければなりません。

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